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4話 オイ!これは裏切りだろう!

魔物達の軍勢が城壁を囲む様に

砂塵を撒き散らしながら前進してくる。


魔王軍の先鋒を担うのは

2~3メートルはあろうかという

鎧を付けた巨大なオークの部隊である。


そのさらに前方には鎖につながれた

人間がボロボロの服装で歩かされている。


「なんだよ……あれ」


『見ればわかるでしょ?

魔王軍に捕まった人間だよ?

防衛側の戦意を弱める為にやってるんだろうねぇ』


魔王軍の後方では攻城兵器である

投石機と共に魔王軍側の魔法部隊による

炎の大規模攻撃魔法が始まっていた。


現代の戦術であれば制圧射撃にあたるだろう。


魔法部隊の魔法を放った後の時差を

投石機の攻撃が埋め、互いに援護するように

隙間のない攻撃を行ってくる。


「防御態勢をとれぇえええええええ!!!!!」


アンナ元帥が指揮を執る。


人類側の魔法兵が防御魔法を

展開するが

手数が違い過ぎる。


あっという間に押し切られてしまう。


「数が違いすぎます!!!!!!

ダメです!!!!!

持ちません!!!!!」


見れば

まだ魔王軍と接してもいないのに

すでに複数の城壁が崩れ始めている。


なんだよ、

話が違うじゃねぇか


魔物なんて言うもんだから

ただ化け物が力に任せて襲ってくるものだと

思っていたが


こういうのってさあ、オレがパァーとなんかすごい力を使って

無双して気持ちよくなって

は~い、問題解決!ってのがセオリーじゃん!


人質をつかって心理的な圧迫を加えてくる上に

この隙の無い制圧射撃。

その上、精密にこちらの防御機能を殺してくる。


滅茶苦茶、戦略的じゃねぇか!!!!!!

ふざけんな!!!!!!


『呆れるくらい自分に都合のいい想定だね?

滅ぼすつもりできてるんだから

ガチで殺しに来るに決まってるじゃん』



うるせぇ!

とにかく、投石機と魔法部隊を

何とかする!!



このままだと

制圧射撃だけで

味方が負けてまうわ!!!!!



オレはアンナ元帥の元に向かい

上空から呼びかける。


「アンナ元帥!!!!

オレが空から奇襲を仕掛けて

投石機と魔法部隊を何とかする!!」



「風魔法が得意な奴を集めてくれ!!!

これは命令だ!!!!」



アンナは何か言いたそうだったが

ぐっと言葉を飲み込んだ。



胸中に色々あるのだろうが

アンナは分かりましたと

一言だけ告げた。


今までのオレの行動で

ある程度信頼関係が築けて

いたのかもしれない。



さて、もうちょっと先になると

思っていたのだが

それは時間が許してくれないらしい


空挺部隊の試運用だ。


「やってやるよ!!!!」



オレはアンナに頼んで

風魔法が得意な奴を集めて貰った。


しかし、思いのほか、数は少ない。

10人程度しか集まっていなかった。



……これだけかよ。


『しかたないよ、空を飛びながら

戦闘行為を行うのは高等技術なんだよ』


まあ、いい

人がいようがいまいがこのままじゃ全滅だ。

やるしかない。


地面が震える。


味方陣地には今も攻撃が

続いている。


一刻の猶予もない。


オレはその10人の目を見据える。


皆、覚悟の決まった顔をしている。

いい目だ。


彼らの存在を誇らしく思う。


「……君たちの名前を教えてくれ」


一同が首を傾げる。

何の意図か分かっていないようだ。


「これから魔王軍に上空から奇襲をかける。

目的は投石機、および魔法部隊の殲滅だ。

死ぬかもしれない。」



「君たちの名を覚えておきたい。

忘れないように、だ。」


それはオレからの…彼、彼女に対する

最大限の敬意だった。


生前、何度も後悔した

死ぬ直前にはどこの部隊かもわからない人間と

作戦行動をする事がよくあった。


彼らが死んだときオレは名前も知らないのだ。

確認するような時間もなかった。


だから、今度は聞いておく。

忘れない様に。


「ミ、ミネアです。」


「ソフィアです。」


「メリルダです。」


「カレルです。国王陛下」


「マチルダ」


「ザインだ。」


「……メイビス」


「シズクよ」


「コンラッドです!!!」


「ミリアでーす」


各々が思い思いに名前を口にする。


オレは頭を下げる。


「すまない、

こんな無茶苦茶な作戦に巻き込んで

しまって」


本心だ。

本当はこんなのはダメだ。

滅茶苦茶な作戦に振り回されて

オレは死んだのだから


「だが、やらなくてはならない」


「無責任には言ってはいない。

オレも一緒にやるから、まあ勘弁してくれ」


全員から、戸惑いと敬意の眼差しを

感じる。


「皆でここを守ろう、行くぞ!!!」


おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!


皆の士気が上がる。



オレは上空に飛ぶ。

皆がそれに続く。


上空で巨大オークの軍勢を躱し

後方部隊の攻撃にかかる。



まもなく投石機に差し掛かる。

下にオークの魔法兵と弓兵がおり

こちらに妨害攻撃を仕掛けてくる。


が、味方もいるので大規模な攻撃はできない。



「オレは投石機を壊す!!!!!!

君たちは下の魔法兵を頼む。」


オレは風の魔法を使って

タツマキを起こし

投石機を壊していく。


ある程度近づかないといけないが

威力があり使い勝手がいい。


他の魔法使い達も

思い思いの魔法を使って

魔法兵を薙ぎ払っていく。


いける。

こいつらは上空への攻撃手段に乏しく

後方錯乱に慣れていない。



オレは次々と投石機を壊していく。

目の届く範囲での

投石機は全てぶち壊した。


魔法部隊も混乱し

機能不全に陥っていた。


オレは決意を固くした。

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