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師弟関係 星の魔法少女と弟子

失われた記憶Ⅲ 


とある一場面


「手が離れ、記憶は消えてなくなるだろう。だが…『誓い』は消えない。例え私と彼女が別の星同士離れようとも、お前のように、『私という存在を彼女から消しても。』」


「師弟関係の儀は、魔法使いにとって重要な物なのだよ。 ハハ…。 それが、お前のミスだ。そんな事を知らず、今まで狙っていたんだろう?


私にはわかっていた。だから彼女はこうしてこの場から消えられたのだ。 後は彼女に任せるよ。」


視界の景色が歪む。 だが、目的は達成した。


「きっと、彼女はまだ未熟だとしても…超えるべきものを超えたら、今度は…結果はどうなるだろうか。」


意識が沈む。 …だが、星は繋がった。


〜〜〜〜〜

『あの時に見えた星は、私を魅了して、私は星を目指した。 …そうして、時が流れ、貴方は私を、□□と同じように目指した。 

偶然か運命か、□□との縁を持ちながら。 …だから、私は貴方を見て、大切にしたい…そう思ったの。 だから、特別なの。 ここに星承の儀を。 新たな関係を、今作るの。』


夜空に箒をかけ、浮かびながら…私はそう呟く。


外下には…星導国。 弟子の待っている場所。


『…ねぇ。 貴方を繋ぐことで、何が私に起こるのでしょう? …きっと、その答えは、今宵。』

さあ、向かいましょう? 『星承の儀』へ。


〜星の魔法少女の独り言〜


【師弟関係と星の記憶 星の魔法少女と弟子】


【ここは星導国。 その拠点の『もっとも星に近い場所。』流星が流れた後には、少し祭り騒ぎが終わったような、静寂が周りを包む。(今回は流れていないけど)


そこは、星の魔法少女が用意した空間。

精霊に補助をしてもらいながら生成したこの空間は、 どこかの研究室のような、そんな情景を表す。

ただ、上が開いており、満点の星空をみることが出来るだろう。】

そんな場所に、星の魔法少女が1人。


『今日は『次元星がもっとも近づく時』なの。 …この時が、私にとって、星の精霊にとっても、一番のか輝きを放てる時。 さあ、もう少しだけ準備するの。』


私は、星鍵杖を前に掲げる。

『星蒼魔法、『エストレージャー・ロック』』


周囲の空間が一度輝くと、その状態で停止する。


『わん、つー、さん、し。 これで五芒星。 フレーバーなの。』


杖を翳し、星を散らして、停滞させる。


『ふぅ…。 これで終わり! さあ、始めるの。』


『えなすちゃん! 入ってきて、なの。』


杖を振り、閉じていた扉を開ける。


そこには…あらかじめ待っていた、えなすちゃんの姿が。


『…どう?この景色。 できる限り似せたの。』


星の魔法少女はニコニコしながら、その美しい景色を見ながら尋ねる。


『師匠!!この景色キレイですね!!』

えなすはニコニコしながら師匠と景色を眺めた。


『〜♪ 喜んでもらえて何よりなの!』


星の魔法少女は、同じくあたりを見回しながら応える。


『…それで…。えなすちゃん。 …準備はいい?』


魔法少女は貴方を正面から捉えると、そう話す。



この日を待ち望んでいたえなすは当日になり緊張でガタガタになる


『はい…準備大丈夫…です!』


明らかに声も震えている様だ



そんなえなすちゃんを見かけて、そっと肩に手を置くの。


「緊張するのはわかるけど…そんなに大層なことはやらないの。 ただ、私と貴方の関係を、儀を通して深める。ただそれだけなの。」


落ち着くまで、待っているようだ。


体感、落ち着きを取り戻した弟子をみて、少しホッとする。


『…そう、なら、始めることにするの。』


『…あの時、師匠は…こんな気持ちだったのかな…なんでもないの。』


一度向かい合って、話し始める。


『…本当は、私、弟子をとるつもりはなかったの。


予定もなかったし、『また別の星を巡る時に、離れてしまう』から。』


『私の魔法はちょっと特殊で、貴方の魔法とも違うの。教えるものではないし…。』


一度話を切って、また話す。


『…けどね? 貴方を見て…。同じ様に精霊を引き連れて、この星の星魔法を使う姿を見て、星導国を見て。…ちょっとだけ、もっと小さい頃の私を思い出したの。 

私も、似たような感じで、飛び入るように弟子入りをしたことがあるの。 

師から…私に。星魔法の基礎を教わったの。』


何かを振り返るように、言葉を並べる。


『そんな貴方を見て、私は…貴方の師になってあげたくなったの。 

きっと、見る星は違えど、貴方は星を導くことも出来るから。』


一度振り返って、視線を外す。


『貴方が、私を慕ってくれること、とっても嬉しく思うの。 

私が星の力があっても、師として、どこまで貴方に教授出来るか…わからないの。力の元が違うから。 

けど、慕ってくれる貴方を、私は師として、精一杯支えることに…愛することにするの。』


『改めて聞くことにするの。

…私を、師匠としてこれからの関係を…結んでくれる?』



初めてあった日のことを思い出しながら答えた


『師匠に初めて会った時、師匠が本当に光り輝いて見えました。あの時私は決めたんです。師匠の様に世界を明るく照らせる存在になりたいと』


1呼吸置きもう一度言う


『私の方こそこんな弟子ですがよろしくお願いします!』



「…! 本当に…なんでもないの。 きっと、思った景色は場面こそ違えど同じなの。」


弟子を正面にとらえつづけたまま、続ける。


『なら、今から始めることにするの。

私の星で行う、師弟関係を結ぶときの儀を。』


『「星承の儀」。例え星から離れても、弟子から切らなければ必ず繋がっている、そんな関係を結ぶの。』

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

用意された小さな祭壇の前に、 彼女は足を進める。

弟子をその向かい側に立たせて、身なりを一度確認する。

一度一回転。 

星屑が舞うのと同時に彼女の『星装』が美しい蒼色に入れ替わる。


えなすちゃんにそっと目線を送った後、少しだけ真剣な顔になってから、笑顔に切り替わって。

「…私がリードするから。始めていくの。」


一度息を吸い、儀を始める。

『今、星の籠と共に星を巡る私と、星への想いと、この星導国に従事する貴方で、新たな関係を結ぶの。

例え星が裂かれようとも、ここに裂かれない関係を。今ここに結ぶの。 …さあ、私の手を取って?』

貴方に手を差し出す。


師匠の手を取り、目線を合わせ笑顔で答える


『はい!師匠!!お願いします』


真剣な顔に戻し師匠を見る。


少女は喜んで、続きを行う。


『次はお互いの杖を交わすの。 私の星鍵杖。貴方の煌めく輝星の杖で。 …星鍵杖。』


次元からそっと自身の杖を持ち出すと、向かい合った貴方の前に、杖をかざす。


えなすは煌めく輝星の杖を掲げる

『はい!師匠!!』



『今ここに、両者の杖を交わし、師弟の儀を交わすことを誓うの。我、師としてこの者の義を尊重し、誓い続ける限り支えると誓うの。 …私に続いて言ってみて?。』


『今ここに、両者の杖を交わし、師弟の儀を交わすことを誓います。我、師を目標にして誓いを経つこと無く、この先絆を深めていく事を誓います!』


『…うん。それでいいの。』


直後、互いの杖が共鳴する。 私の持っている杖は周囲の星屑が輝いて、貴方の杖は先端の三日月が光を放つ。


…やがて光が収まる。杖を交わすのをやめるのに続いて、両者は杖を引っ込める。


『その調子なの!』


『…次は、師から魔法を1つ教えるというものなの。

ちょっと悩んだの。 私の魔法は私にしか使えないし…喜んでもらいたかったから。』


いたずらを仕掛けている表情をしつつ、続きを話す。


『…そこで、貴方の精霊に手伝って貰ったの。エルナトと。 私は精霊の感情がわかるから。  

お願いして、貴方の星魔法にそった魔法を作ったの。』


えなすちゃんも近くにいる『精霊エルナト』は大きく伸びをする。 …どうやら肯定の意らしい。


私は星鍵杖を一突きして、1つの球体を作り出す。

星導力が満たされた水球。 エルナトが手伝ったことは、その星導力からわかるだろう。 小さく赤色に光っている。


『…触れてみて? きっと、使えるようになるから。』


師匠の言われた通り、そっと触れてみる

『はい!』


貴方に、魔法の知識と、魔法の使い方がわかる。

不思議な感覚は、やがて収まる。


『等級が少し高かったけど、エルナトの力と私の知識で作ったの。 …唱えて?』


えなすちゃんの隣に立って、方向を上に定めておく。


『星導魔法 アルデバラン』


力が籠る。

『師匠!行きますよ…!』『星導魔法 アルデバラン』


えなすは星導魔法 アルデバランを発動した!


『師匠からいただいた技です!』

杖を掲げると、星導力が満ち、高速で回る2つの球体が現れる。「流星のように。…行きますっ!」『…連星。』杖を突くと、1つの球体が爆発し、勢いを活かし、質量の伴った星導力を相手にぶつける ー!


…。最初から、既に十分な威力。 会った時より更に成長を感じるの。


驚いている顔のえなすちゃんに向けて。


『…どうかしら? …喜んで、もらえるかしら?』


 少しだけ照れているように少女は顔を背けながら聞く。


『素敵です!想像以上の威力でビックリしました!師匠の技使わせて頂きます!』


答え終わると子供のようなワクワクした顔で喜んでいる。


『~♪ その顔が見たかったの!

きっと、貴方の魔法は、もっと輝けるの。 鍛錬は怠らないでね?なの。』


『…本当は、次で儀は終わりなんだけど…。 私からやってあげたいことがあるから、まだ終わらせないの。』


かわいい弟子の手をとり繋いで、続ける。

『私からして上げるのは…あと2つ。

まずはこれ。』 


自身の【星装】を見せる。

『名付けを行うの。 貴方から一文字を貰って、ひとまずの完成にするの。 …ずっと、この時を待っていたの♪』

『命名。』

ネームド名 【星装 『蒼ノ絆衣』 】


【星の魔法少女の自我と星の籠から生み出された正装。 流星のように繋がる関係を、星の魔法少女から貴方へ。】


蒼く輝く光を周囲に満ちさせる星装を、魔法少女は大切そうに見る。


「きれいに仕上がったの! まだ本来の力とまではいかないけど… 貴方の文字をいれて、強固にしているの。」

そういって、微笑む


驚いている弟子を眺めつつ、追撃を入れる。


『そして、2つ目。私からの贈り物。 これがしたかったり…えへへ。』

『…貴方との関係を、直接繋げるの。 


物が1つあっても、嬉しいでしょう?なの。 


…貴方の杖を、少しの間私にゆだねて欲しいの。』


そうして、貴方を見ているの。


綺麗な星装を纏った師匠に憧れの眼差しをしつつ答える。


『何をするんですか?どうぞ!』


疑問の顔をしながら師匠に煌めく輝星の杖を渡す。


『…きっと、繋がりを示す物だから。 大切な物、分けるの。』


自身の杖は次元にしまい、弟子の杖を大切に抱きしめる。

…そうして、自身の髪に止めてある星の装飾が入った、水色のリボンを、そっと解き始める。


『予備はあるの。 貴方の杖は長いから、丁度いいかも。』


一本になった、『自身のリボン』を、そっと弟子の杖に結ぶ。


『絆を結ぶ。 私からできる、プレゼントなの。あとで持ち手の方でも結んでおいてね。』


ちょっといたずらっぽい表情をしつつ、貴方の反応を伺っている。


えなすの目から自然と1粒、また1粒と涙が出てくる。

『憧れの師匠のリボン…感動しすぎです…ありがとうございます!』


再度自分の杖を見て堪えきれず涙が溢れ出てしまう。


『大切にします!』


『…すごい、喜んでくれているの。 師として嬉しい限りなの。』


『貴方のような…愛おしい弟子を持てて、私は嬉しいの。 どんな運命の導きでしょうね…。』


被りを一度振る。今は気にしなくてもいいから。

一度空気を和らげてから、再び貴方に向き合う。


「えっと…最後の工程に向かう前に、一つ聞いておきたいことがあるの。」


『貴方の目標を聞くことにするの。  当面でいいの。…聞かせてもらえる?』


そう、尋ねる。


『私の目標…私が何も分からなかった時、親切に教えていただいた恩を繋げるためにエナストピア国で導の分からない方々に道を示してあげることです!』

昔のことを思い出しながら言う。


そんな彼女を見ながら、返答する。


『…うん。聞き届けたの。 

貴方の行く先を、星の魔法少女として見守っているの。』


それが終わると1つ大きな伸びをする。


『…えなすちゃん!最後の工程なの。

えっと…その…一応、今からのあれは私の趣味じゃないということを伝えておくの。

私の星だと伝統を守りすぎていて、文化は良くも悪くも古典的だから。…そう言っていたの。 

…けど、貴方にならいつでもしてあげたいの。』


1つ息を置く。少しだけ恥ずかしそうに、けど目線は変えずに。


『工程の1つとして…師と抱擁を交わすの。

きっと、面と向かって言われると…貴方も恥ずかしいかもしれないけど。

…どうか、私の中に飛び込んできて?』


おずおずと両手を広げて、少女は待つ。


言われて少し赤面になりながらも答える。

『全然恥ずかしくありません!むしろ嬉しいです!』

師匠に近づき必要以上に飛び込んでいく。


『…! この光景…私もあったような…』


その思考は一度打ち切り、弟子を迎える。


『〜〜♪ まっすぐで素直なあなた、 好きなの~』


私から込める力を強くしておく。 

…きっと、喜んでくれるから。

…そのままの状態を保ちつつ、弟子にささやく。


『最後の行程を踏むの。これで終わりなの。』


抱擁を解き、一度向き合ったあと、息を合わせて再度一度杖を打ち合わせる。

周囲に2人の星の力が高められているのを感じられるの。


『…ここに、師弟関係を誓います。』

『ここに、師弟関係を結びます!』


周囲から青色の光が短く上って、消える。


杖を戻して、一振り。 周囲の止められていた風景が動きだす。

動き出した夜空と流星を背景に、輝く星屑を振りまきながら。


『…これで、終わりなの。改めて自己紹介をするの。 

私はめいどろ。星を記録する魔法少女なの。 …そして、貴方の師匠なの。』

『私はえなす。星を導きし者として導いていきます!めいどろ師匠が大好きです!!』


『私も大好きなの! …これからも、貴方の成長を隣で見ているの!』


…そうして、私から再び抱き着く。


こうして、長いようで短く、重要な面を含む、「星承の儀」の幕は下りる。

…けど、二人はここからなの。

〜〜〜〜〜〜〜





私にとって、ずっと記憶に残り続けたであろうこの日を、私は『忘れない』。それだけ、大切な縁だから。



この時から、誰よりも愛おしい弟子を持って。


夜は明け、星はまた見えなくなるの。


…けど、私が必ず輝かせるから。

誰よりも愛おしい弟子と…ね?









【時の針が、また進む。 始まりの針は『星』。 次の主針は『縁』短針は『桜』。そして『導』を持ち、『凪』を迎える。

 一度大きな節目を迎えた時計を『義』が進め、『絆』が掴みを得る。 …彼女のまた大きな節目を迎えるのは、きっと□□。 1つの大きな節目は、そこを超えて、『記憶』を取り戻すために。】








『記憶のどこかを、弟子との運命的な出会いから…引き出される。そんな気がするの。 ○○○○。きっと、失われた記憶は、貴方しかいないの。 …どこを探しても、見つからない、大切な記憶。姿さえ思い出せない、貴方。 …けど、覚えていることもあるの。 儀をしたこと。 この儀も、繋いだ縁も…切れない物を作ることで、何かに近づく。…そう、感じるの』




…そうして、記録は紡がれる。

星と師弟関係。 星の師匠と少女。 …そうして、「星の魔法使いと弟子」へと。(完)

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