表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/43

☆再開3★


 学校に到着した。


『あー、学校に行きたくない……。』

かなり落ち込んでいる鏡太。


『文句言わない。もぉ、着いたんだから。』

鏡太の背中を押しながら言う大悟。


『とりあえず、職員室に行かないと……はぁー。』

ため息がとまらない鏡太。


『場所分かる?』

大悟が聞く。


『あっちだろう?』

校舎に入って靴箱を過ぎると、左右に広がる廊下がある。

鏡太は左を指差ししながら言う。


『違うよ。右側だよ。』

相変わらず方向音痴を実感する大悟。


『1/2(2分の1)を外すってことは、よほど教室に行くのがイヤなんだな。オレ。』

テンションがおかしくなりつつある鏡太。


『…………。まぁ、一緒に行くよ。鏡太のクラスも知りたいから。』

テンションがおかしい鏡太についていけなくなっている大悟。


『だから、ここは右だって。』

大悟が先ほどの廊下を左に行こうとした鏡太に注意する。




 職員室に向かう途中、大悟が鏡太にある質問をした。


『なんで、そんなに松田さんのことを拒否するの?』

大悟は何気ない質問をぶつけただけなのだが、鏡太は慌てて大悟の口を塞ぐ。


『何言ってんの。聞こえたらどうするんだよ。』

『なにか聞かれたら困ることでもあるの。』

その声に鏡太は身震いした。


『うわぁ。』

鏡太が横を見ると美穂が立っていた。

鏡太は驚いた拍子に大悟の方に倒れた。


『あ……………。』

美穂の雰囲気が変わる。


『イタタタ………。』

鏡太が頭を擦りながら顔をあげる。そして、鏡太の視界には恐ろしい光景が目にうつる。

美穂からただらならぬオーラがあふれ出している。


『鏡太、重いから早く退いて。』

鏡太の下敷きになっている大悟が言う。


『浮気は許さないわよ。』

美穂は鏡太が大悟の上に乗っている状態を見て、勘違いをしている。


『落ち着け。浮気なんかするわけないだろう。』

両手を前に出し、なだめる鏡太。


『浮気って……何?』

まだ、鏡太んの下敷きになっているため、状況が把握できていない大悟。


『大悟、朝から何してるんだ?』

大悟の顔の前にしゃがみこみ話しかける少年。

その少年の名は『白上(しらかみ) (みのる)』。大悟のクラスメートで、小さい頃からの友達。もちろん、鏡太の事も知っている。


『オレにもよく分かんないよ。』

大悟。


『朝から夫婦喧嘩とは仲がイイねぇ~、鏡太。』

立ち上がり、鏡太を見下ろす。


『夫婦じゃないし、喧嘩でもない。』

鏡太が実を見上げる。


『よぉ。』

軽い挨拶をする実。


『キミ、誰?』

ボケをかます鏡太。


『オレだよ。オレ。』

親指を立てて自分を指しながら言う。


『実だよ。て、早く、退いてよ。』

大悟が言う。


『あー実かぁ~。だいぶ、変わったな。』

立ち上がり言う。

そして、大悟もようやく、立ち上がる。


『そうかぁ~。お前はかなりかっこよくなったな。』

重要なことを忘れて懐かしむ面々だった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ