表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

ドームラ観光

 翌日。

 朝食を食べて最初にやったのは、服を買う事だった。

 実は、ずっと転移前の部屋着のままだった。結構目立っていたので、着替えも含めて普段着を購入した。


 着替えて街を歩いてみる。


 今日の目的は街の構造の把握だ。


 宿の女将さんに主要施設の場所を聞いて、そこまで歩いてみる。


 武器防具屋、道具屋、領主の館など。

 場所の確認ついでに魔法使い用の防具と杖も買っておこう。

 普段着のままで魔物と戦うのは遠慮したい。


 「兄ちゃんの予算なら、これはどうだ? オオトカゲの皮をなめしたローブだ」


 店のオヤジに言われて試着してみる。

 うん、動きやすい。


 「あとは杖が欲しいのですが、杖って魔力の強化とかの効果があるんですか?」

 「そういう強力な杖もあるにはあるが、値段が……な」


 高いらしい。


 「あんた、駆け出しの冒険者だろ? なら、コイツで十分だろう」


 示されたのはただの木の杖。

 一応、それなりの耐久性はあるので、いざという時に魔物の攻撃を防いだり、殴ったりもできるらしい。

 予算も無いので、それを購入。

 金が貯まったらもと良い杖も欲しいな。




 スラムの場所も確認しておく。

 間違って迷い込んでも面倒だからだ。


 街を歩いていると、色々な種族のヒトを見る。


 人間、エルフ、ドワーフが多いが、ホビットらしき小さいヒトが駆け回っていたり、獣人ぽい奴や青い肌に角が生えた魔族ぽい娘さんが店番しているケーキ屋まであった。


 多種族で仲が良いのは良い事なのだろうが、オークっぽい、どう見ても敵だろうという奴が女騎士ぽいエルフと腕組んで歩いているのを見かけた時は、思わず二度見してしまった。

 いや、アレはこの世界でも目立つ部類だったらしく、注目を集めていたが。


 でも、ああいうのを見ると、街の外でオークを見ても問答無用で吹っ飛ばすとかはダメなんだろうなーとか思う。


 ヘタしたら、友好的なゴブリンとかも居そうな雰囲気だ。


 まぁ、種族的な事は女将に聞いてみよう。と宿に戻って聞いてみたら、

 基本的に言葉が通じれば「ヒト」という事らしい。野盗・盗賊の類を除いて攻撃すれば犯罪。

 ゴブリンは言葉が通じないから魔物。


 言葉通じなかったら魔物扱いとか、こえーなおい。

 言葉が通じて良かった。本当に。



 あとは、種族的に人間と魔族は仲が悪い。

 エルフ・ドワーフは人間寄りの中立。が、お互い仲が悪い。

 獣人は魔族寄りの中立。

 ホビットはよく分からない。

 といった関係だとか。


 ドームラは交易都市なので、種族的なゴタゴタは持ち込まない決まりになっているらしい。

 むしろ、魔族と仲良くなりたい人間や、エルフとドワーフが結婚してこの街に移り住むケースもあるらしい。


 というか、女将さんがドワーフの旦那と駆け落ちでこの街に来たんだと。

 なるほど。食事を作ってくれているドワーフ、旦那さんだったのか。


 種族的な事の他にも色々分かった。

 この世界、思ったよりも現代日本に近い。

 普通にケーキ屋はあるし、本も売っている。

 飲食店には魔法を使っているのか、冷蔵庫まであった。


 上下水道も完備。ガスや電気は無いけれども、それは魔法で補完。

 魔法があるおかげで科学は発展しなかったようだけど、それなりに発達した文明みたいだ。

 流石にコンビニは無いけれども、生活する上での不便さは無いと思う。

 うん、結構良い世界だ。


 そんなこんなで気が付けばもう夕方。

 服や装備を買ったので、手持ちの資金もかなり減ってしまった。

 明日くらいから冒険者として依頼を受けても良いだろう。


 うん、しっかりと寝て、明日からの仕事に備えよう。

 おやすみなさーい。















 目が覚めたら、ベットの脇に勇者が居た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ