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恋する魔王のスローライフ  作者: フローラルカオル
恋するレベル3
46/67

温泉4

「うーん。いいです……んっ」

アイディーン……もといアイリーンは言う。


「そこ……すごくいいです。はぁ……」

また言う。


うっとりとしてるアイリーンの浴衣越しの背中を揉むチビッ子二人。布団でうつ伏せになっているアイリーンはお湯に使ったほてった体が少し赤くてとろけそうな顔をしてる。


「あんっ」


これわざとだろうか?さっきからちょっとやらしい声ばかり出している気がする。


ファルオスは

「めちゃくちゃ感じてるのだ」


そしたらアイリーンは

「そんな事言ったらダメですよ~?」

振り返ってそんな事言う。


バドルはそろそろやめた方がいい気がする。なぜなら、ファルオスが隙を見て、お尻のあたり触ろうとしてるからだ。中身は成人だと言う事を忘れてはいけない。なのに、アイリーンは今や油断しまくってる。


バドルは

「アイリーン。そろそろいいだろうか?」

そしたらアイリーンは


「バドルちゃん」

にこっ


バドルはドキッとする。


アイリーンは

「ご褒美ほしいですか?」

魅惑的な事を言う。


バドルは

「……ああ」


すると、ファルオスも

「俺だってほしいのだー」

やはり黙ってない。


アイリーンは

「ファーちゃんもあげますよ。アイスがいいですか?買いに行きましょう」

そう言って、浴衣の合わせを丁寧に整えながら立ち上がった。

ふわりと色香のただようまだわずかに濡れた髪。


二人はフラフラ誘われたようについてくる。少し離れた売店でお土産やアイスが売っている。アイスの種類は多くない。近場の牧場の奴だろうか。カップアイスが数種類。

いや、子供が持ってて萌えるのはそっちじゃない。昔ながらのアイスクリンってやつがいい。コーンに丸っとしたアイスが乗っている昔懐かしいなどと言われるアイスは見た目にも可愛らしい。


アイリーンはそれを2つ買って

「はいっ、ご褒美です」

渡す。


ファルオスは

「わー。美味しそうなのだー」

子供みたいに喜んで見せる。もとより、内面子供なので素なのだろう。


バドルは

「たまには甘い物もいい」

もっぱら子供の姿になると、甘い物をよく進められる気がする。汽車の中でもらったおやつは、あんパンとか、卵ボーロとか。


そこのベンチに腰をかけていると、他の家族連れの子供がパタパタと走り回っているのが見えた。アイリーンはそれを見て、二人が本当の子供ではない事を思い出す。


アイリーンはなんとなく隣にいるファルオスの頭をなでなでする。本当は10才なんてあんな物でこんなに落ち着いてない。いきなり大人になってああいった時間を持てなかったファルオスを甘やかしてしまいたくなるのは、きっとそのせいだろう。


ファルオスは

「アイリーンも食べるのだ?」


アイスを渡してくる。アイリーンは

「あーん」


パクっとする。そして

「美味しいです。あとは食べて下さい?」


ファルオスは照れ臭そうに笑っている。そのかわいい目を見ていると本当はこんなにかわいい時期があっただろうに、魔王ってもったいないなー。等と思うのだった。






そうこうしてたら、夕飯の時間になり、夜になった。



ポン


ポン


油断してた子供二人、いきなり大人の姿に変わる。


「あーーーーっ」

アイリーンのがっかりした声。


子供サイズの浴衣がミッチミチ。アイリーンは

「そんなのが見たい訳じゃないのに……」

さめざめと泣いた。


バドルは

「待て待て……どうしたら……」

やたらとセクシーなチラリズム状態の二人。


ファルオスも

「イヤンなのだ」


アイリーンは

「そうだと思って持ってきました。」

パジャマを差し出す。


そしてアイリーンもトイレに入って出てきたら

「まぁ、俺も男に戻る」

男の姿だった。アイリーン……もといアイディーンだ。


ファルオスは

「ええ……やなのだ」

男ばっかりになるのだ。


アイディーンは髪をさらりとさせて浴衣から出し

「こちらの方が落ち着きますね」

等と言った。


バドルもがっかりだが、男のアイディーンでもやはり麗しい。やはり、一気に変わる訳じゃなく、女の子の面持ちを残している。


ファルオスは隣に並んで

「俺より華奢なのだ」

さっきまで見上げていたアイディーンが自分より10センチは低いだろう。この身長差は愛しい。


アイディーンは

「もうさっさと寝ましょう。オッサン二人はもういいです」

急に塩対応。そしてオッサン呼ばわり。


バドルは

「ぐっ……オッサンじゃない」


アイディーンは

「はいはい」


可愛らしかったアイリーンの姿はなく、さっさと布団に入ろうとした。ついでに他の布団をぎゅぎゅーっと端によせ


「近づかないで下さいね」

塩対応にも程があった。


ファルオスは

「……寝るのだ」

サクッと寝るのだった。


バドルも

「寝よう」

諦めて寝た。







翌朝の朝、目が覚めるとファルオスとバドルがしっかり隣にいた。布団もピッタリつけてある。

塩対応の復讐で、二人目が覚めてから、頷き合ってこうした。アイディーンはその間もぐっすり寝ていた。


アイディーンは激切れで

「てめぇら、ふざけんな‼」

蹴り出す。


しっかり眠っていたバドルとファルオスはわずかに目を覚まし、そして目を閉じた。


ファルオスは

「ああ……もっと蹴ってなのだぁ」

気味の悪い事を言うし。


バドルは

「あと1時間……」

寝過ぎだろ。


アイディーンはため息をついて

「まったく。そうしてろ」


ふすまをパタンと閉じたら、まだ夢見心地の二人は寝ぼけてゴロンと転がった。そして、ギューッとしたら、あとで、ぎょっとして目を覚ます事になる。



その頃アイディーンは女の子の姿でもう一度温泉に。

「はぁーん……」

カポーンとそこに木のオケ置いて、骨までトローン。なかなか温泉悪くない。

熱いのが快感に変わるまで、もう少しのぼせていよう。温泉最高って……



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