1/3
プロローグ
「女の幸せは、恋愛、結婚、出産だ」という言葉をよく耳にする。
そんなものが女の幸せだって、一体、誰が決めたんだ。
私は働き続けることが大好きだ。
寝食を惜しまずに、フル回転で働いてることが私の幸せだ。
望みが叶うなら早朝から深夜までずっと働いていたい。
だけど、心のどこかでは「こんな生き方で良いのだろうか?」と疑問に思い、
「誰かを愛したいし愛されたい」と思っている。
だからこそ、「女の幸せ」というものに敏感なのかもしれない。
そんな事を考えていた中、私が出会って好きになった男は、
無職でお金と常識がない、救いようのないクズ男だった。
― 働きマンの私が、無職のクズ男と恋に落ちたら。 -