表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

パニックのゾンビ作品。

卒業


スイッチをポチって押したら音楽室のスピーカーから卒業式定番のメロディーが流れ出る。


そのメロディーに合わせて「フンフンフン〜」と鼻歌を歌っている私の耳に、廊下を駆けてくる音が聞こえたと思ったら音楽室の扉がバァン! と音を立てて開けられると共に友達か飛び込んで来て、スピーカーを持っていた鉄パイプで殴りつけ破壊した。


「何するのよー!」


「それは此方のセリフだぁー!


何をやっていたんだ?」


「え? 何って卒業式だよ」


「私が言っているのは、何で? 大音響で音楽を流したのかって聞いているんだよ!」


「だって卒業式って言ったら、これでしょ」


「時と場合を考えろー!


お前が大音響で音楽を流した所為で、周辺のゾンビが学校の周りに集まって来ちまったんだぞ! 


奴等を駆除するから用意を整えて校門の前に来い! 


分かったかぁー!」


「分かりました……」


友達は鼻息荒く音楽室から出て行った。


去年の夏、夜になっても気温が40度を下回らなかった熱帯夜が続いていたある晩、何時も連るんでいる仲間たちと一緒に学校のプールに涼みに来る。


普段だと30分も真夜中のプールでキャアキャア騒いでいると近所の家の通報でパトカーがすっ飛んで来る筈なのに、あの日は来ないだけで無くなんか周辺が凄く騒がしかった。


その所為でパトカーが来ないんだなって思ってたんだけど違ったんだ。


存分に涼しんで帰ろうとしたら学校はゾンビに包囲されてた。


それから私たちは学校に籠城し暮らしている。


去年の春、担任のセンコーに「こんな成績だと来年学校を卒業出来ないぞ」って言われた事がホントの事になるなんて。


だから私は此の鬱憤をゾンビを駆除することで晴らそうと、黒板の前に立て掛けてあった金属バットを持って校門に向けて駆け出した。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 拝読させていただきました。 ヒロイン元気!
[一言] たくましい!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ