表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「仮想現実世界」の証明:ジャンクDNA  作者: 如月妙美


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/8

第五章 バグとしての“誤作動的な起動”

1. 頭部への衝撃や事故による突然の才能開花

興味深い現象として、頭部に強い衝撃を受けた後、まったくの素人だった人物が突然、数学の難解な公式を操るようになったり、絵画や音楽の分野で天才的な才能を発揮するようになったケースが報告される。医学的には“後天性サヴァン症候群”と呼ばれる事例であり、症状の一つには「事故前と事故後でまるで別人のようになる」ことが挙げられる。

ストレージ学派はこれを**「バグ的な起動」**とみなす。すなわち、通常ではロックされているジャンクDNAの一部が、事故や外傷というアクシデントによって誤って“解凍”されてしまった状態だというのだ。その結果、当人には数学や芸術の高度な出力が可能になっても、なぜそうなるかのプロセス――いわば“アプリ”が動作する仕組み――が理解できないという矛盾が生じる。


2. 不可解な創造力と“説明不在”の理由

こうした誤作動的な解放がもたらす特徴として、**“天才的な結果だけが先に出てくるが、理論的説明は欠落している”**という点がある。たとえば、数学の天才になった患者が複雑な公式を記述できるものの、証明手順や背景理論については「わからない」と答える場合が少なくない。ストレージ学派はこれを、「内部ストレージの一角が強制的にマウントされたものの、通常のOS側(意識)がファイル構造を把握していない」状況にたとえている。

そのため、誤作動的に天才性が解放されても、多くの場合は社会への応用や発展につながりにくい。むしろ、本人が混乱し生活基盤を維持できないケースも多々ある。この“使いこなし不可能”な状態こそが、創造主が“全面解放”を禁止している理由の一端を裏付けるものだ、とストレージ学派は強調する。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ