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09 レイシステム

8歳になった。


俺の生活スタイルはここ数年はあまり変わっていない。

教会は一応共同生活の場ではあるのだが、子どもを縛り付けたりはしない。

家事等を子どもに課すこともほぼない。

お優しいシスター・クレアのおかげだ。


最低減の読み書きや計算などの勉強の時間はあるが、俺は元の世界で習ったことも活かせるし、昔から本を読んで勉強していたので免除されることが多い。


だからと言って俺は怠けたいわけではない。

テレサとの修業はすこぶる順調だ。


彼女と戦う訓練のときは俺は銃を使って戦う。

連射もできるサブマシンガンのようなものも使うので、実弾は流石に危ない。

なるべく速度を落とさないゴム弾のようなものを使っている。

常人ではそれでも死ぬだろうが、クラス6の体術使いともなればエネルギーを肉体に纏いそれぐらいははじく。


エネルギーを練る訓練としてはとにかく固いものを壊すことだ。

かたい素材は値段が張るのだが、俺が作るので問題ない。

テレサのアドバイスを受けながら、素手、剣、銃などを用いて壊していく。

彼女自身も俺に感化されたのか、自分のレベルを上げるために真剣に熱を入れて修行に取り組むようになっていった。


森での訓練はより危険な深い場所に潜り、数日帰ってこないこともある。

明日はそんな森に入る日だ。

もう夜になるので、部屋で装備品の確認をしていた。


ちなみに俺の部屋は移動して、今はレイと2人部屋だ。

年齢も上がってきて少数部屋に移るときに2人で希望を出した。

元々仲が良かったので、彼女と同棲を始めた気分だ。


もうキスくらいはちょくちょくしているがそれ以上はない。

彼女がソロプレイをしているのを知ってはいるが、

それをお手伝いしてしまうともう止められないと思うのでキスやハグで我慢している。


イチャコラの時間も増えたが、研究の時間も増えた。

いまだに俺の【想像物】のことは他の子には隠しているが、部屋に2人しかいないので隠す必要がないからだ。


元の世界にあった物はだいたい作り尽くした。

この世界のにある便利そうなものも金の力でほとんど手に入れた。

今は2つの世界のいいとこどりしたものを作る研究をしている。

レイの光魔法はとても技術が高く汎用性が高いので、この研究にかなり役に立った。


彼女は俺がテレサと修行している間にも、COCOAと一緒にいろいろなものを作っていた。

何と光魔法だけで、スマホやパソコンを再現してしまった。

今では空中に浮いている光の画面に触って作業をしている。


俺はいまだに実物を作っている。

アナログ人間になった気分だ。


「リアム、COCOA。通信システムは正常に働いてる?」

「うん、問題ないよ」

「ええ、ダイジョブよ」


森に入るときの装備品の確認は武器や装備だけでない。

レイが開発した通信システム、位置情報システムの確認も必要だ。

今回俺が森に潜る際には、マッピングシステム、モニターシステム、敵感知システムの確認も兼ねている。

それに今回はCOCOAもついてくる。


「あー、私もたまにはリアムと一緒に行きたいな」

「森は危ないか無理だって」

「だって寂しいじゃん」

「せいぜい一週間だよ。それに通信で声も顔も見れるじゃん」

「触れ合いたいんだよー」


レイが後ろから抱き着いてきた。


柔らかいな。

彼女には一生ぷにぷにでいてもらいたいな。

老化を止める研究でもしようかな。


「準備はばっちりだしそろそろ寝ようか。明日は早いし」

「じゃあ、一緒にねよーね」

「ずるい、私も一緒に寝るわよ」

「COCOAは一緒に行けるんだから、今日は我慢して」

「わかったわよ」


2人は仲良く折り合いをつけた。

そこに俺の意思はない。

幸せだから全然いいんだけどね。


今日もあったかくて大きな抱き枕のおかげでぐっすり眠れそうだ。

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