表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女は美し、私は笑い  作者: 直野
8/38

神様

結局は僕が一方的に理想を押し付けていたんだ

『お誘い』


いつも落ち着いた彼が落ち着きを無くしていた

それだけでいい それだけで私はお誘いを受ける


意地でも目を合わせない彼が私の目だけを見つめていた

それだけでいい それだけで私は彼を幸せにしたい


恥ずかしがって一度も言わなかった「愛してる」を言ってくれた

それだけでいい それだけで私は死んでもいい




『彼女は』


僕が心中をお願いしても顔色変えず むしろ喜んだ顔で了承してくれた君

彼女は僕の神様だった


僕が身投げしようと言ったら いっぱいお話したいから飛び降りにしよと提案してくれた君

彼女は僕の神様だった


僕が下をみてその高さに震えていると 大丈夫だよと手を握ってくれた君

彼女は僕の神様だった


僕がやっと終わりだと安心して笑っていると 涙を流していた君

彼女は神様なんかじゃなかった




『ごめんね』


僕のわがままで君は涙を流したのに 僕は車椅子に乗りながらこの世にこびりついています

本当にごめんね 君を泣かせてしまったのに 

本当にごめんね 君を遠いところ行かせてしまったのに

みんなに怒られてごめん

みんなに心配されてごめん

みんなに優しくされてごめん

あと数十年後に会ったら あと数年後に会ったら あと数日後に会ったら

謝って 謝って 謝り終えて

もう一度 次は涙流させません 

お誘いさせてください 



ごめんねと謝ると罪が軽くなりそうで嫌だ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ