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いじめやんといて 13

あのう、翔子さん。

こんなん店で聞いてもええかわからんねんけど…


明良さんがめずらしいに、うちに聞きたいって、なに?


章吾から、チラッと聞いてんけどな……


うん。


そのう、翔子さんのダンナさん亡くなったん………


ああ、その事。


うん……


もう10年も前。

六甲山やったわ。

裏六甲言うの?

もう今は、バイク走れんらしいけど。

よう夜中に走りに行っとったわ


あっ‥‥‥‥


どしたん?


い、いや。なんでも‥


暴走族の車と接触してな、谷底に落ちてしもたらしいわ。

スリップ跡言うのんがないから、

なんかうちのダンナが悪いせいになってしもた。

まあ、本人死んでしもたからようわからんねんけど……


あっ!ごめんな。

辛い事、思いださせて。


ううん、それはかまへんけど、なんかあるの?


いや、なんもない。

そや、もう1つだけ。

バイクは、そのう、もしかしてパールホワイトのゼファー?


そうやけど‥

なんか世界に一台や言うて、自慢しとったわ。


……………………


もしかして、明良さんうちのダンナとは?


い、いいや。

会うたことないで。


そうなんや。


ゴメン、ほんまにごめんなさい。


そんな、謝らんでも。

もう、だいぶんたつから普段はすっかり忘れてるし。

ほら、こんな話はもう終わり。

章吾くんが心配そうに見てるやん。


あ、ああ‥

ほんまにごめんやで。


明良兄ちゃん!

俺の歌、聞いとったか?

翔子さん口説いたら、章吾に噛みつかれるで。


アホ!そんなんと違うわい。

それに、謙一のヘタな歌は聞き飽きたわい。


ああ〜、傷つくなぁ。

明菜ちゃん、なぐさめてぇ♪


はい、はい。かわいそう、かわいそう。

こんでええか?


心が欲しい〜ぃ。


謙ちゃんには、やらん〜〜〜♪


夫婦漫才かい!!


だから、夫婦ちゃうって。


もう、あんたとはやっとれんわ!


やっぱり、謙一と明菜ちゃんはおもろいわ。


章吾、覚えとけよ。


残念やなぁ。

一晩寝たら忘れるタイプやねん。


やて〜〜、翔子さん。

章吾のやつ、一晩で忘れる薄情なやつやねんて。


アホ!なに言うてるねん。


こら、こら、お前ら。

なに内輪揉めしてるねん。


いいや、こいつが‥


なに言うてんねん、お前やろ。


はい、兄弟喧嘩終わり。な、章吾くん。


うん。わかった。


や〜い、翔子さんに怒られよったぁ♪


お前は、子供かい。


そうや俺、今度この近くに店出すから

レイニータウンの皆さんで、食べにけえへんか?

店入る前にでも。

ママさんもどうかなぁ?


それは、かまへんけど‥


ああ、支払いは今日のお詫びにこいつらから貰うから。


「「ええ〜〜っ」」


いやお金やのうて、私タコ焼きよう焼かんし。


それやったら、店の者が焼いたんもあるし。


そうなん!

ほな、みんなで行こか。


店のオープンはまた知らせるわ。


やったぁ!楽しみやわぁ。


あ、明菜ちゃん!

俺も行くわ。


当然やん、謙ちゃんが払うねんから。


そこかい!!





おやすみぃ。

ありがとうね〜♪

まいどぉ〜〜♪


あ〜あ、楽しかったなぁ。


謙一だけやろ!


そんな事ないやろ、章吾く〜〜ん。


なんや、気色悪い声出して。


へへぇ♪


それより、明良兄ちゃんなんかおかしなかったか?


章吾も、思とったんか。


うん。

なんか用事思い出したとかで、先帰るし。

そんなん、初めてやもんなぁ。


うん。

なんか、翔子さんと話しとってからみたいやねんけど。

お前、なんか聞いてないんか?


いいや、なんにも。

謙一の歌がうるそうて、聞こえんかった。


そら、すんまへん。


また、明日でも翔子さんに聞いてみるわ。


おう!頼むわな。





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