音楽を奏でるのだ2
ファルオスは息を吹き込みながら、ファーだか、ソーだか奏でる。アイディーンは
「はい、ラー」
アイディーンは手を緩めない。ファルオスは、
「待つのだ。そろそろ女の子になってほしいのだ。こっちはすごい頑張って酸欠なのだ……」
そんなに頑張ってない人は言う。アイディーンは
ポン
女の子に変わり、ついでにポケットからメガネを取り出し、
「では、しっかりやりましょう。はい、ラー」
艶やかな眼差し。赤い縁取りのだてめがね。わざわざメガネなんて用意してるあざとさ。頭良さそうな先生風になった女の子姿。かわいい。
そして、高くなった声でラーとか言って歌ってるような美声。ファルオスの耳をくすぐる。
「はぁ~かわいいのだ~」
ファルオスはメロメロだ。
アイディーン、あらため、アイリーンは
「ラーですよ?ファルオス様」
少しのぞきこむ。ファルオスはもう音楽をやめてイチャイチャするのだ。とか言いたくなる。
しかし、アイリーンは
「バドルにバカにされちゃいますよ?」
心得てる。
ファルオスは燃える。バドルにいい思いはさせない。
「ラーなのだ。」
ラーーーー
少し強めに息を吹き込んだ。
アイリーンは
「いいですね。元気なラです。その調子です」
良くできた時は褒める。犬とおんなじだ。
アイリーンは
「はいシー」
鍵盤のシをさす。
シーーーー
アイリーンは
「ドーーーー」
ドーーーー
うまくできた。
アイリーンは
「ほら、これで1オクターブです。ドからドまで、もう一回さぁ」
嬉しそうだ。なんで教える方が嬉しそうなのだろう。
アイリーンが鍵盤をさす。
ドーレーミーファーソー………
そこでファルオスが
「息、死ぬのだ」
アイリーンは
「一回ずつ吸って。はい、続き」
ラー、シー、ドー
うまくできた。これさえできればキラキラ星はできる。アイディーンは
「じゃあ、今日はこの楽器で色々遊んでみてください。明日は曲をひいてみましょうね」
等と今日の授業は終わらせた。
ファルオスはすぐにバドルの執務室の前に行く。ライバルの動向は常にチェックする。
なんかピャーピャラ聞こえてくる。バドルは金属のなんかを吹きながら、
「これでアイリーンのハートはいただきだ」
わかりやすく野心いだいてる。
ファルオスはこの黒あぶらむし。などと思いながら、当日なんかガムでもつめるのだ?等とも思う。
しかし、アイリーンは楽しみにしてるようだったし、なんとしてでも邪魔したい。あの口の所にワサビ塗っておくのだ。
ファルオスはニヤリと笑った。




