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よってらっしゃい

作者: 神名代洸
掲載日:2018/09/17

この布団に潜るのが怖い。

そう思うようになったのはここ数日の事。

何故かって?

それはね…。



ある日の事、寝ている深夜に足元がモゾモゾして布団が盛り上がった事があったんだ。

でね?見ちゃったんだ。

布団の中にいる顔を…。はじめは誰かがイタズラで入ったのかと思ったよ。でもね?うちには小さな子供はいないんだ。だからおかしいと思ったよ。


能面の顔は見ていてとても不気味で怖い。

かと言って表情があっても怖いんだけどね?


引きつりながらも眠りにつこうと必死に目をつむるがなかなかどうして眠れない。

怖すぎるのだ。

だって霊だよ?怖くないわけないじゃん。

僕は男なのにビビっててちびりそうになっている。


布団には入れないって思ったらもうダメだね。

布団をガバッとめくって足元を確認するが特に変わったことはない。おかしいよね?

さっきまで足元にいたはずなんだ。

あの感触は間違い無いと思う。


でもね?めくってもいないってどういう事?



ガタガタと震えていたんだ。

そりゃもうホント…怖いからね。

テレビのスイッチをつけ、深夜番組をかけるが頭には入っては来ない。そりゃ当然だ。



今までなんともなかったのになんで今更?そう思ったのだ。

何かあったのか?


そう言えば唯一見たテレビの中でちょっと怖いのやってたなぁ〜。録画撮りして見てたのを思い出した。

曰く付きのある怖めの内容で、2度は見たくは無いと思うものだった…。

そう、怖すぎて一度見ただけですぐに消してしまったのだ。

だいたいが一度見ると覚えてしまう為、消すようにはしていたから特に問題はないはず。

そもそも放送できないものはテレビでは流さないはずなのだ。だから少しだけ油断してた。


また同じ目にあうとしたらどうしよう…そんな不安もあった。



だからね?今日は寝る部屋を変えてみた。

隣の部屋で寝ようと思っている。

でね?今日は特にやることもなかったから早めに布団に入る事にしたんだ。



布団に入ったのは夜10時頃。いつもよりも1時間ほど早い就寝だが、布団に入るなりスゥッと寝る事が出来た。

でもね?夜中に目が覚めたんだ。

しかも2時過ぎ。

目だけが動くことが出来たので、キョロキョロと辺りを見回した。

なんで目だけしか動かないのか…怖かったけど上下左右眼球を動かした。

体は何かに抑えられてでもいるかのように動くことが出来なかった。

これ…もしかして金縛りというやつでしょうか?

怖すぎて涙が出そうになった。


力を入れても全く動かない体に何も言えない自分。

恐怖との戦いだ。

必死になって首を動かすが、ほとんどと言っていいほど上下に動かすこともできずにいる。涙が出てきた。


「なんなんだよ〜。俺が何したって言うんだよ?!」


するとね?

現れたんだ。


霊が…。




どうしたらいいのか全くわからない僕はとにかく声を出す事に神経を集中した。

そしてどれくらい経っただろう…。

気がつくと体は動かすことが出来ていた。


「近寄ってくるなんて…反則だよ。怖いじゃん。」



そこで喋れたことに初めて気づいて…泣いたよ。

親とは同居なので、すぐに親に話したよ。信じてもらえるかはまた別問題だったけどね。でもね?意外や意外あっさりと信じてもらえた。なんでだろうと不思議に思ったが、まさか両親も同じ思いをしてたなんて思いもしなかったからビックリだよ。


両親曰く、今朝の2時過ぎに突然の金縛りで目が覚め、それからは2人して怖い目にあったとか。

想像しただけでも怖いよね。


「よってくるなよ〜。あ〜あ、あんな怖いテレビ見なきゃよかったよ。よってきたのかも…。」

僕はそう考えた。

両親にも話しているのでこれからは恐い番組は見ないと思う。いや、見ない!


また来られたら困るから。


霊に。


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