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トリップしてきた元賢者は推し活に忙しい〜魔法提供は我が最推しへの貢物也〜  作者: 櫛田こころ


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第7話 お買い物デート??

 服はアツシのを借りたけど、シャツとズボンだけでいいんだね? マリアーノちゃんは、正装じゃなくて自前(?)の軽装備。胸がない以外は女の子にしか見えないけど……可愛い子とデートだなんて夢のようだ!


 しかもなんでか、腕を組むスタイルって言うのがいい!! 向こうじゃ、魔法の仕事以外で外に出ることなかったし……しかも、こっちの魔法がない技術にも興味津々だ。



「わからないことはわたくしにお聞きくださいましな? こちらの世界で作られたわたくしなため、情報はそれなりに熟知しておりますの」

「あ、それでアツシに提案出来たんだ?」

「もちろん、実際に行動を取るのはわたくしも初めてですわ。ですから、主さま……ご一緒してくださいません?」

「うん、いいとも。……って、こっちだとその呼び方まずいんじゃない? 僕のことはユディでいいよ」

「まあ、ユディ様」



 それもどうかと思うけど、マリアーノちゃんの雰囲気に合っているからいいのかな?? 買い物は文字通り、食材の買い出しなんだけど。


 アツシには欲しいものがないか聞いたら、冷凍食品ならなんでもと言われただけ。僕はマリアーノちゃんと向こうでも生活するのに、それだけじゃよくないからって普通の食材も買ってみることになった。


 なら、ってアツシが紙でも普通の布でもない塊を渡してくれたんだ。風呂敷の一種みたいなので『エコバッグ』と言うらしい。



「ユディ様、ここがスーパーですわ」



 商店らしき場所に到着したみたいだけど……人がすっごく多い。マリアーノちゃんが言うには、これでも満員じゃないらしいけど。



「えーっと……荷車みたいな金属のに、カゴを入れて選ぶ??」

「流石ですわ。スーパーに限らず、小さな店舗でもそのような買い方ですの。お金は気にせずに、たくさん買ってみましょう」

「そうなんだ……」


 魔法がない分、色々発展している世界でも充分なくらいに魔法が行き来しているようにも見える。魔力はたしかに感じないけど、系統的には感知できるものがちらほらとあった。


 とりあえず、まずは冷凍食品のコーナーとやらに向かったけど??



「この箱の中から、お好きなものを選ぶ仕組みです」

「……アツシのとこにあった冷蔵庫より、でかいし中が見える」

「そう言う仕組みですわ。チャーハン以外におかずも選べます」

「へぇ? マリアーノちゃんのオススメとかあるの?」

「そうですわね。わたくし、この見た目にそぐわず『ガッツリ』が好きですので……餃子ですわ!!」

「……ギョーザ」



 マリアーノちゃんの好物。可憐で妖艶な見た目に合わないことを自己主張するのは、中身が男の子だから。そして、ギョーザの段を見せてもらったけど、読めない文字のはずなのに僕でも何故か読めた文言。


 とりあえず、自分たち用に数個は買おうとカゴに入れていく。手作りも出来るらしいけど、まずは『出来合い』に近いのを覚えておこう。こっちだと普通のお菓子とかジュースとか。コーヒーや紅茶も手軽に淹れられるのは面白いから、色々買うことにした。



「うふふ。たくさん買ってしまいましたわ」

「……レジ?だっけ。ありがとう……僕じゃわかんなかった」

「お任せくださいましな」



 会計、の仕組みが細かくて全然わかんなかったけど……ふくよかな女性に対しても紳士的、いや令嬢(?)スタイルで対応するマリアーノちゃんは可愛かった。


 お姉さんの方もなんか照れていたし……実は男の子って知ったらややこしくなるから言わないでおこう。



「……この飲み物、甘くて美味しいね」

「ラテ、ですの。牛乳と砂糖を合わせて泡立てた飲み物ですわ」



 冷凍ものが多いけど、軽く食べる分には持ち歩いても溶けないんだって。あったかい飲み物の屋台を教えてもらったけど、マリアーノちゃんに釘付けになる目線が辛いなあ。


 マリアーノちゃんの、主(?)は僕なのに!! 飲み終わったら、流石に家に帰ろうと手を繋いで帰れたから……機嫌が治るの我ながら早い!!

次回はまた明日〜

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