ポルターガイスト
別部屋には男達2人が待機している。「ここが僕のうちだよ。さあどうぞ」健太が促す。男性の部屋に入るのは初めて。なんかドキドキするなぁ。穂香は中に入る。(緊張感のかけらもないな)私はつぶやく。
さあ、こちらにきて。ソファーに案内される。「じゃあお菓子とジュースを持ってくるからテレビでも観ていてよ。」健太はテレビを付けようとするがどうしてもつかない。「ごめん調子悪いみたい。」ちょっと待っててね。」健太は台所に行き、薬の入ったジュースとクッキーを用意する。「前から君の事が気になっていたんだ。」「私も」
隣の部屋では男達が待ち構えている。「さあどうぞ」
ジュース差し出した。その瞬間、ジュースの入ったグラスが健太の顔を直撃した。「え、痛てててて」びっくりする健太の後ろのドアがそれと同時に開く。慌てる男達。びっくりする穂香、「何なの!」「このアマを取り押さえろ!」健太が大声で叫ぶ。「やめてえー。」早く口を押さえろ。男達が大声を出したとたん健太の頬をナイフがかすめ飛ぶ。あ痛。ほほから血が流れ出る。続いて灰皿が男達の頭を直撃し、部屋全体がきしみ始める。その時、部屋の鏡がパーンと割れた。
そこには鏡に映る私の顔が!
「な、夏美」健太達の声が恐怖でゆがんだ。そこに本や食器が襲いかかる。「夏美い本当にごめんなさい」それより早く警察に連絡。私は穂香に促した。
その間も様々な家具が男達に襲いかかりダメージを与えていく。男達は恐怖に怯え、腰を抜かしていた。
数分後警察が到着し、男達は連れて行かれた。「ゆ、幽霊が」と男達は叫んでいたが「とっとと歩け!」と言われながら去って行った。
「夏美の忠告を聞かなくて本当にごめんなさい。泣きじゃくる穂香をなだめる。」やがて女性警官が穂香を警察署まで案内してくれた。そこには既に穂香の両親が到着し、何も言わず穂香を抱きしめた。
後日聴いた所によると男達は常習犯で健太の部屋から睡眠薬も押収されたそうだ。もちろん健太達は逮捕され、少年院に送られることなる。
あの夜は私は家に帰らず一晩中穂香と一緒に過ごした。会話はやはり1円玉だった。ボールペンも持ち上げるのがやっと、てな感じ。どうして穂香が襲われそうになった時、あんな力が発動したのか?とにかく私は穂香を守らなきゃっと思い、気がついたらあんな現象を起こしていた。
穂香は数日学校を欠席したが今日からは登校することにした。学校では皆に心配されたが「大丈夫」と笑顔で応えていた。何故なら夏美がいるから……。
学校では他にも被害にあった生徒が何人かいて健太に写真を撮られ脅されていたせいで言い出せなかったらしい。
学校は全体集会で生徒にお詫びし、被害にあった生徒達にはカウンセラーが付くことになった。もちろん穂香にも付いたが夏美が気にかけているせいか他の人より少し元気そうだった。
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