I-I Start story
どうも素人作者のQQQです。
知らない語が出てくるかもしれないですけど、のちのち紹介するのでスルーしてください。
ではでは、楽しんでいってください。
5月21日午後8時
小波[さざなみ]高校1年・桐野楓が帰宅した。
夕食を食べ、風呂に入り、ベッドの上に飛び乗った。
彼女は、疲れていた。陸上部の特別練習が長引いたのが原因だ。近道をしていなっかたら、家に帰ってくるのが9時ぐらいになっていた。
彼女は、ツカレテイタ。
そう、彼女は、『憑かれていた』。
翌朝、5月22日午前7時
「楓、起きなさい!」
母の怒鳴り声が聞こえた。
「はーい!」
彼女も大きな声で返事をした。笑いながら。
不気味に、奇妙に、この世のものとは思えない笑みで・・・
5月22日午前7時45分
ここは、小波高校のとある教室。そこは、『除霊委員会』の部屋。
「おはようございます」
「おう、おはよう」
最初にあいさつをしたのは、小波高校1年・新井修太。好きな教科は、数学。好物は、てりやきバーガー、という普通の高校生だ。
そして、あいさつを返してくれたのは、小波高校2年・石橋蓮。好きな教科は、英語。好物は、チーズバーガー。髪の色が、赤色(染めた)である。
「遅いな、くま」
『くま』とは、新井のあだ名で、アライグマからきているらしい。
そして、『くま』と言ったのは、小波高校3年・高森雛。好きな教科(得意な教科)は、体育。好物は、フィシュバーガー。『除霊委員会』の会長だ。
ハンバーガー好きが多い委員会である。
「ちーす」
続いて入ってきたのは、小波高校1年・神田翔侍。好きな教科は、理科。好物は、ポテトチップスコンソメ味(コンソメ以外は、受け付けない)。新井の、親友だ。
「おはようございます」
その次に入ってきたのは、小波高校2年・木乃瑞希。好きな教科は、家庭科。好物は、みたらし団子。『除霊委員会』の副会長だ。
普通の高校生。交わることのない5人。唯一の接点は、『5人とも霊媒体質』であることだけだ。
ただの、霊媒体質じゃない。霊に取り憑かれず、霊によって起こる現象に巻き込まれる事はない。さらに、霊をはっきりみることのできる。これが、『超霊媒体質』である。
「皆そろったな。新島先生から依頼が来た。今夜、中央公園の広場に集まってほしい」
新井が聞いた。
「で、どんな依頼なんですか」
「よくは知らんが、悪霊関係だときいた」
「また、そんなような依頼か。そんなことより、会長、そのしゃべり方直したほうがいいですよ。綺麗なんだし」
「ほっとけ、蓮」
「蓮も、その女誑しを直したほうがいいよ」
「うるせぇ、瑞希。俺は、女誑しじゃねぇ。一途だ、一途」
「まぁまぁ、木乃先輩も、石橋先輩も痴話喧嘩しないで」
「おい、くま。誰が痴話喧嘩をしてるって?」
「にゃはー。今日も元気だな〜、みんなは」
最後は、神田がしめたところで、朝のミーティングのチャイムが鳴った。
5月22日午前7時57分
「貴方のことが、す・・・・・好きです」
校舎裏に、二人がいた。
「えっ、えぇぇ」
そこらじゅうにいそうな普通の男の子。
「だから、好きです。貴方のことが好きです」
告白しているのは、『桐野楓』。
「まだ、あって1ヶ月ちょいだろ。何で」
「何でって。何でかって言うとね・・・」
彼女が理由を言う前に、朝のミーティングのチャイムが鳴った。
「ま、まぁ、この話はまた今度ということで」
男の子は、彼女に背を向けはしろうとした。
「何でかって、それわね」
「貴方を・・・オマエヲコワスタメダヨ」
「えっ」
5月22日午前8時1分
この時、一人の男の子はこの世から存在を消された。誰にも気付かれずに。
もう、誰も気付かれない。あの5人以外は、誰も・・・
「ゴチソウサマ。アリガトウ」
彼女は、呟いた。いや、囁いた。
隣にいる、仮面をつけている男に、囁いた。
そして、男の子の死体は光に包まれ、消えていった。
消えていった。
5月22日午前午後5時
「くま。今日、数学の宿題出たじゃん。やっといて。」
同じクラスの、中田亜美がそばに来た。
「何で」
「いいじゃん。暇でしょ」
「暇じゃない」
「そんなこと言っていいのかな。小学校のころの恥ずかしい話でも、クラスの全員に話そうかな〜」
「なっ」
亜美とは、小学校のころからの友達だ。それ故に、とても人に言えないことまで知っている。そして、いつもこうやっていつも脅す。
「分かった」
「それでこそ、くまだね」
「亜美、早く」
「はーい。それじゃ」
友達に呼ばれて、亜美はドアの方に走っていった。
「遅い」
「ごめん。ジュース奢るから」
亜美は横にいる親友『桐野楓』といっしょに教室を出て行った。
「くまさんも大変だね〜。まぁ、お互いがんばりましょう」
いつの間にか、隣には理科の宿題を持った神田が立っていた。
【も?あぁ、今日、理科の宿題もでたな】
5月22日午後11時
宿題も(強引に押し付けられたのも)片付き、神田と一緒に中央公園へ行った。
小波高校には寮があり、生徒の3分の1はその寮で暮らしている。寮には、特別な寮『城零』という寮がある。『除霊委員会』のメンバーは、ここで暮らしている。
「遅いぞ、二人とも」
「すみません。委員長」
「あれ、もう二人は」
「あぁ、あいつらも遅刻だ」
「遅刻って、委員長、集合時間『今夜』って言ってますにゃ〜」
「何!しまった。もうそろそろ来る時間だ」
「もうすぐって、あとどれくらいですか。」
「10秒」
「えっ」 「にゃっ」
思考が一旦停止した。
【この人は、まったくもう】
その時、叫び声が聞こえた。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォ」
200mぐらい先で。
「ちょっ、委員長。全然場所違います」
「おかしいわね〜」
「そんなことより早く行きましょう」
5月22日11時28分
「何だよ、こいつ」
「知らないわよ」
車の通りが少ない交差点。二人と一つがいた。二人は、『石橋蓮』と『木乃瑞希』。一つは、『人とは思えないもの』。
「場所はここじゃないだろ」
「委員長のいつもの間違いでしょ」
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
「うるさいぞ」
そう言って石橋は、除霊用道具『対霊専用術式道具』通称『お札』を取り出した。『お札』だからと言って、ペラペラの紙だとは限らない。石橋の手には『日本刀』が握られていた。
「おりゃぁぁぁぁぁ」
振り下ろされた日本刀は、霊の手を一刀両断した。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
霊の斬られた切り口から、黒いオーラみたいなものが出た。
「これでもくらえ」
木乃は、警察官が持っていそうな『拳銃』を取り出して、霊めがけて6発発砲した。これも『お札』だ。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
6発中3発が命中。残りの3発は、霊を通り過ぎた。
「荒いな」
「大丈夫だって、何回も言ってるでしょ」
残りの弾が全て旋回した。
「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
残りの弾が、霊に当たった。
「大丈夫か二人とも」
「委員長。遅いじゃないですか」
「すまん。場所を間違えた」
「やっぱり」
「いつもの事だけどね」
委員長たちが走ってきた。委員長の手には、刃先がオレンジ色の『槍』が握られていた。
「おりゃぁぁぁぁぁぁ」
霊の体が、縦一文字に斬られた。霊は、光に包まれてなって消えていった。
「終わったわね。てか、委員長遅い」
「すまん」
「まぁ、いつもの事だしな」
「後は、新島先生に報告すればいいな。悪いがくま、神田、あとかたずけしといてくれ」
『あとかたずけ』とは、霊が破壊した建物などを『修復』すること。『お札』には『除霊』用と『修復』用がある。それを使って壊れたものを直す。
「よし、今夜はこれにて解散」
こうしてそうぞうしい夜は、終わった。
「あの程度じゃ駄目か。どう思う」
「・・・・・・・・」
「いいんじゃないですか。あの程度でも、何体かいれば少しは戦力になりますしね」
仮面をつけた男が三人、不気味に笑っている人のようなものが五体、夜の闇に飲まれた。
1話を読んでくださって、ありがとうございます。
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