表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/62

いじめやんといて 3

あっ!!

あんた、さっきの…

え〜と、章吾くんやん。

どないしたん!?

だいじょうぶなん?


あっ‥‥ああ…

え〜〜と‥誰やったっけ。どっかで…


翔子。レイニータウンの翔子です!

ホンマに!!さっきまで一緒におったやん。


ああ、ややこし‥の。


アホ。うわっ!頭、血がでてるやん。

どないしたん。


ちょっとな。


ちょっとやないって!

頭は恐いねんで。

救急車呼んだるから、待っといて。


あかん、やめてくれ。

余計なお世話や。

家で寝たら治る。


寝たら治るわけないやん。

アホが益々アホになるわ。


なんやて!


ははっ♪

気に触ったらカンニンや。

なんで救急車あかんの?


病院も、警察も嫌いや。

ほ、保険もないし。


う〜ん、困ったなぁ。


困る事ないし。

ほっといてんか。


それでもええねんけどなぁ。

一応は、うちのお客さんやからなぁ。



おっ!翔子ちゃん、どないしたんや?


ああ、吉田のおっちゃん。

この子がなんや怪我しとってなぁ。

救急車呼ぶ言うたら、イヤや言うねん。


そしたら、うちの部屋で手当てしたるか。

消毒薬も包帯もあるで。


うちの部屋って!

ラブホの部屋かいな。


そや、翔子ちゃんやったら半額にしといたるわ。


ちょっとおっちゃん、お金取る気かいな!?


ウソやがな。

今日はヒマやから、部屋いっぱい空いてるし好きなように使い。


そやなぁ。

ほな、甘えよか。

行くで、章吾くん。


俺は子供か!


まあ、似たようなもんや。

イヤや言うてもあかんで。

怪我したお客さんほっといたら、翔子ちゃんの名がすたる言うやっちゃ。


自分で、ちゃん言うかぁ。


ごちゃごちゃ言うてんと、はよおいで!




ちょっと染みるけど、我慢しいや。


ツッ!ツウゥ!!


はい、はい。

ほら、できたで。


お姉さん、えらい手慣れてるなぁ。


ああ、うちのダンナもなぁ、やんちゃしよったからなぁ。

こんな怪我くらい朝飯前や。


なんや、ダンナおるんかい。


ああ、おったで…

やけどな。


バツイチかいな?


いいや。死んでまいよった。


あっ!

こら、ゴメン……


気にせんでもええよ。

もう10年も前の話や。


えっ!?

翔子さん、いま幾つなん?


うちは、永遠の二十歳や!

あんたこそ、いくつなん。


俺は24や。


やっぱり、五つも年下やん。

あっ!歳バレた?


若いなぁ〜!

29には見えんで。

同い年位かと思とった。


あはは♪

ムリせんでもええて。

そんなん言うても、なんも出えへんで。


ホンマやて!


はいはい、ありがとう。

章吾くん‥やったっけ、あんたしばらくここで寝かしといてもらい。

おっちゃんには、うちから頼んどくから。


分かった。そうさしてもらうわ。

なんや、まだちょっとフラフラするし。


ほんなら、うち帰るわな。


あっ、ああ……

そや!翔子さん、また店行ってもええかなぁ?

バイトの給料入ったら。


ええよ♪

でも、カウンターにしときや。

いらんお金使わんでもええからな。


分かった。

今日はありがとう。


おやすみ。


おやすみ‥‥



まあ、捨て犬にしては可愛いやん。

ちょっとヤンチャそうな目は、なんかダンナ思い出したわ♪


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ