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プロローグ

俺は22歳住所不定無職。

人生を後悔している真っ最中の小太りブサメンのナイスガイだ。

つい三時間ほど前までは住所不定ではない、

ただの引きこもり初心者ニートだったのだが、

気付いたら母親が死んでおり、

引きこもっていて親族会議に出席しなかった俺はいないものとして扱われ、

兄の奸計にハマり、見事に家を追い出された。


ひどすぎるなあいつ。

俺は決して34歳のロリコンオタク野郎ではないのに。


兄とは思春期に入ってから仲が悪くなり、疎遠になっていってそのままだ。

だからと言ってこの仕打ちはひどい。


やつは俺を20年以上暮らしていた家から追いやり、新妻と暮らし始めるらしい。

母は病気で弱っていたため、遺言書なども残していたそうだが、俺より明らかにしっかりしていた兄にすべてを託したようだ。


春先でお散歩にはいい日和だが、この先を考えると憂鬱でしかない。


「やりなおせたらな…」


せめて4,5年前に戻れたら、あんな変な会社には入らなくて済んだのに。

マジで心を病んだ。

今考えれば、とにかくその会社から逃げればよかった気もするのだが。

当時はある程度まじめに働こうとしていたので、できなかった。

その会社にいたのはせいぜい2年くらいだったが、社会の恐ろしさに絶望した。

俺は意固地になり、働いたら負けだと思いニート生活を送った。

はじめは葛藤もあったが、すぐに慣れてしまい今まで閉じこもっていた。


しかし、俺はまだ若い。

社会は俺が思っているより明るいかもしれない。


希望を胸にスキップしながら横断歩道を渡ろうとしたらトラックが突っ込んできた。


おいおい。

俺も不注意だったが、横断歩道は歩行者優先だぞ。


俺はトラックに勢いよくぶつかり、トマトみたいに潰れて死んだ。

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