表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
半妖の戦士 第一部    作者: 葉月秋子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/23

23 峠越え

これから数話、災害の描写があるのでご注意ください。

23



 二日が無為に過ぎていった。

 豪雨は止んだが、川には濁流が渦巻いている。


「こんなところで、これ以上待つことは出来ん」

 焦燥感にかられた役人が商人を叱咤する。


 山越えして、上流の橋を目指そうというのだ。


「し、しかし道は相当に険しいのです。この雨の後では・・・」


「なんとしてでもロックバイトの町に行かねばならんのだ。

 多少の無茶は覚悟の上だ。馬車を出せ!」

 

 お役人の言葉には逆らえず、商人はしぶしぶ馬車を用意する。


 トミタが商人を隅に引っ張っていった。

「馬車を出すと聞いた。私も乗せてくれ」

「この悪路だ。馬に負担がかかる。余計な荷物は邪魔だ」

「そこをなんとか」



 どうするのかなー、とチシャが見ていると、話がまとまったのか、手代と荷物を残したまま、わずかな手荷物をかかえたトミタが、チシャたちの荷馬車に乗り込んできた。

「一人だけしか乗せんというのだ。仕方がない」

 


 護衛の一人が先導し、残りがうしろについて、馬車と荷馬車は出発する。



 雨は止んだが、道はぬかるみ、馬の蹄は滑るし、泥が車輪に絡みつく。

「おい、うすのろ、降りて馬車を押せ」

「兄ちゃんはバルーって名があるんだ、ちゃんと呼べ!」


 何度か立ち往生しそうになりながら、濡れた山道を苦労して上がり、峠に差し掛かったとたん。


 チシャはぞわっ、と鳥肌がたった。

 山が・・・鳴いている。


 同時に頭の中に大きな声が響いた。


『このおろかものめっ!

 雨が降ったら山に入ってはいかんと、言ってあったじゃろうがっ!

 よりにもよってこのタイミングでかっ!』



 そして・・・



 山が、動いた。















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ