表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/43

☆地獄の日々・初日の夜(後編)★


 そのころ大悟はイチゴを必死に捜していた。


『イチゴ~どこぉ?子猫はもぉ家にはいないから帰って来ても大丈夫だよ。預からなくてよくなったからさぁ~。』

必死に叫びイチゴを捜した。


『魚屋さんに行ったらいるかも。』

と、思いながら魚屋を目指して走りだした。


『坊ちゃま。どうぞ。』

運転手がドアを開けて言う。


『ありがとう。好きな魚、満足するなだけ言って。お店の人に言うから。』

少年がニコッと微笑んで言う。


『ホントにイイんだな?』

イチゴはそう言うと車から降りた。そして……。


『1匹1000円以上する魚、全部だ。ちゃんと新鮮さが落ちないように包んでもらってくれよ。』

むちゃくちゃなことを言いだすイチゴ。


『りょーかい。車の中で待ってて。』

少年はむちゃな要求をあっさり承諾した。


魚屋さんもかなりビックリしていたが、無事に買い物を済ませ、大悟の家へと車は進みだした。



 『こんにちは。今日はあんまり魚、残ってないね。』

魚屋に到着した大悟が言う。


『悪いねぇ~。今日はサービス日だったから、特売の魚達はすっかり売れっちまったんだ。それにちょっと前に来たお客さんが、1匹1000円以上する魚を全部って、言いだして買って行ったんだよ。それも大悟クンと同世代の男の子が。だから今日は早いけど売る(モノ)がないから店仕舞いするんだ。』

片付けをしながら大悟に説明する魚屋さん。


『そーなんだ。じゃ、また今度買いに来るね。』

『ごめんな。また、頼むよ。』

大悟は魚屋さんを後にした。


『ハァ~、まさか魚が売り切れてるなんて…』

など、口にしつつ家路につく大悟だった。



 大悟は家に着いた。だが、見知らぬ車が家の目の前に停めてあった。


『イチゴ!?!?』

玄関前にいたイチゴは聞き慣れた声に振り向く。


『お~大悟!ちょうどよかった。お前に聞きたいことがあるんだ。』

イチゴが言うと。


 大悟『そんなことより、どこに行ってたんだよ。』

 少年『大悟?!』

二人が同時に言う。


『え!?』

大悟が自分の名前を呼んだ方へ顔を向ける。


『あ、やっぱり。久しぶりだな。大悟。』

少年が車から降り、姿を現した。

その姿を目にした大悟はア然としていた。


『お前ら、知り合いなのか……』

イチゴが言うも大悟は反応しなかった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ