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恋する魔王のスローライフ  作者: フローラルカオル
恋するレベル3
43/67

温泉1

ファルオスは

「アイディーン。温泉女の子なってほしいのだー」


ダメ元で言ってみる。アイディーンは

「……」


またスケベな事を。この魔王はそんな事ばかり考える。もちろんとりあわない。

「やですー」


温泉行くだけで譲歩しているのだ。なのに、それ以上の要望は却下。あんまり言うと、行くかどうかも考え直す。そしたらバドルがやって来て

「……女になったら俺も子供になろう」


まさか、両手にショタ⁉アイディーンは

「……はい」

ぽっとほほを赤らめた。


ファルオスは、いい所持ってくのだ。この黒カブトムシめ。などと思う。しかし、この黒カブトムシのお陰なので、今回はちょっといい虫にしといた。


ファルオスは

「混浴で水着オッケーの温泉なのだー。できるだけセクシーなビキニがいいのだ」

アイディーンは競泳用の水着を着ようと思う。ビキニなど、誰が着るか。


ファルオスは

「子供の姿になるから一緒に入るのだ」

あざとく言ったら


「はいっ、入りましょー」

アイディーンは元気よく答えた。









旅行の情緒を大切にしたいアイディーン。お子様達と行く旅の思い出はできるだけ子供が好きなシチュエーションを用意してあげたい。

10才と言うのは、無駄に電車を見るのが好きな子もいる。いや、電車をバッグに、はしゃぐお子様をカメラに納めたいからだ。

ちょうど季節は秋。紅葉も美しく、お子様を彩ってくれるのは間違いない。


お菓子は三百円と言わず、わんさか持って行く。お菓子のチョイスは子供が食べてて萌える物。それが重要になってくる。

お弁当は、断然、米はお握りに。ちょっと大きめをほうばってもらいたい。おかずには必ずタコさんウインナー。これだけはコック長に要望しておく。


アイディーンは競泳用の水着を用意しておいた。女になっても大丈夫なやつだ。あっちもお子様になってくれるので、アイディーンも女の子の姿で行かないと行けないだろう。

だから仕方なく実家に帰ると、セレーディアは

「このワンピースがいいわ。靴はヒールが履き慣れないと靴擦れがおこるわ。移動が多いからこれね。あとは上着。寒くなるかもしれないからこれね。靴下も忘れないで。あとは着替え一式ね。」


甲斐甲斐しく、親切に教えてくれる。

アイディーンはこう言った女の子の服はあまりわからなかったから助かった。

「下着はこう言った物がいいんじゃないかしら」


そう言って差し出したのは、意外にも木綿の柔らかな手触りのシンプルな下着だった。あまり触れるのをためらわらるブラジャーも、レースではなく、余計なデザインの無い物だ。好ましい。

女の子初心者のアイディーンにはありがたい下着のチョイスだ。


セレーディアは

「水着はこれ」

赤の上下に別れた水着だ。上はブラジャーみたいなの。下はパレオとか言う布を腰に巻いたドレッシーな物だが、しかしその中は攻めたビキニだ。サイドがヒモか?ってくらい細い。


アイディーンは

「もう水着は用意できているんです」

これは着ない。この布めくられたら終わりだ。相手はお子様なのだからスカートみたいな物は捲ったりする。


セレーディアは

「残念ね。赤い髪に合わせて選んだのに。きっと似合うと思ったのよ」


そう言った。アイディーンは

「……まぁ、服と下着だけ助かりました」


なんだか母らしい事を始めてされた気がする。いつもこんな甲斐甲斐しいのはやらない人なのだ。

セレーディアは

「子供の姿でも避妊はするように」

アイディーンは

「はぁ⁉」

やはり、母は母だった。






アイディーンは当日、女の子の姿になって、服を着替える。

女の子の手足は肌がすべすべしてて落ち着かない。あまり素肌を見ないようにしながら着替えていく。と、パンツは難なく履く事はできたけど、問題はブラジャーだ。

目をつぶりながら脱いでいく。手探りでベットの上に置いたブラジャーを手に取り、背中のフックを止めていく。


ああ……難しい。

かかった?

かからない。


アイディーンは目をつぶりながらもう一回頑張った。

「ふー。大変だな」


もはや疲れてしまった。次はワンピースだ。

柔らかなワンピースは裾にレースをあしらっており、女の子らしい。膝まで丈があるのもありがたい。下品に見えない仕上がりはアイディーンも好みの姿だ。上着も柔らかなニット。厚みもあり、寒くなっても大丈夫だろう。靴はかかとが低いたくさん歩くのにも適した先は丸みがあって赤い靴だ。白と赤のコーディネートだ。

セレーディアはアイディーンの髪の色を生かして選んでみた訳だ。


「やれやれ。なかなか俺の好みもわかっているなんて……」

セレーディアの読みの正確さはすごい。靴下からの靴。そう言うお嬢様みたいなファッションが好きだなんて言った事がないのに。








アイディーンは女の子の姿で自室を出ると、ファルオスが走ってきて

「女の子なのだー」


嬉しそうだ。アイディーンは

「そう言うそっちはまだ子供じゃないですね」


なので、クールな対応だ。

ファルオスは

「飲むのだー。俺の勇姿を見るのだ。アイディーン早く来るのだ」

ファルオスはアイディーンを台所に誘った。



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