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想造世界(イマジンワールド)  作者: あらんじょー


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第23話停滞する氷狼

「あの吹雪のせいで全然進まねえっす。」


「オレ達が推したほうがいい──!?リトリシさん!追っ手にバレたもっと速く飛ばして。」


「分かってるっす!掴まってるっす!」


 リトリシはアクセルを限界まで踏む。しかし、雪が深く道のない道を行くリトリシのトラックに対して雪をどかされてできた道を進むだけで良い奴隷商のトラックはどんどんと近づいてくる。


「このままじゃ追いつかれるっす。──って!!危ねえっす!」


 トラックの目の前には人が立っておりリトリシは寸前でかわした。


「そこ危ねえっす!早く逃げるっす!」


 リトリシの忠告を聞こえていなかったのか通行人はそこから動かない。


「どけ!轢き殺すぞ!」,


 その言葉通りトラックのスピードは一切緩めることなく通行人にトラックが近づく。


「ちょうどいい。今日の調子をみておくか。」


 通行人の男はトラックの前に手をかざす。


「これは正当なる行為である。殺意のコンフェッション告白キラー!!」


 男は何かを握り潰す。


 するとトラックは操縦主を失ったように右往左往と暴れながら大脱線した。


「何なんだ?あいつ。」


「分からないでもやばい感じがする早く逃げよう。」


「あーあー、ちょっとやろうとしただけだけなのに大事故起こしちまった。生きてっかな〜他の奴ら。まっいっかどっちかっていうとさっきのトラックの奴らの方がいたぶりがいがありそうだ。」


─────────────────

「ようヤく、ようヤく、ようヤく見つタぞ。忌まワしき槍の魂よ。我が怒りヲ憎しミを殺意を持っテ貴様を締め上げ穢し噛み砕いテやる。」


「人違いだ!オレはお前のこと知らねえよれて!」


「そうカ、我が怨みヲ忘却すルとはますます殺しタくなった。」


 言葉と共に狼の男はシブキに飛びつく。


「ならバ今一度名乗るトしよう。我が名は狼!この身体に傷をツけ穢しタ貴様を殺す者だ。」


 槍で飛びかかって来た狼の身体を吹き飛ばす。


「ここまで恨まれるってなにかやったんですか?」


「だから知らねぇて!」




 狼と交戦している2人を少し離れているところで見ているウィリアムとネメシア。


「どうする?多分あれがあたし達の本来の目標だけどあいつらが戦ってくれるならあいつらが消耗するまで待ってれば楽に捕らえられるんじゃない?」


「答えは決まっている。」


 ウィリアムは鳥を飛ばす。


 その鳥は狼に命中する。


「ぐぅっ!」


「俺はいずれ神を超える男だ。目の前の子供が襲われて黙ってみているほど行儀が良くなければ愚かでもない。」


「はぁ。分かったよ。あいつらに貸し作るか。」


 飛んできた複数の鳥を狼はかわす。


 しかし鳥はまるで避ける方向を先読みしているかのように全て狼に命中する。


「無駄だ。あたしの魔術ですでに命中確率は100%だ。」


「邪魔をスるな!」


 狼の周りに巨大な氷柱が現れ4人に襲いかかるしかしネメシアの魔術で全て命中する前にそれる。


「一時休戦だ!恐らくこいつがこの雪山を作った犯人と見ていい。俺達の本来の目標も雪山の解決だった。目標は同じだ協力しろ。」

「それが人に物を頼む態度ですか〜?敬語でお願いしま〜す。」


「協力してくださいお願いします!」


「よろしい。よろしく。」


「今のくだりいるか?」


 互いに協力関係を結んだイヅミとウィリアムはナイフと鳥を狼を挟む形で投げる。


「凍レ(とまレ)!!」


 狼の声とともに狼に向かう鳥とナイフは氷に包まれた。


「想像以上の冷気だな。下手に近づくのはマズイな。」


「おかしい。あたしの魔術は凍った程度じゃ確率の変動は起こらないはず、命中率も100%のままどうして当たらなくなった?」


「縛レ!(とまレ)!」


 狼の声とともに身体にまとわりついた鎖が襲いかかる。


 シブキは鎖をかわそうとする。しかし、


「止まレ!!」


「っ?!」


 狼の声とともにシブキの身体が金縛りにあったように動かなくなる。


「イヅミ!」


 シブキはイヅミを呼んだ。


 直ぐに意図を察したイヅミは瞬間移動でシブキの身体を飛ばし鎖をかわす。


「今ので分かった。あいつは氷を操るのは本来の能力じゃない!」


「本来の能力は止めることのようですね。」


「停止を操る能力が本来のもので氷は副次効果か。」


「あたしの確率操作で当たらなかったのは動きが止まっていたからか。」

「体の動きを一瞬止めるのはほんの1秒だけだ。後はどうとでもなる。」


「能力の全容はある程度分かった。なら全力を持って押し潰すのみだ。」


 ウィリアムは腰の剣をぬき空に投げる。


「翼よ我が背に 。」


 その声とともにウィリアムの腕にある羽は沈む。


 そして、背中に大きな翼が生えた。


「殺意と共に。」


 投げた剣が落ち翼を貫く。


 剣が血で赤く染まる。


 剣に殺意が付与された。


「安心しろ殺しはしないだが死ぬような目にあってもらう。」


 ウィリアムは驚くべき速さで狼を切り刻む。


「止まレ!」


 ウィリアムの動きがほんの1秒止まる。


 狼はその隙を逃さず襲いかかる。


 しかし、次の瞬間彼の背中を銃弾が貫く。


 狼の背後にはいつの間にあったのか引き金が引かれた銃があった。


 これがウィリアムの固有魔術である。


 ウィリアムは自分の体の一部を武器に変えることができ。


 先ほどは自分の抜けた羽を引き金が引かれた状態の銃に変え完全に変わったと同時に銃弾が発射された。


「どうだ?動きを止められる気分は?思い通りにいかず歯がゆいだろう。」


「凍レ(とまレ)!!」


 狼は周りを再び凍らせる。


 ウィリアムは寸前でかわす。


「手応えはありだこのままやればやつを倒せるだろう。」


「でもあいつはそんなに馬鹿じゃない。そのうち対応されるかもしれない。あたしの確率操作で100%当てることができても動きが止まる可能性は低い。」


「それならオレもあいつをかき乱す。あいつはなぜかオレを狙ってるあの場では十分な囮になれる。」


「だが危険ではないか?そこの少年の瞬間移動で補助するにしてもいずれは追い付かれるぞ。」

「大丈夫だ。少し待ってくれ。」


 シブキは空にリオのドローンがあることを確認するとスマホを取り出す。


「オレだ。だいぶ強いヤツに出くわした。枷を外してくれ。それと出来れば応援に来てほしい。──ああ、たんだぞ師匠。──あ?うっせえな早くはずせよ馬鹿師匠!」


 シブキの身体から鎖のようなものが生まれそれは地面に落ちる。


「ふー、だいぶ軽くなったな。」


 シブキは、ユースに半ば強引に師弟の関係を築いたときからずっと修行として枷を装着していた。


 日常生活に響かないように普段は重さはそのままで実態のない状態でシブキの身体を縛っていた。


「今のオレならあんたくらいの速さで動けるはずた。」

「これは驚いた。俺との戦いは全力でやっていなかったのだな。」

「それはお互い様だ。」


 2人はほぼ同じ速さで狼の元へ向かう。

「「行くぞ!!」」

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