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恋する魔王のスローライフ  作者: フローラルカオル
恋するレベル4
51/67

動物園なのだぁ‼2

馬車で小一時間。やはり最速の馬属ケルピーは早い。モンスターの中でも最速を誇るのだ。

お陰で動物園まで早かった。


アイリーンは優雅にみんなの先頭を歩き、涼しい水色の瞳を向け

「チケットを買いましょう?」

そう言った。


ファルオスに買い方教えて買わせる。アイリーンは

「男の子が買う物だそうですよ」

言うとファルオスは自ら

「買うのだ‼」

力強く宣言した。


バドルが

「俺が‼」

そんなバドルをアイリーンは服掴んでふるふる首をふり

「買わせてあげてください。」

などと言った。バドルは

「くっ……」

ファルオスは大人三枚買ってきて

「そこの、のんびりしてた大人にも買ってきてやったのだ。優しいのだ。俺は」

何よりも早く調子に乗った。


アイリーンは

「う……優しくないです」

こんなにもすぐに調子に乗る物なのか。一瞬でだ。ファルオスは

「ぐっ、優しいのだ。ちゃんと渡すのだ。はい、バドル。受けとるのだ」

チケットを差し出す。アイリーンはうんって頷く。


ファルオスは

「アイリーンも。なのだ」

チケットを差し出され、アイリーンは少し上目遣いで

「ふふ。ありがとうございます」

あざといかわいい。ファルオスにはそう思う。あざとくてもいい。振り回されてもいい。


ファルオスは、くーぅってなっているとアイリーンは

「入りましょう。あっ、パンダいるみたいですよ。ペンギンも」

どうやら、待ちきれないらしい。なかなかかわいい物好きみたいだ。

少しウキウキしながら歩いて行くアイリーン。なんだかだんだん楽しくなってきた様子が、かいま見える。


ファルオスは

「どんどん行くのだーっ‼」

こっちも楽しくなっている。


バドルは動物園は腐るほど行った子供だったので、落ち着いている。狼にもなれるバドルにとって普通に動物は馴染み深い。





道なりに歩けばフラミンゴの泉が見えてくる。ピンクの鳥たちだ。たくさんいる。泉の涼しげな風情と華やかな色合い。アイリーンは

「キレイですねー」


そしたら、その横でキリリとしたファルオスは

「君の方がキレイなのだ」

口説こうとする。


アイリーンは

「あっ、食べ物のせいで色がピンクになるみたいですよ。すごいですねー」

サラッとかわしてしまう。


ファルオスは諦めない。

「アイリーンの方がほら、こんなにもキレイな赤なのだ。情熱的なのだ」


バドルは忘れられたかのようなので、

「おいおい。俺もいるからな。」


アイリーンは

「ならバドルも何か言ってみてはどうでしょう?」

アイリーンの水色の視線がそっちを向く。


ファルオスは

「おもしろいのだ。俺の方が情熱的で女心わかってるのだ」


バドルも面白いなって顔して

「ふっ、10年しか生きてない若造に負けるとは思えないがな」


そうは言うがお前たち、そんなに女とうまくいったためしがあるか?

アイリーンは思うが何も言わない。


バドルはアイリーンに向き合い

「あ………アイリーン。う…………美し……。ダメだ。とても言えない」

とてもアイリーンの美しさを前に言う事はできない。そんな頭を垂れたバドル。


ファルオスは

「残念なのだ。そういう男なのだ」

その残念さにはザマァしかない。


アイリーンは

「気持ちは伝わりました」

等と言う。


ファルオスは一瞬で慌てる。

「俺の気持ちは伝わってないのか?」


アイリーンは

「……伝わってますよ。ちゃんとわかっているので、あんまり正面切って言われると恥ずかしいです。」

少しほほを染める。


ファルオスは

「世界に祝福をーーーーっなのだぁぁぁ‼」

まさか叫んだ。


バタバタっ

ちょっとフラミンゴが動揺した。

「なんでですか」

アイリーンはそう言いつつも笑っていた。


バドルも

「やれやれ。でっかい声だな」

あきれたのか、面白かったのか、こっちも笑ってしまっていた。



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