多紀理毘売命
「ほう、珍しいな、私の結界を通り抜けてくる霊は久しいぞ。」頭のなかで清らかな声がする。「いやまて、お主はただの霊体ではないな。何か不思議なかんじがする。」「さて、今日は何用か?」私はこれまであった事を説明する。成仏を断られたこと、普段は物を動かす事もままらないのにあの日ポルターガイストの力が出せた事、悪霊のこと、そしてこれからも穂香を守っていきたい事等。
「そなたがどうしてあの日事故に会い成仏出来ない状態になった事は私にも分からぬ。しかしそなたがただならぬ霊体であることは確かのようじゃ。そなたに念話の力を与えよう。あとはこの先の岩屋にいる龍にも会っていくが良い。私からあの者に伝えておく。そういうと彼女は右手を差し上げた。身体の中から温かい光を感じる。この感覚はまだ生きていた頃に感じた以来であった。
「気を付けるが良い。そなたの友達はオーラが強くて悪霊を呼び寄せやすい。ではこのまま岩屋へ行かれよ。そなたと友に幸運あれ。」「言い忘れたがそなたの霊力も上げておいたぞ。」
「このお礼はどうして返せば」「ほんの戯れじゃ気にするな。」夏美は深々と挨拶をして穂香の所に戻った。
「穂香、疲れは取れた?」私は念話で話しかける。
「夏美、本当に久々の声、これで1円玉とはおさらばだね。」穂香が嬉しそうに笑う。
あともう一箇所岩屋に付き合って、「うんいいよ」
私達は険しい坂を上り下りして岩屋に向かう。
遠くには富士山、紅葉との組み合わせが見事だった。
ここまで読んで下さりありがとうございます。もしよろしければいいね、と拡散よろしくお願いいたします




