表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
116/293

第114話 エクランドの旅団

こんばんは。今回の更新です。よろしくお願いします。

 ハンターギルドのエントランス前には、騎士団の馬車とギルドが手配した馬車が、所狭しと並んでいた。さすがに町の人々も、こんな光景は見たことがなかったのだろう。野次馬が多くいた。


 騎士団とハンター、冒険者諸氏、そして助けを求めて来たアマゾネスたちは、裏の修練場に集まっていた。人数としては70人前後か?少数精鋭と言えば聞こえはいいが、この人数で鎮圧などできるのか?そんな中で騎士団長が、


「全員注目!」


と号令をかけた。今回の行軍の説明をするのかと思ったが、演台に上がったのは領主エクランド、その人だった。当人ご登場か…。


「諸君!先日、当領地の隣領である、エイサム領の領主が逝去した。毒殺された!後継者がいないために、現在は抑えが効かず、彼の領地内に住う部族間で紛争が起こり、内乱に発展しかねない、緊迫した状況にあると聞いた!ことは既に国王陛下の御耳にも入っており、我がエクランド領の騎士団、ハンター並びに冒険者諸氏に、紛争鎮圧の下命があった!

 これより諸君には、エイサム領に向かい、騎士団の指揮の下、紛争被害を最小限に留めるため、鎮圧にあたってもらいたい!諸君の働きに期待する!」


『『『『『オォー‼︎‼︎‼︎』』』』』


まるで地響きのような鬨の声が上がる。士気は高いようだ。結構結構…。いかん、他人事にしか思えん…。緊張感がないというわけではないが、何故か我がことに思えない…。


 総員、馬車に乗り込み始めた。ハンターを見たら、アランとヒースが、2人一緒に乗り込もうとしていた。慌ててヒースとアランに、


「ヒース!お前まで行くのか⁉︎ なら、ギルドの管理代行として、アランを残せ!2人で参戦して、何かあったらどうするんだ!どちらかは必ず残れ!それがギルド上層部の責務だろう!ちゃんと考えろ!」


押し問答の末、結局、アランが残ることになった。ワシとしては少しホッとしている。見るとティナが弾けんばかりの笑顔になっていた。


 ワシはマルタを伴って騎士団の馬車に乗り込んだ。


◇◇◇◇◇


 街道に沿って進み、夕刻に隣町エルゴに着いた。まだ目的地の隣領には遠い。今夜はここが宿営地になるようだ。騎士団から、


「女性は宿に宿泊する」


ことが伝えられた。まぁ、そうなるだろうな。と思っていたところ、


「マモルさんマルタさんご夫妻は、同室でお願いします」


何と、こちらの事情をご存知だった!まぁこういう話は、拡がるのが早いからな。


 食事はこの町のギルドの連絡所が、町の食堂を確保していた。宿舎組は、食堂でもいいし、宿でもいいとされた。マルタは、


「宿で食べようよ?あの宿、部屋もきれいだし、食事も美味しいから」


と言う。冒険者時代に何度か使ったらしい。マルタの言う通りにすることになり、まずは宿に入った。


 部屋代、飲食費は全て騎士団、というか領主様持ち。領主様も大変だ。これだけの行軍の諸費用と、参加を指示した者たちへの、働きによる給金の支払い。それに今後の隣領の、当面の維持・運営費。いくら貴族であっても、公金だからさほど多くはないだろう。


 通された部屋は、広からずもキレイにされていた。部屋には風呂も付いている。この辺りの宿では珍しいようだ。ベッドは2つ、いわゆるツインの部屋。多分、1つしか使わないと思うけど…。


 とりあえず荷物を置き、階下の食堂に降りた。食堂には、チャッキーを始め、ギルド所属の女性ハンターや冒険者が、数人いた。チャッキーがワシに気付き、


「鍛冶屋のオッチャン!コッチおいでよ!」


と声をかけてきた。マルタと隣のテーブルに着いた。


「オッチャン、マルタさんの旦那さんだったんだね。てっきり、鍛冶屋のマリア姉さんの旦那さんだと思ってた」


「どっちもだよ。マルタもマリアも、ワシの嫁さんだ」


「あと2人いるけどね〜」


とマルタが続ける。マルタに師事している魔法使いのコが、


「えぇ〜!師匠の他に、3人もお嫁さんいるの〜!」


と驚いていた。そんな話より、ワシは飲んで食って、風呂入って寝たい…。ところがオンナの子たちはそうではない。いろいろ『大人の世界』のことを聞きたくて、知りたくて仕方ない。でも直接聞くのは…。でも相手は師匠だから、多少聞きやすい。みたいな感覚らしく、マルタにいろいろ聞いている。ワシは知らん顔でエールを飲んでる。マルタが


「なかなかすごいのよ、ウチのダンナは」


盛大にエールを吹いた…。何がすごいの?ワシ、なんかした?っていうか、お子ちゃま相手に何を言ってるんだ?此奴は…。


「きったないなぁ…。何吹いてるのよ」


いや、あなたが『すごい』とか言うからビックリして…。何がすごいか、言わなくていいからね…。って、『まだ何もシタことない』けど…?


「わけのわからんこと言ってないで、飲んで食って風呂入って、とっとと寝るぞ」


と言って、改めて食い始める。テーブルの上には、オーク系の肉を焼いたものや、コカトリス系の肉の唐揚げなどが並んでいる。雑然と皿に盛られているため、見た目はよくないが、味はいい。少し濃い目で、おかずとしても酒のアテとしてもよく合う。


 メシを終えて、マルタと部屋に戻った。さて風呂だ。バスタブにお湯を溜めて、替えの下着など、入る準備をする。


「一緒に入る?」


マルタがヤケに嬉しそうに聞いてくるから、


「よし、一緒に入ろう。先に入ってるぞ?」


と風呂に入った。髪を洗い、身体を洗い始めたタイミングで、マルタが恥ずかしそうに入って来た。手と身体を洗うタオルとで隠しながら。いや〜、眼福ですなぁ。マルタの裸体、2度目だな。1度目は、マリアと何故かマッパで戯れていたっけ…。


「背中、流そうか?」


恥ずかしいのか、普段とは違う、か細い声で聞いてきた。


「あぁ、頼む。後でワシも背中流してやる」


と、タオルを渡した。マルタがしみじみと、


「背中、広いのね…。筋肉も盛り上がって…。こんなに近くで、マモルの身体見たのは初めてだね」


 洗い流し、ワシはバスタブへ。マルタは、やはり恥ずかしそうに身体を洗っている。


「背中と言わず、全身洗おうか?」


「……、いい、自分で洗う…」


背中だけ流してやり、改めてバスタブに入った。マルタがバスタブに入る時に、


「ごめん、向こうむいて…」


と言われ、マルタから視線を外した。入ったタイミングでマルタに目を向けたが、こちらに背中を向けていた…。後ろから腕を回し、こちらに引き寄せた。


「えっ、えっ?」


耳元で


「ワシら夫婦だろ?2人だけなんだから、たまにはいいんじゃない?」


そのまま抱き寄せた。マルタが振り向き、微笑んだ。ワシはマルタのくちびるに…。と、ここから先は自主規制だ…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ