18 ミューゼル家の令嬢は覇道をご所望です。
元グラスフェルト王国王城ワイルドリーフその王城の執務室で一人の少女が執務を行っていた。
部屋の奥で横に飾られている黒の大剣が一際、威容を放っている。
この小さな愛らしい金髪ロリツインテの少女の名前はヒルデガルト ジークリンデ フォン ミューゼル。
通称、北帝国グラスフェルト領の総督である。
御年二六歳の合法ロリであった。
彼女は部下、陰気なハーフエルフ、パウエルの報告を憂鬱そうに聞いていた。
「それでシンクローを逃がしてしまったのか?」
「はい。申し訳ありません」
「余計な事を。行くなら行かせてしまえば良かったのだ」
「しかし、彼を野放しにする事は出来ません。彼は帝国の脅威です」
「あやつ一人で何が出来る。確かに恐るべき男ではあるがな……」
「ですが……」
「もうよい。下がれ…… なんだ? まだ何かあるのか?」
「はっ、恐れながらゴブリンどもの討伐の件でございます」
「そういえば新兵の教練のついでに許可していたな。成果を報告せよ」
「はっ、中隊はキング種を討ち取りゴブリンの一団に大きな被害を与えたとの事です。詳細は此方に」
パウエルは文書を提出した。
「死者は無し、されど軽傷者は多数との事です」
「ふむ、まぁ上々の結果ではないか」
「ですが殲滅までには至らず、少なくない数のゴブリンに逃げられてしまったとのことです」
「森での野戦であるならば仕方なかろう。キング種を倒したのだ中隊長には良くやったと伝えてやれ」
「はっ、ありがとうございます。報告は以上です」
「解った、下がれ」
「はっ」
一礼して退出するパウエルの背中を見送るとヒルデガルトは溜め息をついた。
「逃がした魚は大きいな。そうは思わぬかレオン」
ヒルデガルトは傍らに控えていた友人にして側近たる赤髪の美貌の青年レオンハルトにそう語りかけた。
「ヒルダ様の仰る通りかと、しかしながら彼は一人で武功を重ね過ぎました。有力貴族の庇護無しでは厳しかったかと」
レオンハルトは己の主を愛称で呼びそう返事をした。
「狡兎死して走狗烹らる、か。あの男のおかげで国内は安定したがその結果あれを野に放つとはな。これならいっそ安定せぬ方が良かったかも知れんな。こうなると解っていたなら身体を使ってでも繋ぎ止めるべきだったか……」
「ヒルダ様……」
「冗談だ。私が女性としての魅力に乏しい事は理解している」
「ヒルダ様……」
「うるさい。お茶を淹れてくれ。気分転換でもせねばやっとれん」彼女はパウエルから渡された書類を机に放り投げて伸びをした。
「はっ。しかし良かったのでしょうか?」レオンはお茶の準備をしながら雑談として己の主に疑問点を聞いた。
「ゴブリンか?」
「はい。キング種を倒せば統制はなくなります。バラバラに逃げられるのはかえって面倒です。群れの殲滅を優先した方が良かったのでは?」
「簡単に言うな。誰も彼もそなたのような武勇を誇る訳ではないのだ。普通は統制された状態で繁殖される方が面倒だろう。新兵ばかりの部隊でキング種を倒して損害は軽微だ。大勝利と言っていい。マイヤとロイの二人はよくやってくれたようだ。まぁ、はぐれたゴブリンに襲われる村々には不運だったなと慰めてやるしかないのだが……」
ヒルダは表情を曇らせた。
「ああっ、本国に帰って姉様のマドレーヌが食べたい……」
「私もです」
レオンハルトは己の主にお茶をサーブしながら同意した。
「私が焼いたクッキーでよろしければ御座いますが……」
「早く言え!! 貰おう。寄越せ!」
「はい、ヒルダ様」
レオンハルトは主の予想外の食いつきに気を良くしながらクッキーを準備した。
少数のゴブリンなら普通の村人でも相手が出来る。
でも、防備が無い村が襲われたら?。
解りきった答えをヒルダは打ち捨てた。
自領からは追い散らした。今はそれで良い、と。
男装の麗人と合法ロリツインテとどちらにするか迷って合法ロリツインテにするという決断。
男装の麗人の方が女子に好評価なんじゃと思ったけど女子はこんな小説よみませーーん。なので書くのが楽? なそちらに。早まったか。見た目がJK以上のヒロイン出てねーじゃんよーー。どーしよー。
ってかストック切れたー。今週中位までは頑張りたかったけど無理かーー。適当更新ならいけるけど組み立てあるよねーー。ぎゃふん。やりたいシーンが短すぎて一話にならないから、どうまとめたもんかな。




