① コオロギ食の問題点
質問者:最近、昆虫食などが凄く話題になっていますけど――そもそもどうしてここまで話題になっているんでしょうか? そもそも嫌ならば食べなければ良いだけでは無いでしょうか?
筆者:なるほど、そう言う見方もありますよね。
ただ、事の問題はそう単純なものではありません。
「コオロギパウダー」と言うものをご存知でしょうか?
これは“クリケット”などと成分表示に表示されていればまだ良い方で、“アミノ酸等
“と訳の分からない表記をされて今の食品に平然と混ぜられてしまう可能性があります。
今はまだ生産コストが高いものが多く“ブランド化“されている商品が多いですが、
いずれ人気が壊滅的に無くなった際に、気が付かないうちに、“アミノ酸等”として混ぜ込まれてしまうというリスクが存在するんですね。
質問者:えっ……ということは、気が付かないうちに食べてしまうという可能性もあるんですか……嫌ですよそんなの。
筆者:僕も選ぶことができるならばまず避けますが、現実はそのように選択を避けられなくなってしまう未来が見えています。
質問者:ネットでは何兆円もコオロギ食に予算が割かれているという噂もあるのですがそれについては本当なのですか?
筆者:それに関してはデマです。『アクションプラン2022』と呼ばれる予算の総額が7.2兆円と言うだけに過ぎません。
義務教育費国庫負担金(1兆5163.8億円、文部科学省)など文部科学省関係で3割占めます。
コオロギに関係がありそうな農業関係の予算を見ると「新事業創出・食品産業課題解決調査・実証等事業」(2億300万円)、「ムーンショット型農林水産研究開発事業」に5年かけて80億円と言う予算に過ぎません。
まぁしかしながら、大体のマスコミが無理やり宣伝している“おかしいこと”に関しては利権か外圧かのどちらかが関わっている可能性が非常に高いです。
そのために、物事の見方としては間違っていないように思いますね。
質問者:なるほど、世間で言われているほど昆虫食のための予算があるわけでは無いのですね。
筆者:ええ。こういう過度に誇張的な情報は注意が必要です。“誇張表現だ”と相手に思われただけで相手が全ての言うことをシャットアウトしてしまう可能性がありますからね。
他の方に対して話をするならば猶更、注意して情報を収集することが大事になります。
ですが、牛を1頭廃棄するのに15万円の補助金を出すと言う非常に対照的なものが存在しています。
名目上は“牛乳の生産性が低い牛を淘汰するため”としていますが、「生産性が低いことにしてしまえばいい」だけなので事実上の牛削減政策と言えます。
政府の担当大臣は昆虫食推進を否定しているようですが、予算の使い方を見れば「何を潰して」、「何をしたいのか」は明らかだと思います。
質問者:そもそもの話として昆虫は栄養価が高く環境に良いという話があるから推進されているんですよね? だからあんなにも見た目上嫌われているにも拘らず推されていると思うんですよ。
筆者:名目上や建前の上ではそうなっていますが現実的には“色々と怪しい”と言うのが僕の感想です。
まずはコオロギが“環境負荷が少ない”ことに関してですが25℃の温室にしなければ全滅してしまうことから電気代がかかるんですね。
冬場などは25℃を維持するためにはかなりの暖房費が必要だと思われます。
質問者:コオロギに関しては健康面でも懸念事項があるのですよね?
筆者:そのことが大きく問題になっています。
過密飼育すると共食いをすることからかなり配慮して飼育する必要があります。
共食いや質の悪い残飯などを食べさせればあまり人体に良くないことも指摘されています。
成分としてはコオロギは高尿酸血症、痛風などの原因になるプリン体が多いのではないか? と言われています。
幼虫の時点ではプリン体が多いと言われている豚レバーや鶏レバーの3倍(100グラム当たり284.8と250に対して923.12)。
成虫になる段階では減ると言われていますが、粉末では幼虫も含まれている可能性もあるので、どれぐらいの量になるかはデータは無いがそこまで減らないのではないかと懸念されています。
また、コオロギに含まれている“チキン”と呼ばれる成分が人間では消化しきれないのではないか? と言う懸念もあります。この“チキン”という成分は鳥類のみが消化することができるという話もあります。
また、今現在は甲殻類アレルギーの人はアレルギー反応を引き起こす危険性があります。
今現在は否定されていますが、実験サンプルが少ないから“完全に否定しきれない”と言う領域を出ていません。
このようにこれまで、食べている人が少ないのでアレルギーの実態が不明だというのが実情なのです。
質問者:そんなにも健康面や環境面に関しても課題が多いのにどうして推進されているのでしょうか?
筆者:一つはビジネスですね。補助金が入れば企業としては良いわけですからね。
また国としてのメリットは昆虫推進は短絡的な食糧自給率カロリーベースを上げることができます。
畜産農家は餌に関しては家畜の飼育を安い外国産飼料に頼っており、そのために畜産物の自給率が大きく下がっていることが挙げられます。
つまり、“カロリーベースの食料自給率“という効率重視のために昆虫食は政府によって推進されているんですね。
こうした、エコを理由に全体主義・権威主義・人権抑圧などを正当化する思想や傾向のことを環境ファシズムと言ったりもします。
質問者:えー、様々な弊害とは釣り合いが取れず、本末転倒な気がしますね……。
筆者:昆虫には無い畜産業のメリットとしましては、牧畜(特に放牧)を行うことによって自然が保たれるという点が挙げられます。
持続可能な自然を保つことができることがプラスになります。
そう言った総合的な視点が無く、“世界の潮流だから“という短絡的な理由又は外圧でもって日本の伝統的な牧畜や自然が破壊されてしまうのは大いに問題だと思います。
質問者:世界では昆虫食の評価はどのような感じになっているのですか?
筆者:統計データによっても異なるというところを前提としていただきたいのですが、
「海外での昆虫食の提供は早いが嫌悪感は日本と同等」と言えます。
ユーガブの2021年の昆虫食に関する欧州の調査によると、食材の一部に昆虫が含まれている食事を取りたくないと考えている人の割合が79%、丸ごと食べたくない人が86%と言う結果が出ています。
これらのデータから環境などの視点から食べるべきだと考えている人がいる一方で好んで食べようと思っている人は少ないことが言えると思いますね。
ましてや今あるたんぱく源をわざわざ減らしてまで作るべきでは無いと思われます。
質問者:思ったよりも海外でも昆虫食は嫌悪されているのですね。話が進んでいるだけと言う印象を受けました。
筆者:ですから、日本食=昆虫食と言う固定観念が海外で植え付けられてしまうと、
世界中の日本食のブランドイメージに大打撃を受けることになってしまいます。
海外の日本食レストランが廃業に追い込まれてしまったり、観光立国としての地位(それすら推進するのは怪しいと思っているが)の低下といったマイナスの要素もあると思います。
いずれにせよそう言うことも総合的に考慮していく必要があると思いますが、全く考慮されていませんね。非常に短絡的で一面性しか見ていないことが明らかです。
質問者:昆虫食以外で今後注意すべき食べ物とかはあるのでしょうか?
筆者:今のところはあまり日本では注目されていませんが、ゲノム編集や合成肉といった
“工場で作られた肉が環境に対して優れている”といった論調が世界ではあります。
これらも“外圧”や“補助金”や“マスコミの情報操作”などで強引に推進される可能性がありますが、
どちらも人体に対する影響はまだ分からないというのが現実としてはあります。
露骨にマスコミが推進してきたタイミングで“金にまみれた環境ファシストの推進が始まったな”と思われた方が良いと思います。
次に“太陽光”や“地球温暖化”の問題点について見ていこうと思います。