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23話 覚悟、交わる刻

早朝、オレの元に

知らせが届く。


ユリシアが反乱の蜂起に

成功したという報告だ。


その報告を聞き

オレは勝利を確信した。


いくら魔王といえど

これはどうしようもない

筈だった。



ォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!


魔王軍側で凄まじい

歓声と怒号が上がる。



地面を揺るがす程であり

その瞬間、明らかに戦場の雰囲気が

変わった。


先程までどうにか

押し止めていた前線が

見る間に押されていく。


ーーーーどうなってんだ?



オレは上空を確認する。


目を見開いた。


魔王軍の予備部隊も含め

全軍が前線に張り付こうとして

していた。



その中に見た顔もあった。


ーーー皆殺しのジグムント



あのジジイが前線に出てきやがった!!!





その老人は自らの刀を持って

見る間に戦線を切り開き


凄まじい勢いで王国軍の

首を飛ばしていく。



そして、その後方に

そいつはいた。



荘厳な角、

豊満な肉体を持ち

ただものでない事が

一目でわかった。



そばにいる護衛の兵士達は

まるで宝でも守る様に

厳重に彼女を守っていた。


#__i_dd8fe368__#



今まで位置すら捉えられなかった

魔王が前線に出てきていた。



ーーーーーそうかよ

決めに来たか!!!



オレは

魔王の意図を理解する。



反乱の報を聞いて

まず、全力で王国を潰す

選択をしたってことか!!!!!!


ずっとオレは

姿の見えないお前の戦略、戦術に

苦しめられてきた!!!!!!


それでも終わらせるために、

オレはここにいる!!!


魔王軍はこの勢いだ

正直もう一日持つか分からねぇ


だが、お互いギリギリのはずだ。


ーーーーーーーつまり


守り切ればオレの勝ち

攻め切ればオレの負けだ!!!


決着をつけよう!!!!!

魔王!!!!!


その姿をみて

隣に佇むヴァルキリーが

狂気の笑みをたたえていた。



戦場


最終局面――

それを両軍の兵士ひとりひとりが悟っていた。


砂塵を巻き上げる軍靴。

魔族と王国兵が、止めどない死の連鎖を刻む。


「予備部隊、すべて投入しろ!

 守り切れば、王国の勝ちだ!!」


アンナ元帥の怒号が、戦場を震わせた。


智謀と策謀を尽くした長き戦い。

勝利と敗北の境界は、もはや紙一重。


ジグムントが獣のように戦線を駆け抜け、

王国兵の首を刈り取っていく。


だがザムザの機動防御とアンナ元帥の迅速な指揮が、

薄くなった陣を即座に補う。


兵士たちは死兵と化し、一歩も退かない。


国のため。

家族のため。

王のため。

魔王のため。

希望のため。

未来のため。


命を賭した死の交響曲を、

両軍の王の傍らに佇むヴァルキリーたちが

どこか楽しげに聞いていた。


魔王軍はついに王都を守る最後の壁に到達した。

このまま押し切られれば、王国は陥落する。


ヒメジマは刻一刻と迫る敗北を悟り、

焦燥を覚えた。


魔王もまた、焦っていた。

全力攻勢を王国軍はなお凌ぎ続けていた。


食料は尽きかけ、持久は不可能。

これ以上粘られれば――

次の戦へ進む余力さえ失われる。


戦線を支える柱は、ただ一人。

国王ザムザ。


(あやつを討たねば、この戦は終わらぬ)


魔王は最後の策を選ぶ。

自らをも危険に晒す策を。


(勝てばもはや不安の芽はない!!!

余が死んでも魔族は繁栄するだろう!!!)



ーーーーーーーなら


(この戦争を終わらせるために

 誰かが死ぬというのなら――

 それは、余で良い!)


魔王は命じた。

近衛兵、全員前線へ。



本陣を守っていた最強の盾が、戦場へと消える。


その隙を、上空からヒメジマは見逃さなかった。


(本陣が――手薄になった!?

 なぜだ、魔王も焦っているのか……!

 今なら――!)


『アンナ元帥! 魔王本陣が空だ!

 俺の部隊で奇襲する、戦争を終わらせる!』


『お待ちください、罠かもしれません!』


ヒメジマは通信を切った。


罠かもしれない。

だが、これ以上の好機は二度と来ない。



どの道、負けたら自分の命は

ないだろう。


ーーーーーなら


(この戦争を終わらせるために――

 誰かが死ななきゃ、俺でいい!)


国王と魔王。

二人の覚悟が、ついに交差した――。


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