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恋する魔王のスローライフ  作者: フローラルカオル
恋するレベル4
62/67

家族達の怒り1

黒いドラゴンに乗った人影も見える。

ブラックドラゴンは最強のドラゴンだ。スピードはアイディーンの飛骨竜より劣るものの、攻撃力はモンスターの中でも最強クラス。火のブレスは飛骨竜の弱点である火属性。アイディーンとドラゴンで対決になればかなわない。


魔王軍の大将。ギルティロイ。父の率いるドラゴン達にまたがるのは、久しぶりに会う兄弟もいる。兄弟達だ。みんな険しい顔をしている。


アイディーンは竜の乗り場である場所から双眼鏡で眺める。ドラゴンが大きすぎて、荒野に着地するのが見えた。

「くっ、早い」


まだ時間はあるのだろうと思った。セレーンが

「だから、少し早く知ったので私が来ました」


それで、噴水でどれだけ遊んでいたのかって所を咎める暇もなさそうだ。


ファルオスは

「着替えてくるのだ」

やたらキリッとして言う。


アイディーンは素直に怒った。

「バカタレ‼さっさと迎える準備をしろ。その服でいい」


ファルオスはほほを膨らませ

「正装で迎えたいのだー」


アイディーンはむしろ、鎧でも着ろって思う。向こうはそういった意味での正装だ。戦う気満々でいるし、帯刀している。








土煙舞う荒野の向こう、四人の人影が見える。

アイディーンは息を飲んだ。父が怒る事はなかった。アイディーンには甘々だった父はいつもしまりのない顔をしていた。なのに、さっき見た顔。見たことのない顔をしていた。親の仇をとりに来たかのようだ。


ファルオスは

「ギルティロイなのだー」


気軽に手を振るな。その手を押さえると、土煙の中、人影が踊り、剣が舞う。そして、ゆったりとゆわえた金髪の三つ編みの長い髪。それが遅れて揺れる。


カキーン


その剣はアイディーンの剣によって受け止められる。さすが、アトレイシア。ロングドレスのような防御も兼ねた鎧。そんな重い装備でも一瞬で間を詰める戦姫。アトレイシアは美しいギリリとした瞳。形のいい唇からのぞいた犬歯。アトレイシアはライオン系の魔物だ。


「兄様。裏切りですわ」

ひどく怒っているようだ。


アイディーンは

「裏切り……か」


剣をひるがえす。そして、

「なら、その裏切り者の俺をどうする?」


アトレイシアは

「……この婚約は破談させる。兄様は我が家のものですわ‼」


迷いなく剣を向ける先に、ファルオスがいる。アイディーンは

「側近を甘くみないでください」


アイディーンはアトレイシアの動きを読んでいて、ファルオスの間に入る。アトレイシアは

「なら、私を倒して止めることですわ」


カキーン、カン


まさか、二人、戦い始めた。


ファルオスは

「はわわっ、どういう事なのだ。いきなり戦い始めたのだ」


セレーンは

「油断召されぬよう。来ます」


とたんに、向こうから土煙を切り裂くように

「殺すっ‼」


褐色の肌、黒髪。つり目。小柄な外見。そんな牙もむきそうな少年。

「ダイールですね。猫系の魔物です」

ダイールは、二本の剣を軽々と扱う。


ファルオスはそれをよける。


すると、

「ぬぉーーーーっ、敵か‼」

どこからともなく、首にタオルをかけたバドルが走ってきた。


ファルオスは

「いいところに来たのだ」


バドルは、肉弾戦を得意とする戦闘能力の高い側近ナンバーツーだ。その忘れがちだが、意外とやる。


バドルは、一瞬で爪がかぎづめで伸びる。そして、ダイールにきりかかった。


ダイールは

「はっ、犬系なんてやっつけてやる」

二人の爪と剣は鋭い金属音を響かせ、素早い攻撃を繰り出す。


すると、ふいに、ムチがしなる。


ビシィィィィッ


そのムチはファルオスを的確に狙う。


セレーンは

「ティアトですね。ヘビ系の魔物です」


ティアトはスラッとした体の表情の読めない顔で言う


「とりあえず、殺しますね。そこの敵に寝返った魚も」

やはり、怒ってるらしい。セレーンの事もついでに。


セレーンは

「魚……あなたと一緒にしないでください。人魚は固定された種族。あなた達とちがって動物の系統ではありませんよ」


ティアトは

「そうですか。あなたはいつか殺すべきと思っていましたよ。」


セレーンも

「同じく」


ファルオスはこの良からぬ空気に、

「あわわっ、仲良くするのだ。」


そんな言葉もむなしく、二人は戦い始める。セレーンは水の魔法を放っている。



ファルオスは

「あーーーっ、みんなやめるのだぁ‼」

誰もファルオスの言うことは聞かない。


そしたら

「久しいな……このグズ魔王が‼」

最後に土煙の中から出てきたのはいかつい熊みたいなおっさんだった。


ファルオスは

「ギルティロイなのだ」


ギルティロイは

「喝ーーーーーつ‼」

おっさんは年甲斐もなく、ファルオスに飛びかかってきた。



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