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04 ユニークスキル

2歳になった。


一年半ほど前にこの世界の大まかな知識を得てから、魔法と体術、ユニークスキルについて研究を修養を進めた。

この世界の力の源となるエネルギー量は努力次第で伸ばせるらしい。

大人になってからでも可能なようだが、早いに越したことはないだろうと思いずっと使っている。

エネルギーを使い続けたり、消費したり、死地での戦闘で覚醒なんてこともあるらしい。


俺はひたすら魔法の練習したり、疲れたらあえて下手に魔法を発動して消費したりした。

こうすることにより魔法技術とエネルギー量を伸ばしていった。


今では基礎五属性と治癒の魔法を覚えた。

体術に関してはコップを両手でつかんで割るくらいはできるようになった。


だがこの辺のことはしっかりと訓練を積めば誰でもできることだ。

俺にとって重要なのはユニークスキル。


ユニークスキルはまず有無を確かめなくてはならない。

そんなに難しいことではなく、特殊な塗料を使えば可能だ。

それを術式が集中している腕に垂らせば、刺青のように浮かび上がる。

ユニークスキルがないものにとっては汚れるだけになる。

刺青が入ればそれは魔法陣となって魔力を流せば魔法が起動する。

一度使えば消えてしますが、それ以降はその時の感覚を思い出して魔法を発動すればいいのだ。


この教会にもその塗料はあり、10歳になったら確認のために使ってくれるらしいが俺は今すぐ使いたい。

最低限の魔力制御は取得した。

あとはこの教会にある塗料を盗み使うだけ。

今日こそ結構の時だ。


塗料は薬品庫にある。

薬品庫は普段子供が入らないような通路の奥にあり、鍵もかかっている。

危険だから子供が入らないようにしてあるだけなので、侵入はそんなに難しくない。

他の子と遊びに行くふりをして薬品庫の方へいく。

魔法でカギを開け、足場を作り薬品を手に入れた。


共同の自室はこの時間は一人だ。

何をしていてもばれないだろう。


便にはいた薬品をぽたぽたと自分の右腕にかける。

気持ち悪いぐらいびっしりも模様が浮かび上がった。


「やった」


第一段階はクリアだ。

少なくともおれはユニークスキルを持っているようだ。

それにこの文様は【獣化】などの肉体変化のスキルではないな。

図鑑に同じものがあるか後で調べてみよう


発動してどんなスキルか確かめてみよう。

腕に書かれた魔法陣に魔力を注ぎ込むだけなので難しくはない。

どんどん注ぎ込んでいく。

しかし手元に何も出てこない。


おかしいな。

そろそろ何かしら現れるはずなんだが。


よく見ると手元で何かしらが形になろうとしていた。

俺は今欲しいものを必死に想像し作り上げた。


そして、床に何かが落ちた。


「こ、これはスマホだ」


現代人の例にもれず、スマホ依存をしていた俺は何かを作ろうとしてスマホを想像した。

まさか、本当に出てくるとは思わなかったが。

すごいことにちゃんと使える。

ネットはつながらないが。


何の魔法だろう。

図鑑で調べてみた。


ものを作り出す魔法はあるが、ちゃんと構造を理解していないものはつくれない。

せいぜいナイフか紙くらいだろう。

これは別の魔法だ。

そういえば伝説の七大悪魔の一人に世界改変の力を持つ奴がいたな。

想像のままに世界を歪める真の魔法使いと言われている。


もしかしたらそのたぐいかもしれない。

俺は試しにテレサを裸で目の前にいる想像をしながら魔法を発動した。

しかし、何も起きない。

他にもいろいろおかしなことを考えたが、変化はなかった。


今度は試しにコーラを想像してみたら、ペットボトルに入ったコーラが出てきた。

スマホもそうだが、ペットボトルもこの世界で見たことはない。

これは物を作るスキルのレベルは超えているな。

世界改変はできないので、かなり自由度の高い、想像したものを生み出す魔法だろう。


俺はこのスキルを【想像物】と呼ぶことにした。

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