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作者: ももいろ珊瑚

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噂話だけど

同僚からの情報だけど

君が誰を好きなのかを聞いた時

大いに憤慨したさ


それが僕では無いなんて嘘だ

あんな笑顔をあいつは見たこと無いだろ

僕の方が近いのは歴然なのにと


だから翌日君を捕まえて尋ねたんだ

あいつのことが好きなのかって







               NEXT




NEXT×2

君はいつもに増して驚いた顔して

どうして知っているのか聞き返して

耳まで真っ赤にして

ぎこちない笑顔作ってyesもnoも言わなくて

そんな顔見たら素直になれなくて


君が誰を好きかと知った奴らが妬いて

愚痴聞かされたよ

お前モテてるよなーなんて

意地悪く顔しかめて

八つ当たりする様なこと言ってさ


ごめんねってもし君に言われたら

胡麻かしの嘘ついて

君を弱らせたみたいで

バツが悪くて俺

そこから逃げ出してたよ






                 NEXT



NEXT×3

貴方は違ったのね

頬っぺた風船みたいに膨らませて

君はこう返した

柔らかそうなうぶ毛まで自慢げに僕に見せ付けて

それを指で突けとばかり身振りする

全くなんて顔だ笑っちゃうよ


促されるまま僕は

少しドキドキしてるのを隠して

君のホッペに人差し指で触れると

POM 可愛い爆発音はタヌキの腹鼓か

ふしゅ~ぅ 小さな君が小さく身を縮める

ゆらんゆらんゆらん…

風に吹かれたタオルみたいに僕から遠ざかってく


他からは見えない壁まで行った君が

振り返り

僕を見る

唇をすぼませ指を一瞬あてたかと思うと

その指後ろにやって

ニッと笑った





                 NEXT


NEXT×4

その後なにも無かったように

持ち場に戻って行った君の

ペンギンみたいな小走りの後ろ姿を

見送った僕は何故かからくり人形みたいに

手を振っていた


一連の仕種を見ていた僕は

喋らずにはいたけれど

きっと百面相してたんじゃないかな


君と一緒にいる僕は

いつもこうに違いない

でもこの時は

いつもに増してそうだっただろう

キュンどころじゃ無い衝撃に近い

君はどれだけ予想外な行動とるのか

嬉しい発見で応酬してくる




                 NEXT


NEXT⇒FreeTime

ダメだ

今のでハマってしまいそうだ

君の愛らしさに当てられた

惚れさせる計画を断念したくなる


おっと大切なことを聞かないままじゃないか

あいつのことをどう思ってるかなんてどうでもいい

知りたいのはそんなツマラナイことじゃ無くて

つまりは一番は誰なのかってこと


胡麻かされたのはこっちの方だった

まあ今日の所はいいか

でもいつか言わせるからな

君は絶対言うに決まってる

貴方のことが誰よりも好きだと


それを聞けば疲れなんていっぺんに飛んで行くよ




           FreeTime

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