悩みと光。
人間は、どうしょうもないことがあると、苦しみ、悩み、もがきにもがいて、そうしてあきらめてしまったり、はたまた、問題が解決して、運命が好転したり、色々なことが起きる。
僕も悩んでいた。もがきにもがいていた。確かに僕は、借金はしていないが、貯金が少ない。 Xでも、詩でも、小説でも、金が入っこない。
僕の収入は、年金だけだ。それが悲しくもあり、辛くもあった。けれど張り合いは、ある。
金があって、何もかも手に入れた人は、幸せかというと、それが、虚しいとか言う人も居るらしい。
けれど僕は、得られないことで悩んでいた·····
ふと歩きたくなる。病院の中を散歩したくなる。部屋を出て歩いていると、ふと隣の部屋から光が射している。
なんだろう、陽の光か·····
「きれいですね」と看護師に言う。その人は、
「ええ、西日が射していますね」
と口にした。
その西日は、綺麗で、どこか救いの光のようにすら僕には、思えた。
これからも僕には、何があるか分からない。光が来ることもあるだろう。闇が来ることもあるだろう。
しかしいずれにしろ、僕は僕のままで居たい。多少変わることはあるにせよ、金に汚くない、傑作が好きな、そうして詩が好きで、他人には親切にする。そんな人間で居たい。
君には、そのことで感謝する日が来るだろう。最後は大団円で終わりたい。もちろん、物語と違うので、何が起きるかは分からないが、君にも僕にも、幸福が訪れてほしい·······
そんな切ない願を思ってこの物語を閉じたい。