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女は美し、私は笑い  作者: 直野
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夜の空想

誰もがしていて誰もかなえられない

『なりたい願望』


完璧な彼女の欠点に僕はなりたい


どんなことも包み隠さない彼女が何としても隠し通す秘密になりたい


正直者の彼女が初めてついた嘘になりたい


彼女の人生をどん底に落とす恨むべき相手になりたい


純情な彼女を赤く染めた最初の人になりたい


いつか彼女が子供を寝かしつけるときに使うあの頃の物語になりたい




『まちぼうけ』


あの子が欲しいその子が欲しいと願いはするが

口に出したことは一度も無い


女にモテる方法が書かれたサイトを読み漁るが

髪は切らないし髭も沿っていない


想われたくて愛されたいが

人を愛した覚えはもない


だから待っている


あっちから来るはず


だからまっている




『そのはずだ』


もしも転校していなかったら

友達がいたはずだ


もしも友達がいたら

恋人もできていたはずだ


もしも恋人ができていたら

人生が楽しいはずだ


もしも人生が楽しかったら

生きようと思えるはずだ


もしも生きようと思っていたら

死ぬのが怖いはずなんだ

考えることすら放棄したい

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