高木警部の実家にて
週末になった。今日は高木警部と約束した日だ。穂香の家で待ち合わせをし、高木警部の車で出かける。「今日はどちらへ?」穂香が聞くと、「私の実家は代々お寺で私の従兄弟が御祓いの仕事をしているんだよ。」私は時々お手伝いをしているんだ。」
「まさか私が御祓いされちゃう?」「いやいや夏美ちゃんは悪い霊ではないしそもそも強力な霊力が宿っているからそんなことはできないよ。どうしてそんな高い霊力があるのか興味はあるけどね。」
そうこうするうちに車は立派なお寺の前で止まった。
「結界を張ってあるから普通の霊は中に入れないけど夏美ちゃんなら大丈夫ですよ」高木警部は笑っているが私にとっては笑えない冗談だ。
つい緊張して穂香の手を掴んでしまう。そのまま門をくぐるが特に何も感じなかった。「流石です。」
そのまま御本尊の方に案内される。
暫く待たされ、高木警部が1人の男性を連れて来た。高い霊力を感じる。「初めまして、僕が御祓い担当の木村です。どうぞよろしく。」と私達に向かって挨拶をする。おや、穂香ちゃんは随分強力な結界で護られてるようだ。そして私を見て「今はあまり力を感じないか中々の霊力を持っていますね。」
「さてここからが本題です。実は今困った案件を抱えていて、ある男性に取り憑いた悪霊を払いたいのですがどうしても上手くいかず御二人にお力添えをねがったわけです。」「分かりました。そこに行ってみましょう」私が応えると「ではこちらに」っとある一室に案内される。男性のくぐもった声が中から聴こえてくる。「ではここから先は夏美さんと私だけで」「大丈夫?夏美。」穂香は心配そうにしている。「心配しないで」私はそう応え中に入る。
「おい小僧、お前はいったい何を連れてきた。しゃがれた声で男が呟く。「俺はこの男から出ていかないぞ、ねじ曲がったこの世の中を変えてやるんだ。」
「はい?その程度の力で何を変えるって」私はつい呟いてしまった。「夏美さん、煽るのは駄目ですよ」木村さんが焦っている。ガタガタガタ、バーン、急にポルターガイストが起こった。「お前ごときが何を言ってる、この力を見よ。」
私にむかい黒い瘴気を飛ばす。私の身体が青いオーラに覆われ、瘴気が消える。「あなたこそ出ていきなさい。私が青白く輝くオーラを飛ばすと男の身体から紫色のオーラに覆われた骸骨のような悪霊が飛び出した。すかさず私はオーラで悪霊を包み捕らえた。「このまま潰してもいいけどどうする?」
「ごめんなさい。二度としません。成仏します。」訴える悪霊を見つつ木村さんを見るとポカーンとしていた。
もしもし木村さん、この後どうします?私が問うとハッとなり「色々聞きたいことがあるからとりあえずそのままで。」
「分かりました。あとで詳細を教えてくださいね。」
私達はその部屋を出る。男性は高木さんが運び出していた。「いやあありがとう、助かったよ。ちょっと気になることがあるからこの霊は預からせてもらうね。」よろしくお願いします。「それにしてもびっくりしたよ。君の力には」ちょっと照れる私。
「さて君たち色々質問があるようだけど私の力になれることならなんでも答えますよ」やっと本題に入れる。(高木警部この為に私を呼んだな)心で悪態をついた。




