二人の友達
夢を見た懐かしい昔の夢
僕が皆にいじめられて
とうとう自殺しようと思って
崖に来たら皆から止められた
けれど振り切って 崖の下 水が荒々しく大きな岩に当たっている 僕はそれめがけて一直線に飛び降りた
目覚めたらもう7時半だ 荷物は用意できているが
「寝癖が酷いな、、、」
結果少し遅刻した
「遅かったなどうした?」
「寝癖が酷くてね」
「問題はなさそうだな」
彼は僕の水で濡らしただけの髪を見てそう言った
「さあ行こう三大都市へ」
町を出たあと何回か魔物に襲われたが問題は無かった
「ちゃんと対処していけば問題はないな
だが問題は体力だ 都市まであと少しだが
魔力が切れそうだったら休もう」
「わかったよ僕はまだ大丈夫だよ」
その数分後
「何か近くにいるぞ気をつけろ」
「そうだねあと温度も低い気がする」
「来たぞ」
そうすると長い髪をした人が立っていた
相手は人だ魔物ではない僕は話しかけようと思ったその時に
「音よ止まれ」
僕は危険を察知しハルビに
何か唱えた!きをつけて!
声は届かない 音がなかった
ハルビも僕に注意を呼びかけるために
こっちを見て何か言ったが何も届かない
その間奴はこちらに向かって歩いて来ている
僕は逃げようと思った
その為にハルビに伝える手段を考える
僕は後ろに走れば一緒についてきて逃げれると思った
走る直前ハルビの肩を叩き僕は走った
後ろを確認するとハルビも付いてきただか遠くで
奴が何か唱えているのがわかった
するとハルビが苦しい顔をして蹲った
何かされたと考える けれど僕には何も出来ない担いで逃げるほかない
担ごうとしたその時
ハルビの頭が飛んでいき死んだ
その後僕の方に向かってくる敵
そいつから僕は多分もう逃げられない
だから僕は空に向かって自分の魔術を撃ち放つ
花火のように炎が飛び散り音もした事だろうだが僕には聞こえない できれば僕が死んだ事が
彼女に伝わり死んだあとでもいいから
また会いたい
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「おお! 生きてるぞ!ばぁを呼べ!」
ハルビが喜んでる
そういえば僕は崖から落ちたはず
なぜ生きてるんだろう
「ハルビ なぜ僕は生きている」
「ああそれはな」
「あぁ!ライよ!よくぞ無事に!」
ばぁが来た
ばぁは両親が出稼ぎに行ってる僕の世話をしてくれる優しい僕のおばあちゃんだ
「ばぁ 僕はどうして生きてるの?」
「それはなお前が落ちたあと リュークが助けに行って 治癒魔術を施してお前を直したのだ 致命傷にはなってなくて 何日か安静にしたら目がさめると言って助けたんだよ」
「ああそうだ ライお前後遺症とかなさそうか 目とかもちゃんと見えてるか?」
「大丈夫だよ」
「なら良かったあのあとお前をいじめてた奴らも
ばぁに謝っててなもうあんなことはされないだろう俺もお前の味方だからもう少し頑張ろう」
「そっかありがとね 今度冒険者になるときは一緒にね」
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夢だ ハルビが生きてた時の事だ
僕はまたなんでこうやって生きてるんだろう
目覚めるとそこはさっき夢で見た光景と同じ
シミがついた天井そして僕の顔を覗くのは
ハルビ ではなく ばぁだった
ばぁは僕が目覚めてから数秒後に泣いてしまった
孫が2回も死にそうになるんだ
二度目は無理かもしれないと思うのが普通だろう
「ばぁ 心配かけてごめんね本当にごめんよ」
「そんなことはいいんだよお前が無事でさえいれば」
「起きて早々悪いんだけど、、、ハルビは?」
結果はわかってるただ生きてる死んでるじゃなくて 出来れば遺体の状況を知りたい
なるべく最期は綺麗に贈りたいのだ
今までのありがとうの分もまだ言えてない
最期に全部言ってあげたい
けれど
「ハルビは燃やされてたよ
私たちが炎魔術を見てすぐ駆けつけてみたら
髪の長い女が一人 ハルビに火を付けてたよ
あんたは気を失ってはいたが大事には至ってないよ」
「そっか」
ハルビは僕が彼女を失ってからの僕の友達であった 彼は優しき人物で頼もしい
あれから三年冒険者になるまで 彼がいなかったら僕はずっと寂しい思いをして生きてきたと思う
ずっと一人 冒険者になっても一人 誰と話す事もなく ばぁも夕食以外は外に出ており 僕はいつも一人だ 少なくとも今の自分があるのは彼のおかげだ
また友達を失った
「ライ、ハルビを生き返せるとしたらどうする?
まだ可能性の話だけどね リュークがそんなこと
話していたのさ もしだったら話を聞いてみたら?」
僕は迷わない 彼の家へと向かう
リュークとは町の医者であまり素行は良くないが性格は悪くない 頭も良く若い頃は
戦争で 前線で負傷した兵士をその場で治す役目を補っていたそうだ
そんな彼ならなんとかできるかもしれない
扉を開けて僕は彼を見る
「来たかクソガキ ここに来た理由は一つだろうな
椅子に座れよ 話してやる」