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異世界恋愛系 作品いろいろ

ありがとう。愛してるよ。この先も。

作者: 四季
掲載日:2026/11/04

 淡い夢をみていたんだ。あなたとなら大丈夫だって。あなたとならきっと幸せになれるって。綺麗な夢に浸って、幸せな夢を味わいながら、あの頃は毎日過ごしてたよ。


 理不尽なことも世界にはあるんだって、そんなことは知っていたけど。でも、わたしに限ってそんな目に遭うことはないって、もしかしたらどこかそう思っていたのかもしれないね。絶対に起こらないことなんてないのにね。


 学生時代からずっと仲良しだったからさ、あなただけは裏切ったりしないって、なぜかそう信じきってしまっていたんだ。一緒にいることが当たり前で、だから少しばかり油断があったのかな。これからもずっと、当たり前のように隣り合って生きていくんだって、思ってしまっていたのかもしれない。


 遠回りすることもあるよ、人生だから。でもそんなことは怖くない。春幸せに暮らしてて、夏に喧嘩して、秋は気まずくなって、冬は距離を感じる状態になってしまっても、また春がやって来る――ようなもの。どんな道を歩んでも、いずれはまたそこに戻ってくるんだって、思っていたんだ。


 初々しさゆえの勘違いだったのかもしれないけど、間違いなく思い上がりもあったよね。そう思うから。今は後悔もあるんだ。どうしてもっと謙虚であれなかったんだろう、って。思って、悲しくなってしまう、そんな夜もある。


ーー


 ああ、どうして、もっと早くに気づけなかったんだろう……。


 いい加減過ぎたのかな。あるいは逆に必死過ぎていたのかな。若さのせい、なんて言ったらそこまでだけど。きっとそれだけじゃないよね。当然、若さゆえの未熟さもあっただろうけど。


 幸せを手に入れられるなら、何だって捨ててしまえる。そのくらいの思いでいたはずだったのに。わたしの持っているものを捨てる暇もないくらい、一瞬で、あなたとの関係は終わってしまった。


 程度の低い後悔ね、って、笑われてしまっても仕方ない。


 ルールを破ってしまっていたのかな。気づかぬうちに。だからこんな風になってしまったのかな。……とか、そんなことを、繰り返し考えてしまうよ。でも答えも出なくてさ。だからどうにもならない。


 世の中って、結局のところは、理不尽なことばかりなんだね。


ーー


 こんな風にあれこれ考えて何が生まれるんだろう。こんなに悩んで、いつか救われる日は来るのかな。……ううん、きっと来ないね。救われたいなら人任せにするべきじゃないよね。すべての暗雲を自分の手で振り払えるくらい、そのくらいの強さを持って歩まなくっちゃ、真の意味で救われる時なんて訪れるはずもないよね。


 のんびりしたいな、って、そんなこと言っていていいのかな……ううん、いいんだきっと……そういう選択もまた人生、のはずだから……。


 さよなら、なんて、言わないよ。まぁもう終わってしまった後だけど。既に関係を終わらせると告げられてしまっているから、関係を修復してまた続けていくことなんてできないけれど。何もかも手遅れだけど。でも、いつか納得して終われる日を迎えるまで、わたしの中ではまだ終わっていないんだ。心や、想いを、整理整頓して。納得できた日が来たなら、そこで、わたしの中の舞台にも幕を下ろすよ。


 気まぐれに生きられればいいのにな。もっと自由に、もっと気ままに、生きていけたらそれが最良なのに。そうすれば、こんな風に思い悩むことはないのになって、つい思ってしまうよ。自分は自分で、そう簡単に変わるものではないから、そんなこと思っても無意味なのにね。


 もしも、奇跡が起こるなら。あの瞬間に時を巻き戻して。今度は言いたいこと全部言いたいな。もしそれで嫌われてしまっても、それはそれで構わない。でも、言いたいことだけは言いたい。伝えたいことだけは伝えたい。それでこそわたしという人生を歩んでいると言えるだろうから。あの時は、告げられた言葉に愕然として固まってしまって、何も言えないまま時が流れてしまったけどね。あるわけがないけど、もしもう一度、があるならさ。今度は後悔のない道を歩みたい。……なんてね。そんな奇跡、信じてないけど。



◆終わり◆

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