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【詩集】日常から

夕陽/闇/瓶/柔らかい手

作者: につき
掲載日:2015/08/09

夕陽


夕陽がわたしの影を伸ばした

わたしの暗闇を現実に引きずり出して

どこまで長く伸びる

あんなに遠くまで川を渡って

野ウサギの穴を潜って

もう見えなくなった



闇


やっと闇が来た

あいかわらずまだ蒸しているが

それでも世界は目を瞑り

呼吸の音だけが満ちている

急ぐことはない

間もなくやって来る

遠く列車の響きを伴って



瓶


並ぶ酒瓶の

ラベルも様々に

琥珀の魅惑は飲み干され

ただ空虚に透き通るのみ



柔らかい手


幼い声はわたしの中へ響く

可愛らしさを通り越して

切なさを伴って

日常の連鎖の重量を知らぬ

柔らかい手は

掴めるものだけを掴む

それが生きているということ

お読み頂いてありがとうございます。

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