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ストーリーシノプシス(全あらすじ)

こちらはストーリーの最後までを記したあらすじです。ネタバレご注意。本編から読まれる方は、次のページからご覧下さい。

 世界の果てには神様たちの住む島がある。そんな伝承の残る地に生まれた奴隷の子、十二歳のラタは、売られてゆく途中に嵐にあい、船から転落。目が覚めたらどこかの島に流れ着いていた。そばには極彩色の不思議な卵が落ちており、拾い上げると同時に割れてしまう。中から生まれ出たのはなんと、人間の赤ん坊に見える生き物だった。周囲には誰もおらず、仕方なしに赤ん坊を抱いて歩くうち、ラタは大きな宮殿にたどり着いた。そこでラタは、まさにここが神の島ティンガタンガであり、次なる神の子が宿った卵(赤ん坊)に自分が呼び寄せられたのだということを知る。


 神の子は人間の手で育てられ、成体となる。それまでの一年間、乳母ファルマとして育てる役目をラタが負ったのだと。最初は拒否するも、島独特のほんわかしたムードと神様たちの陽気さに流されていくラタ。どうせ売られゆく奴隷であり、天涯孤独だった自分に役目ができたのなら、とにかく全うしてみようと決意するのだった。


 それから、ラタの神様育ての日々が始まった。神の子とはいえ、成体となるまでは人間とほぼ同じ。寝る、泣く、排泄する、を繰り返す赤ん坊の世話は大変である。ただ一つだけ違うのは彼らが食物ではなく、人間のファル(心と体のエネルギー、愛情みたいなもの)を栄養として育つことだった。

 ファルを与える方法は体のどこかにキスすること。赤ん坊は女の子で、戸惑いつつラタは額や頬にキスをし、ファルを与えることにした。


 日々の世話以外にも、赤ん坊の名付け、一歳の祝宴、成長祈願などの様々な行事ごとをこなすはめになるラタ。ひと月でほぼ一年分(一歳)の発達を見せる神の子(ニーナと命名)は、どんどん愛らしい少女へと育っていく。人と同じ食事を楽しみとして取ることもできるようになるが、日に何度かファルをねだることは変わらない。どぎまぎしながらも、子供として、妹として、という意識でラタは乳母の役を続ける。一人前の神になれるよう、時折こなさなくてはいけない試練(洞窟に神の石を取りに行く、海の生き物を支配し、命令を聞かせる、渦巻きを起こし、水柱を立たせる、など)に段階を踏んで挑戦するニーナ。時に泣き、また時に笑いながら、ラタとニーナの一年はあっという間に過ぎていく。


 最後の難関、人間たちの暮らす陸地で神の奇跡を起こすこと、をこなしたニーナは無事成体(背中に鳥の翼、人間の上半身、魚の下半身という姿。普段は人間の姿もとれる)になり、ラタとの別れが。しかしニーナはラタの唇にキスをし、求婚する。実は、神の子は両性どちらにもなることができ、歴代の乳母と結婚することが多いというのだ。人と神、双方が結びつくことでより強い力が生まれ、二つの世界が守られると。両思いであった二人は結婚。神の寿命を分け与えられたラタは、ニーナと共に神の島で楽しくにぎやかに暮らすのだった。〈ほのぼの、癒し系。神様育てファンタジー〉


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