真冬のトンボ
大空のまん中
ごきげんの良い
お天道様
純白の雲ちかく
遠目で小さい
白トンボ
吐息白く
ぶつかることなく
決して退がることなく
いくつもの物語
乗せて運んで
自由に飛び交う
お天道様傾いて
眠気と空腹で
ご機嫌ななめ
お顔はまっ赤っか
純白の雲
紅色に染まれば
赤とんぼにかわる
空腹しのぎの少年
霜焼けの手に
虫取り網つかみ
空に向かって
はためかせ
パイロットの夢
掴み取れない
お腹ぎぅぎぅ
夢のとなりの現実
お家に帰り
お腹充たせば
机に向かい
えんぴつ掴み
夢の掴み方
ノートに
刻んでいく
目指すは
真冬の夢トンボ
読んでくださりありがとうございました。