いじめやんといて 30
ママ、35周年おめでとう!!!!!!!
ありがとう!
みなさん。
ホンマに、この店35年もたつんやぁ!?
そう、最初に私の母が始めた時は「雨宿り」って言う名前ではじめたの。
20年目に私が後をついでレイニータウン。
本当は 雨宿り のままで続けたかったんだけど、母が反対してね。
お前は、お前のお店の名前でやりなさいって。
ほら、大阪の夜空って、いつもぼやけてるみたいでしょ。
お月様も、星もね。
だから、レイニータウン。
ふ〜ん。
古くからのお客様にも、新しいお客様にも可愛がって頂いて。
なんとか15年過ぎました。
それじゃあ、うちが勤めさせてもらった頃って、5年目やったんや。
そうね。
でも、あの頃からすでにママはママやったけどなぁ。
あら、ゴメンね老けてて♪
そう言う意味やなくて、貫禄と言うか、そんなふうな……
わかってるわよ。
だって、お店にはもっと前から出てたもの。
そっかぁ。
でも、ホントうちが今あるのはママのおかげやもんなぁ。
何言ってるの、私の方こそ翔子ちゃんには感謝してるのよ。
もっとお給料のいいお店からの誘いもあったはずなのに。
ううん。うちは、このお店とママが好きやから。
あらあら、男の人にはご縁がなかったけど、
おかげさまで、女の子には恵まれてきたわ。
ところで、なんで園長がここに?
えっ!わしがおったら、なんかマズいか?
いや、マズくはないけど何でかな、と……
そうか、章吾知らんねや。
あれ以来、園長ここの店の常連客やねんで。
ね、ママ♪
謙一、なんで 「ね、ママ」やねん。
いやぁ〜、それは俺の口からは……
なんでやろなぁ?園長?
謙一、お前なんか勘違いしてないか。
わしは、またあいつらがこんようにやなぁ〜。
そ、そうでした。
そう言う事にしとく約束でしたわ。
謙一、近いうちに園長室においでな。
久しぶりに、じっくり話しがあるからな。
いや、いや、ご遠慮いたします。
お店の35周年やけど、ママの誕生日でもあるんやろ。
まあ、そちらの方はこの年になるとねぇ……
えっ!ママっていく‥‥!!?いてぇ!!
明菜ちゃん、足!!
俺の足、踏んで…
踏まれて、当たり前。
あっ、あっ、なぁ〜〜
でもね、お店もだけど自分のも、こうして一年に一度誰かが覚えていてくれるって事は幸せよ。
お正月とか、クリスマスとかと違って、誕生日は本来自分一人の記念日じゃない。
それを誰かが覚えていてくれて、お祝いしてやろうと思ってくれる。
形とか物じゃなくて、その気持ちがね、また一年頑張ろうって思わせてくれるのよ。
ママやったら、あと10年でも20年でもやれまっせ。
謙ちゃん、そんなに長く働かせるつもり?
ホンマに、一言多いねんからあんたは。
お、お、今 あんた とかなんとか……
章吾、お前も一言多いで♪
これからも、レイニータウンをよろしくお願いしますね。
それじゃあ、もう一度、かんぱ〜い!!!!!!
章吾、こんな時になんやけど、お前来週の夕方空いてる日ないか?
なんですの、園長。
いや、ちょっとお前に会いたい言う人がおってな。
誰です?
いや、まあ、ちょっとな……
詳しい話しは会うた時にいうことなんやけど。
はあ、来週やったら火曜はちょっとはよ帰れると思いますけど……
そしたら、6時過ぎに園の方に来てくれるか?
わかりました。
先方には、わしの方から連絡しておくから頼んだぞ。
はあ…………




