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☆piece★


 登校中、鏡太はソワソワしていた。


『どうかしたの?そんなにキョロキョロして。』

あまりに不自然な鏡太の動きに疑問を持った大悟が声をかける。


『また美穂に殺されるかもしれないから、念の為に警戒をしているだけだよ。』

誘拐の事件から、鏡太は美穂が何をしてくるのか予想がつかないレベルまで達したので、外に出る時は常に警戒するようになった。


『くだらない……。』

呆れる大悟。

その言葉に鏡太は大悟を捕まえ引き止めた。


『大悟はオレが死んでしまってもいいのか?』

悲しそうな顔をして言う。もちろん、鏡太の演技ではあるが。


『鏡太。オレにそんな顔しても、もぉ、ダメだからね。』

大悟は鏡太の演技を見破った。

そうこうしているうちに学校に着いた。




 教室に入ると、前日起きた地震の話題で持ちきりだった。

しかし、大悟達は気にしなかった。

大悟に関しては地震が起きている最中に鏡太の言った言葉の方が気になったからだ。

何故、鏡太は地震の揺れが大きい事が分かっていたのか気になっていた。さらにイチゴが教えてくれていたとは言え、イチゴが地震が起きることや規模まで分かってしまうほどの能力があるとは思えず、疑問だった。


『大悟。聞いてくれよ………』

朝から元気なく実が話しかけてきた。


『なに?どうしたの?』

突然現れた、いつも元気なハズの実が元気がないので、少し気にかけてる大悟。


『実は………昨日の地震で、もうすぐ完成予定だった2000ピースのパズルが床に落ちて壊滅的になっていたんだよ………。』

毎日毎日、コツコツ完成に向けて作っていた実。かなり、難易度が高いパズルだったので、1ヶ月半前から作っていた。

さらに、実はこのパズルをある人にプレゼントするハズだった。


『それで………ピースは全部集めたの?』

実のこのアトの台詞が読めていたので冷たい感じで言う大悟。


『一応集めれたと思うから、今日から、少しでもいいから完成させるの手伝ってくれないか?』

手を合わせてお願いをする実。


『はぁ……やっぱり……。』

予想通りの言葉に呆れる大悟だった。


『ごめん。今週は無理。コンクールに出す絵を今週中に完成させないといけないから。』

一応、美術部員の大悟。


『そこをなんとか頼むよ。』

『ごめん。ホントに今週はダメだから。来週まで待って。それか、鏡太に頼むとか。』

『オレに何を頼むの?』

突然現れた鏡太。

そして、鏡太に一連の流れを説明した結果。


『今回だけだからな。』

と、珍しく了承した。



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