動物園なのだぁ‼3
道なりに進んで行った先に猿山がある。小学生の遠足でなぜか子供がやたらテンションの上がる猿。
猿にエサをあげれるらしい。ファルオスはエサを買うと
「食らうのだぁ‼」
めちゃくちゃ地面に叩きつける。そして
「はーっはっはなのだ。施し受けるのだ」
アイリーンは
「……どこの魔王ですか?」
あっ、本当の魔王だった。
ファルオスは
「小気味いいのだ。しかも感謝されてるのだ」
猿はしっかり拾っている。しかし、バドルは
「あの猿が言ってるな。当たりが強くて粉々だ。拾いにくいぞって」
どうやら言葉がわかる系の人らしい。いや、もともと獣人系の魔物か。ならわかるも普通なのだろう。アイリーンは自分の持ってるエサをファルオスに渡して
「次はちゃんとあげて下さいよ。魔王ごっこはうちでもできるでしょ?」
言ったらファルオスは
「優しい俺も見るのだ」
遠く、まさか小さくて拾えなかった小猿に届くようにやる。まさか見ていたのか。さっきのエサを拾うのは力の強いでっかい猿ばかりなのを。
アイリーンは
「優しいです」
素直にそう言うと、ファルオスは
「魔王ごっこもやりたいのだ。」
この万年魔王やってた人が何を言う。そう思ったが、アイリーンは
「たまには違う役職してみてはどうです?」
そしたら、やっとファルオスはハッとしていた。自分の立ち位置を思い出したようだ。
ファルオスは慌てて
「やるのだ。何がいいのだ?」
聞かれたので、アイリーンは
「勉強できる秀才ごっこなんてどうです?ドリルなんて子供のお遊びなのだって、決めゼリフどうですか?」
ファルオスは嫌そうな顔して
「嫌なのだぁー」
めちゃくちゃドリルやらされそうだ。
アイリーンは
「そうですね。違和感すごいです」
自分で言っといて気づいた。そんなファルオスには似合わない。
そしたらファルオスは、それもなんか言われるのは複雑で
「そんな事ないのだ。今度城でやってみるのだ」
自分からやろうとしてる。
アイリーンは
「やるんですか?」
ファルオスは
「カッコいいのも悪くないのだ。やるのだ。秀才」
アイリーンは
「勉強ですよ?面倒臭いですよ」
いつの間にかやりたいが入れ替わっている。ファルオスは
「俺にできない事はないのだー‼」
張り切っている。アイリーンは不思議そうな顔をして、あっ、自主的に勉強しようとしてると気づく。アイリーンは微笑んで
「えらいですね」
ちょっと子供みたいに言ってしまった。そしたら、ファルオスはニコニコしていた。
「やっと、気づいたのだ」
かわいいぐらいに微笑んでいた。
忘れられたバドルが
「そろそろ、アイリーンの持ってる残りのエサを投げろって猿達がすごくいってるのだが……」
猿はウキーってすごい言ってるなって思った。アイリーンは
「魔王様。お願いします」
ファルオスは
「ふはは。時は来た。喜ぶがいい。俺の力、とくと見るが良い」
そして、野菜のスティックをそっと投げた。
それからパンダのエリアにもたどり着いた。パンダはコロコロしててかわいい。動きがもったりとして、愛嬌ある顔のまま、笹を食べてる。ファルオスからしてみれば対してかわいい物でもない。熊のデザインチックな柄つけただけだ。それでもめちゃくちゃみんなもてはやす。
アイリーンも
「ふふ。なんであんなにコロコロするんですかね」
笑ってる。
バドルも
「かわいいな。癒される」
そう言った。
ファルオスはパンダをもう一度見ながら
「ゴロゴロしてるおっさん中に入ってると思うのだ?」
ダラダラしたおっさんの休日を見せられているようだ。
アイリーンは
「ふふ。チャック探します?」
いたずらっぽい目を向ける。
ファルオスは
「きっとここから見えない背中側なのだ。じゃないとあんな座って笹持ったりできないのだ」
バドルが
「あれはな。そういった物の持ちやすい進化をしたんだ。笹を食べるのに特化した体の作りをして生き残るすべとしてな。他の熊はあんな風には持てないぞ」
意外と博学っぷりを見せつけてくる。
ファルオスは
「へー。なのだ。」
ちょっと聞いている。
バドルは
「ちなみにあいつは、ああやって笹を振り回すと、喜ばれるって事でサービスでやっている。なかなか気楽に見えて、気を使ってやってるぞ。」
パンダの気苦労を語ってくる。
ファルオスは
「いい奴なのだ」
なかなか人気者は大変らしい。アイリーンも
「なんか、切なくなりました」
かわいいのに、がんばり屋なんて、キュンとする。
ファルオスは
「少しは認めてやってもいいのだ」
アイリーンはほっこりする。ファルオスがなんか優しさ育っていってる気がする。ファルオスは
「もっとバドル。聞かせるのだ。パンダは今何いってるのだ?」
バドルは
「こんな事もできる。って言ってるな。」
まさか、コロンって転がる。
ファルオスは
「か……かわいいのだ‼」
思ったよりかわいい。
バドルは
「気づいたか。そこの者って言ってるな」
パンダはこっちを見ている。アイリーンは
「すごい言葉使いですね。ちょっとイメージ変わります」
バドルは
「アイドルと言う者は常に観客を楽しませるものなのだ。だとさ」
なかなか深いパンダだった。別の意味でも好きになったパンダにファルオスは
「頑張るのだ。応援してるのだぁ」
言いながら手を振った。




