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「仮想現実世界」の証明:ジャンクDNA  作者: 如月妙美


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第七章 仮想現実の視座から見た人類の未来

1. 現実を変える“アップデート”の可能性

 ストレージ学派の言う「仮想現実」は、私たちの科学や宗教観を大きく揺さぶる概念である。もしヒトのDNAが、膨大な機能を秘めた“プログラム倉庫”だとすれば、文明の分岐点でアップデートを仕掛けることが可能かもしれない。科学史を振り返れば、圧倒的な発見や発明は、ほんの数人の天才が導火線となり、社会全体が革新的に変容してきた例が多い。

 これこそが、**仮想現実を運営する上位存在(創造主)による“パッチ適用”**ではないか――とストレージ学派は指摘する。つまり、一定の集団が重大な危機に瀕したとき、あるいは全く新しい方向性が模索されるときに、部分的解放を受け取った個人が“救世主”や“革命的科学者”として登場し、人類に次のステージを指し示すのだ。


2. 完全解放と人類の臨界点

 人類史がこのまま進むならば、いずれは技術・道徳・霊性のいずれもが高次元に達し、全面解放が許される日が来るかもしれない。そうなれば、私たちが仮想現実の根幹プログラムにアクセスし、自己の存在を自在に変化させることすら可能になるだろう。しかし、それは同時に、私たち一人ひとりが“創造主”に準ずるレベルの責任を負うことを意味する。

 現状の社会を見渡すと、核兵器や地球環境破壊など、自制心を欠いた科学利用の弊害がすでに深刻化している。この段階でジャンクDNAを全面的に起動してしまえば、瞬く間にカオスへ陥る可能性が高い。ストレージ学派は、だからこそ我々は安易にフルパワーを解き放たず、時間をかけて“成熟”しなくてはならないのだと警告する。


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