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【児童文学】ニューステージ!~始まれ!私の大きな一歩!~  作者: 大井 芽茜


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10/20

10話 本番!

 そして、今日は楽しみにしていた本番の日!!


「今日もダンス?」

「うん、行ってきます!!」

 それは、私にとってすごく大事な日。

 また、新しい一歩を踏み出す日。


 失敗してもいいから思いっきりやって、楽しもう。



「開け、夢のかけら!!」



「来たわね!じゅんびはいい?」

「うん!やってみる!!」

 わたしは、レシアとうなずきあった。



「さぁ。今日は新しいステージに立つ日よ。いくわよ。せーのっ」

 妖精がかがやき、レシアが指をパチッとするとステージの周りにいくつかの人の顔がみえた。


 確かに……風景とか家の中とか私の知っている世界だ。



 ほんとうにつながってて、私が見えているんだ。

 どうしよ。少し緊張してきた。



 だめだめ緊張しない!

 伝えるんだ。


 このわたしの想い。


「み、みなさん。こんにちは。ツイって言います。」


 声が少し震えている。

 でも、もっと声をだすんだ。


「わたしは、前まで前にでるのがこわくて……でも、ここで色んな人に出会って、前に踏み出して、世界が変わりました。」


 みんなはとまどいながらもわたしをみてくれている。


 歌ってつたえるんだ。

 この想いを。


「皆さんの夢を応援したい、背中を押したい。そんな気持ちでつくりました。聞いてください。ニューステージ!!」

 息を吸って目を見開いた。

 わたしならできる。




『さあ、ふみだそうよ。』

『最初の一歩!』


『一つ、勇気をもって。』


 ここでターン!

 みんなの前で歌うのは勇気がいる。でも、わたしはもう止まらない。


 一つ一つの声に力をいれて、叫ぶように歌う。


『新しい世界にとびこむ。』


(ハイ!ハイ!)

 コール!?

 このコール、妖精達とレシアの声だ。


 そっか、みんなが応援してくれているんだ!

 この空気の中で、もっとおどっていきたい。


 楽しい!!


『こわくて、逃げ出したいけど』

 みんなのとまどう顔がどんどん変わっていく。

 楽しそうな子もいる。

 わたしの想い伝わっているんだ。


『新しい私から諦めたくないからがんばるんだよ。』


「――っ」

 あっ、ステップ間違えた。

 ここで回らないと、手をたたけない。

 いや、まだ諦めない。

 次の動きに繋げればいいんだから!!


「――!」

(ツイ!動きをアドリブでカバーしているわ。なんて、対応力。これが夢とかがやきを求める力)


『ナイストライ!』

 タンタンタンとステップ踏んで、

 (弾く声が)


『ジャンプ』

 (希望のかけらが)


『想いが、私を励ましてくれた。』

『いつか。いや、今!輝くとき!』


 ここで大きくジャンプ!!


『ジャンプ!』

 (ステップ)

 うまくいった。

 なんか、いつもより高く飛べている気がする!


『輝けるから』

 (ジャンプ!もう1回!)


 伝われ、この想い。

 声にわたしの想いを。

 みんなに届いて。


 前に踏み出す勇気を与えるんだ。


『失敗しても大丈夫!』

 (ナイストライ!)


『一歩踏み出してみよう!』


『眩しい未来はすぐそこにあるから。』


『一緒に踏み出そう!』

『君と描くニューステージ』





「――はぁはぁ。あ、ありがとうございました!!」

 身体があつい。


 こんなに心が熱くなるなんて。

 失敗したけど、うまくカバーできたような気がする。


「みてみて」

 レシアが指さすと、みんなが笑顔でみていた。

 パチパチパチ


 大きな手拍子がステージまで鳴り響いた。

 そっか。みんなに想いが届いたんだ。


「これが心の音よ。あなたの声が感動を生んだのよ」

「うまくいったんだ」

「えぇ、いいアドリブだったわ」


 妖精達も嬉しそうに舞っていた。


「すっごく楽しかった」

「その気持ち、大事よ。あなたの気持ちすっごく伝わったわ」

「えへへ。」


 すごく心がみたされる。

 これが表現するってことなんだ。


「わたし、エクスメーカーになってもっとたくさんの人の支えなりたい。」

「良い目標ね」

「うん!」


 そのとき、誰かの足音が聞こえてきた。


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