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☆席、決定★


 チャイムが鳴る。しかし、なかなか担任の山本先生は教室に現れない。次第に教室がざわめき始める。

と、その時、教室のドアが開く。


『うるさいぞ。お前ら。』

山本が叱りながら入ってくる。


『先生が遅刻じゃん。』

実が言う。


『白上。言うようになったな。特別にお前に褒美をやろう……………。明日も日直をするように。明日、日直のヤツ。明日しなくてもいいからな。どうせなら、明後日のヤツも……』

『あ~、ちょっと待った。勘弁してください。』

山本の言葉を遮る実。


『では、今までもまじめな話しだったがここからもまじめな話しをする。入って来い。』

山本の言葉で鏡太が入って来る。

その瞬間教室中が騒がしくなる。


『静かにしろ。転校生の泉鏡太クンだ。』

山本が紹介をする。


『泉鏡太です。よろしく。』

さわやかに挨拶をする。

クラスの女子が騒ぐ。鏡太はニコニコしていたが真正面の一番前の美穂と目があった瞬間、愛想笑いになる。


『静かにしろ。じゃ、泉の席はこの列の一番後ろの席だ。』

山本のこの列とは美穂の座っている席のことで、鏡太は少し安心した。

そして、自分の席に向かおうと歩き出した。


『浮気は許さないから。』

と、美穂がつぶやいた。鏡太が横を通るときに……。

鏡太は何事もなかったかのように席に向かったが内心は生きている心地ではなかった。




 時間が経過し、給食の時間。

鏡太は分からないことを全て大悟に聞いていた。

クラスの女子が鏡太に近づくためにいろいろと教えようと考えていたが、鏡太自身が自分の身を守るために必死に大悟に話しかけている。


『何で他の子と話さないの?』

大悟が聞く。


『それは、大悟のことが好きだから。』

笑顔で言う鏡太。


『松田さんに言うよ。』

冷たい視線を向けて言う。


『人殺し………。』

泣きそうな顔になる鏡太。


『何話してるんだ?』

実が入ってくる。


『昼休みにどこに行くか聞いてただけ。』

鏡太が答える。


『なんだ。それなら、オレについて来いよ。』

実がうれしそうに言う。


『いーや。』

笑顔で断る鏡太。


『なんで?』

『さっき、大悟に聞いたから。日直は昼休みにも用事があることを。』

『大悟。』

そして、実は給食の配膳の列に並んだ。


『ほら、オレ達も並ぼう。』

大悟が言う。

そして、大悟と鏡太は並んだ。





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