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世渡り上手の異世界征服ライフ  作者: 寺田ゆきひろ
第一章 異次元世界での生活
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第七話 リーディアとの出会い

 真斗達は、アルゴスと共にカルロスのところに行くことになった。

 アルゴスは、竜の姿に戻り、真斗達が乗れるように地に伏せたのだった。


「さぁ、わしの背中に乗ってくれ」とアルゴスが言った。

 真斗と繭、流唯は、お互いの顔を見ながら、尻尾のほうからアルゴスの背中に登って行き、アルゴスの背中まで歩いた。

 背中は、ゴツゴツしていて尻尾から背中まで背鰭(せびれ)があった。


「さぁ、飛ぶぞ。振り落とされないようにしっかりつかまれよ」とアルゴスが言うと真斗達は、背中に寝そべり背鰭につかまった。

 真斗達は、「はい」と返事をするとアルゴスは、真斗達が背中につかまったことを確認し、羽を伸ばしてゆっくりと立ち上がった。


 アルゴスは、羽を上下に動かし一気に飛び立った。

 この空洞化した上は、穴が空いていてアルゴス達は外に出ることができた。

 アンテウルス山脈の上空に出ると旋回しながら飛んでいた。

 真斗が下を見ると三匹のドラゴンがアルゴスの方に飛んできた。

 三匹のドラゴンは、さっき会った、赤竜のメルキア、黒竜のアルバン、青竜のブルーディアの三匹だった。


 ドラゴン達は、アルゴスと一緒に並んで飛んでいた。

 繭と流唯は、不安な顔をしているとアルゴスが話しかけてきた。

「大丈夫だ。お嬢さん達、あのドラゴン達はさっき紹介した仲間だよ」とアルゴスは話した。

 繭と流唯は、ホッとして安心したのだった。


 アルゴス達は更に上に飛び雲の上を抜けた。

 前方に進み始めると雲が切れかかり、雲の下はアンテウルス山脈が後方に見えた。

 雲がなくなると、その先には国境らしき建物が見えできた。

 アルゴスは、降下して建物の上空を飛び越えると真斗は聞いた。


「アルゴスさん、あの建物は、なんだろう」

「真斗、あれは、ガンダルバ帝国の国境だよ。この先からは、アルセーヌ王国になるんだ」

「アルセーヌ王国って、ミレーダさんが言っていた国だよね。お兄ちゃん」

「うん、そうだよ、流唯。ガンダルバ帝国より、マシな国だと言っていた国だね」

「うん」と流唯が返事をした後、真斗は思った。

 本当にマシな国だといいのだが、何かあるような気がすると違和感を感じた。


 国境を越えた先には、広大な森林が見えてきた。真斗が先の方を見ていると森林が一面に広がっていた。

 アルゴスは、森林の上スレスレに飛び、森林の先には夕陽が赤く染まって綺麗だった。

 真斗が「あぁ、綺麗だ。この世界でも、こんな景色が見えるんだ」とつぶやくとアルゴスが言った。

「あぁ、綺麗だ。さぁ、真斗、この、森林を抜けるまで飛んで行くぞ」

「わかりましたアルゴス、お願いします」と真斗は答え、森林の先の方を見上げたのだった。


 その頃、現代世界では真斗が消えてから、一日しかたっていなかった。

 真斗がいる世界と時間の流れが違っていたのだ。


 真斗が消えた翌日の朝、幼馴染の樫井梨奈は、学校の教室にいた。

 朝のホームルームが始まり、先生は、真斗が学校に来ていないことに気がついた。

「おーい、皆んな、神くんが来ていないが誰か知らないか。学校にも、連絡はないんだが」と先生が皆んなに聞いた。


 皆んなは、「知りません」

「あいつと仲がいいやつなんていないよな」

「あぁ、いないよ」

「あいつ、友達が一人もいないからな」と生徒の一人が言うと皆んなは「はっはっはっ」大笑いしていた。

「ねぇ、だけど、樫井さんがたまに話しかけていたよね」と梨奈の隣りにいる女子生徒が話した。


「じゃあ、樫井、知らないか」

「はい、私は、何も聞いていないです」と答えた。

「そうか」と先生も答えた。


 梨奈は、真斗のことを少し心配していた。真斗くんのお父さん、どうだったんだろう。事故があったと言っていたな。心配だなぁと思っていた。


 今日、帰りに寄ってみようかなぁ・・・、うーん、もし、何も音沙汰がなかったら、明日、帰りに様子を見に行ってみようかなぁ・・・

 なんか胸騒ぎもするし、うん、私の家から近いから寄ってみようと思っていたのだった。


 そして、真斗達がいる世界では、アルゴスと共に森林の上をしばらく飛んでいた。

 森林が途切れるところまで来ると大きい湖が見えてきた。

 夕陽も沈み、空も暗くなってきたので、アルゴスは真斗達に話した。

「真斗、今日は、あの湖畔で野宿しよう」

「はい」

「さぁ、つかまれ。降りるぞ」

「了解、アルゴス」と真斗が答えるとアルゴスは、一気に降下した。湖畔の前まで来るとアルゴスは地上に降りたのだった。

 その後方から、一緒に飛んできたドラゴン達も降りたのだった。


 アルゴスの背中に乗っていた真斗達が降りるとアルゴスは、光り輝き竜人の姿に戻ると一緒にいたドラゴンも竜人の姿に戻った。

 真斗は、なんか凄いなと思いながらアルゴス達をみているとアルゴスが声をかけてきた。


「真斗、火を起こそう。木の枝を集めてくれないか。わしらも集めるから」

「了解」と真斗達は返事をして、木の枝を集め始めた。繭達も近くにある木の枝を集めた。


 真斗達が木の枝を集めるとアルゴスは、小さい火を吐き、焚き火をおこした。

 そのあと、アルゴスは、腰まで湖に入り、持っていた剣で湖の中を切るように剣を振った。

 振った剣は、水しぶきと一緒に魚が繭のところに飛んできた。


「アルゴス、凄い」と繭は言って驚いた。

 アルゴスは、何回も繰り返し、何匹も魚を取った。

「これぐらいで、いいだろう」とアルゴスは言ってから魚を枝に刺し、起こした火で、魚を焼き出した。


 火の前で、じっと見ていたアルゴスは、魚が焼けると真斗達に焼けた魚を渡した。

 三人は、魚を受け取り食べ始めた、

 繭と流唯は、「美味しい」と言ってにこやかであった。真斗も「美味しい」と言って感謝しながら食べた。


 真斗は、魚を食べたあと寝やすい場所を見てまわり、草が多く、寝やすい場所を見つけると繭と流唯を呼んだ。

 ここで寝るようにと二人に言って寝かしたのだった。

 アルゴス達は、火を絶やさずに見張ってくれていた。


 真斗は、湖畔の方に何かいるような気がしたため、立ち上がり、湖畔に向かって歩き出すとアルゴスが呼び止めた。

「真斗、何処に行くんだ」

「あぁ、少し、散歩」

「あまり、遠くに行くなよ」

「わかりました。アルゴス」と真斗は、言って少し、湖畔の方に向かって歩いた。


 真斗が歩いていると少し離れたところに岩場を見つけた。

 岩の影辺りから「チャブ、チャブ」と音が聞こえてくると誰かがいるのかと思った。

 真斗が岩影の方に行くと「キャッ」と声がした。

 そこには、一人、髪の長い金髪少女が座っていたのだった。

 透き通るような白い肌で、体は細いが大きい胸が目立つ、(つや)のある金髪が美しく、まるで天使でも見ているようだと思った。

 しかも、彼女は裸だったのだ。


 真斗は、あまりにも綺麗な少女だったので見惚れてしまった。

 真斗がずっと見ているので、すかさず彼女は胸を手で隠した。


 彼女は真斗と目があって「あなたは、だれ」と言った。

「あっ、ごめんなさい。音がしたのでここに来たんです」と真斗は言って後ろ向きになった。


 彼女は、横に置いてあった服を取って、ゆっくりと服を着てから話した。

「もう、いいわ」と彼女が言うと真斗は彼女の方に振り向いた。


「ほんとうにごめんなさい」

「君、私の裸、見たでしょう」

「えっ。あっ、あまりにも、綺麗だったから」

「ほんと」

「はい」

「まぁいいわ、私がこんなところで水浴びをしていたことが悪いのかもしれないから、あなた、なんで、こんなところに」

「旅の途中です」

「旅をしているの」

「はい」と真斗が答えると彼女は真斗をじっと見ていた。


「あのぉ、何か」

「ふーん、不思議」

「何がですか」

「あなたには、不思議な、うーん、何か不思議なものを感じるの」

「何か不思議な感じ?」

「そう、不思議な魅力を感じるの」

「僕に不思議な魅力?、僕、そんなかっこいい男ではないよ。どちらかと言うと普通っていうか」と真斗が言うと彼女は、大笑いをした。


「ふふふ、あなた、面白いわね」

「えっ、そう」

「ふふふ、私はリーディアよ」

「僕は、真斗」

「うーん、不思議な名前ね。真斗は、この国の人ではないでしょう」

「はい、遠くから来ました」

「遠く?、何処から」

「この世界の地の果てというか」と真斗は答えるのに困っていた。


「まぁ、いいわ、それで、何処に行くの」と聞かれると真斗は、そういえば、何処に向かっているかアルゴスに聞いてなかったなと思いながら答えた。

「まだ、わからない」

「わからない。ふふふ、おかしな人ね」

「そうかな」


「地の果てにも国があるんでしょう。真斗の国は、なんという国なの」

「日本です」

「日本、そんな国、あったかしら。どんな国なの」

「んー、とりあえず、僕の国は、ここと違って、平和で、豊かな国かな。貴族なんかいないしね」

「へー、不思議な国ね」

「そう。だけど、リーディアは何故、こんなところで水浴びしていたの」

「ふふふ、お風呂にしばらく入れていなかったから、気持ちが悪くて水浴びしていたの。それと爺やから逃げてきたのよ」

「えー、爺やから逃げてきたの。おてんばだね。可愛い顔して」

「私がおてんば?失礼しちゃうわ。私に、そんなこと言った人、初めてよ」

「そう」

「そうよ。周りは、私にお世辞や、ペコペコしているもの」

「ふーん」

「それに、私の前で普通に接してくる人は初めてよ」

「そうなんだ」

「それに、真斗、私の裸をしみじみと見ていたでしょう。エッチ」

「あっ、ごめんなさい。あまりにも綺麗だったから、まるで天使見たいだったし、それに今も白い服がとても似合っているよ」

「ふふふ、そう言ってもらえると嬉しいわ。あっまさか、真斗、私を口説いているの」

「いや、そうなんでもないよ。口説くなんて」と真斗は赤くなった。

「ふふふ、真斗、とても可愛いわね」

「えー、リーディアは僕より年下ぽっいけど、可愛いと言われるなんて」

「私は、もう十六歳よ。もう大人よ」

「えっ、やっぱり、僕より年下じゃん、僕は、十七歳だけど」

「あら、まぁ、一つ年上なの。まぁいいじゃない。それに、私、男の子に裸を見られたの初めてなんだけど、いやらしい」

「そっ、それは・・・」と真斗は赤らめた。

「ふふふ、冗談よ。真斗は、やっぱり可愛い」

「えー、また、可愛いだなんて、しかも、年下に」

「ふふふ、だけど、私の裸をずっと見たのだから、責任はとってもらおうかしら」とリーディアは真斗の顔を(のぞ)いた。


 真斗は、顔が近い、近いと赤くなりながら思わず引いて答えた。

「えー、せっ、責任って」

「ふふふ、やっぱり、真斗は可愛いわ」

「あー、また、可愛いだなんて」

「ふふふ」とリーディアが笑うと茂みのほうから声が聞こえた。

「リーディア様ー、何処ですかー」と爺やの声が聞こえてきた。


「あっ、爺やだわ。真斗、隠れて、見つかったらやばいかも」

「えー、本当に」

「えぇ、早く・・・、あぁあ、また、爺やに怒られるわ」

「仕方がないね。その、お転婆ぶり」

「もう、お転婆と言わないで」

「はっはっは」

「だけど、可愛い真斗、会えて、とても楽しかったわ。また、何処かで会いましょう」

「うん、とりあえず、じゃあまた」と真斗は、答えて隠れた。


「爺や、ここよ」とリーディアは答えて声がする方に向かって歩いて行った。

 リーディアの心は、何故かウキウキしていた。

 また、真斗とは会えるような気がするわ。なんか、もう一度、真斗に会いたい。もしかしたら、真斗とは運命的な出会いかも。

 だけど、なんだろう。

 この。不思議な感じは・・・、なんか神かがっているというか不思議な魅力が真斗にはあるわ。

 それに、真斗はとても可愛い。あー。また、会いたい。

 これって、まさか、この気持ちって一目惚れかしら、これが私の初恋なのと思いながら爺やのところに歩いて行った。


 真斗は、リーディアが去ってからアルゴスのところに戻っていた。

 リーディアは、いいところの貴族で、お嬢様なんだろうなと思いながら横になって目を閉じるといつのまにか寝てしまっていた。

 真斗は、また、夢を見ていた。

 白髪をした少女が一人で泣いていたのだ。まだ、小さい少女だった。年齢的にいうと流唯と同じぐらいの年頃だ。


「君、どうしたの」と真斗が声をかけても答えてくれなかった。

 何回か声をかけるとメサイアの声が聞こえてきた。

「真斗、この少女を救ってあげてください」と聞こえたため、真斗は、「君、どうしたの」と声をかけた。

 少女は、にっこりと笑顔を見せたところで、真斗は目を覚ました。


 真斗が周りを見ると空は明るくなっていて、もう朝になっていた。

 真斗が起き上がるとアルゴスが声をかけてきた。

「真斗、もう朝だ。そろそろ出発しよう。もう一度、飛ぶぞ」

「わかりました。繭、流唯」と真斗は二人を起こした。

「おはよう。お兄さん」「おはよう。お兄ちゃん」

「さぁ、二人とも、アルゴスに乗ろう」

「うん」と二人が返事をするとアルゴスは竜の姿に戻り、真斗達を乗せて飛び立った。

 一緒に飛んできた三匹のドラゴン達も合流して、一緒にカルロスのもとへ飛んだのだった。

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