決意
私は産まれた。
日本の鹿児島に。
私は、人間ではなかった。
見た目は人間。でも、私の足が地面に触れると、その部分だけ重力が存在しなくなる。私が通りすぎると重力は戻る。
産まれた瞬間に浮いて、助産師や私の親、医師がビックリして1歳の時には科学者達の研究に使うので、預かりさせようとした。
親は、科学者達に自分の子供が取られる。
反発を繰り返した。
科学者達は私の親の考えを無視し、反発が大きくなり、ついには日本中に広がると、科学者達は
「この子が日本中を支配し、世界が潰れたらどうするんですか!」
この子の未来はどうなるのか全く想像がつかない。と思った国民達は口を閉ざした。
親はそれでも反発を抑えられなかった。
だからそれを裁判した。
弁護士はいたが、内心では科学者達に研究される方が安全だと思っていた。
もちろん勝ったのは、科学者側だった。
私の親は、地獄島と呼ばれる国民の中では死刑の方がいいとも言われる地獄島に一生いる刑がくだされた。
私は文字を覚えさせられ、喋れるようにもなり、空中で歩く事も出来た。
科学者達は、私の謎について追究した。
科学者達は私を実験台にして、酷い扱いをさせられ、私は泣いていた。
泣いたらコソコソと喋り、笑ったら睨まれた。
それでわかった事は、宇宙でも生きられるという事だった。
科学者達は私を宇宙で置いていったらいい。そう判断し、5歳の時にロケットに乗せられそこでバイバイさせられた。
ずっと私は泳ぐように進み、衛生や惑星などを通り過ぎるだけ。私には生きる価値が全くなかった。
死にたいと思っても死ねない。
あの昔の酷い扱いをさせられた思い出。
仕返しをしたい。
私が人間に産まれたくないっておもって産まれたんじゃない。
人間になって、家族と友達というものを知りたい。
人間はどこに住んでいるのだろう。
ロケットでここに来た。
けれど、どこにあるのか分からない。
死にたい、だったら歩いて人間に仕返しをすればきっと殺してくれる。
歩こう。
宇宙の壁から壁まで。
宇宙は一体どこからどこまであるのだろう。
たとえ、私を酷い扱いをした人達が生きてなくても。
もし、また私のような子が産まれたら絶対に助ける。
地球を探そう。
私は地球を探し、探し続けた。
「えっ!これが宇宙の壁?」
いや、違う。
これは、惑星?
岩で出来ているような感じ。
だんだん近づいているような、、、
ウェッ!
惑星にぶつかった。
いや違う。
惑星の動くスピードが速い。
逃げないと!
足が動かない。
足がくすんでいる感じ。
惑星が私を、、、
「うわ!」
やめて!やめて!
私は夢を見ていた。
科学者達に酷く扱われていた夢を。
頭が痛い。
確か惑星にぶつかって飛ばされたような、、、
あっ!
あれが、、、
地球?
小さいけど本当に地球かな?
一周して見ると片方だけ金色の光があちらこちらについていて、もう一つは白色があちらこちらにあった。
地球じゃないかもしれない。けれど行ってみたい。
白色のところって触れるのかな?
触ってみたいな。
行ってみよう。
触れない。
「ブーーーーーーーーン」
あの大きな長い物は?
前を見ると何かがこっちへ来ていた。
縦長い物体に横に羽らしき物が付いている。