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世渡り上手の異世界征服ライフ  作者: 寺田ゆきひろ
第一章 異次元世界での生活
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第三話 異世界での現実

 夢の中にいた真斗は、不思議な力が使えるとメサイアから聞いた。

 メサイアの力は、どんな力なのか夢の中で考えていると流唯の声が聞こえてきた。

「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と流唯の声が聞こえる。流唯は、真斗の体を揺さぶっていたのだった。

「うーん」と真斗は寝ぼけていた。


「はっ」と気づき真斗が目を覚ますと流唯が呼んでいた。

「あっ!、なに、流唯ちゃん、おはよう」

「おはようじゃないよ、お兄ちゃん、大丈夫、凄くうなされていたんだよ」

「えっ、本当に」

「うん」と流唯が返事をすると流唯は驚いた顔をしていた。

 真斗が「どうしたの」と声をかけると真斗の胸が赤く光り出していたのだ。


 繭も驚いて、真斗に話しかけた。

「この光は、なんなの、真斗くん、胸辺りから赤く光っているよ」

「本当だ。これは、なんだ、あっ、あれは、夢ではなかったのか」と真斗はシャツを脱いだ。


 赤い光は、真斗の胸の中から光っていた。

「あの赤い石だ。まさか、僕の中にあるんだ」

「えっ、あの石、えー」と二人は吃驚して声を出した。

 繭と流唯は「なんだろう」とつぶやきながら光っている真斗の胸辺りを何気なく触っていた。

「真斗くん、なんか凄く暖かいよ」と繭が言うと「本当だ。暖かいよ。お兄ちゃん」と流唯も言った。


 繭と流唯が真斗の胸をさすっていると、赤い光は更に輝きだした。赤い光は二人を包み込んで二人に吸い込まれるように光が消えた。

 三人はなんだったんだろうと思いながら、真斗は二人に話した。


「あぁ、そうか、繭ちゃん、流唯ちゃん、この石のおかげなのかもしれない」

「真斗くん、どういうこと」

「繭ちゃん、僕には、不思議な力があるみたいなんだ」

「えっ、不思議な力って」

「まだ、わからないけど、とにかく、不思議な力があるらしい」と真斗が言うと繭は少し考えてから話した。


「あっ、もしかして、ドラゴンに襲われたときのこと」

「そうだよ。あのとき、前もって、あの岩陰だけが安全だとわかったんだ」

「じゃあ、この洞窟のことも」

「そうだよ。ここに洞窟があって、安全だということもわかっていたんだ。それに、あの男達に連れて行かれたら、奴隷として売られて酷い目に遭うことが見えたんだ」

「えー、未来予知じゃない」

「そうかも」

「それじゃあ、あの男達が止まったのは」

「あれは、時間が止まったんだ。何故か僕と繭ちゃん達だけが動けたけどね。不思議な現象だよ」と真斗が言うと繭と流唯は、驚いた顔をして黙ってしまった。


「繭ちゃん、流唯ちゃん、あと、夢の中でメサイアという人の声が聞こえたんだ」

「メサイアさん、誰なの」と繭が聞いた。

「わからない。だけど、アンテウルス山脈に行きなさいと言われた」

「なんでなの」

「さぁ、だけど、行ってみようと思う」

「何処にあるのかわかるの」

「なんとなく、わかるんだ」

「それも、不思議な力?」

「そうかも」と真斗が言うと繭は考え込んでいると流唯も真斗に話しかけた。


「お姉ちゃん、お兄ちゃん、じゃあ、とにかく、行ってみようよ」

「そうだな。行こう。だけと、まずは、この洞窟の奥に行ってみようよ」

「えっ、どうして」と繭が聞いた。

「なんか見えたんだよ。この奥に宝物があるということが、ここは、山賊のアジトだったところみたいだ」

「真斗くん、また、わかるの」

「あぁ、わかる。山賊は、皆んな死んだみたいだから、この洞窟は誰も知られず宝物だけが残ったみたいだ」

「そうなの、行ってみようよ、お姉ちゃん」

「うん、ねぇ、安全なんだよね」

「あぁ、大丈夫だよ」と真斗は言って何気なく二人と手を繋いで歩き出した。


 洞窟の奥は、迷路になっていた。分かれ道が何度かあったが、真斗は迷わずに進んだ。

 途中、白骨化した死体がゴロゴロいた。恐らく、山賊の死体だろうと思っていると繭と流唯が「ギュッ」と握り締めていた。

 繭と流唯は怖がりながら歩いて思っていた。

 何で道順がわかるのだろうと不思議に思いながら真斗と一緒に歩いた。


 少し進んでいると広い部屋みたいなところに出てきた。周りを見てみると金ピカに光っている宝物の山が見えた。

 三人は、辺りを見渡しながら「凄い」とつぶやいた。


「ほら、繭、流唯、やっぱり、あったよ。凄いな」

「本当ね。真斗くん。偶然、宝物が見つかるなんて、不思議」と繭か言うと真斗は、これも不思議な力のおかげなのかなと思った。

「お兄ちゃん、凄い、私達、大金持ちだね」と流唯が言うと真斗は、「あぁ」と答えた。


 宝物は、宝石や武器、金貨、金魂がたんまりあった。

 それと、近くに不思議な青いカバンを見つけた。

「このカバンなんだ」と真斗はつぶやいた。

 とりあえず、宝物をカバンに入れて持っていこうと思い、金貨と宝石をカバンに入れてみた。

「えっ」と真斗は、つい声を出した。

「どうしたの」と繭が声をかけた。

「あっ、このカバンに入れた宝石や金貨が小さくなったんだよ。面白い」

「ほんとうに」

「ほら」と言って真斗は、また金貨を入れた。

 三人は、カバンの中をのぞくと、金貨は小さくなった。真斗が入れた金貨と宝石を取ると元の大きさに戻った。


 真斗達はお互いの顔をみて、「不思議、だけど面白い」と言いながら宝物をどんどん、カバンの中に入れた。

「ねぇ、真斗くん、こんなに入れて持てるの」と繭が聞いた。

「そうだね」と真斗は、宝物を入れたカバンを持って見ると何故か軽かった。

「繭ちゃん、カバン軽いよ。持ってみて」

「本当」と繭もカバンを持ってみると軽かった。


 三人は洞窟にある大量の宝物をカバンに入れた。宝石や武器、金貨、金魂をどんどんカバンに入れた。

 カバンに大量の宝物を入れた後、真斗は金貨を数枚ポケットに入れた。

 なんとなく、後で必要になるような気がしたからだった。

 宝物を大量に入れた真斗達は、こんなに入れて大丈夫かなと思いながらカバンを持った。

「カバンが軽いよ」

「本当だ」と二人も言いながらカバンを持ってみた。


「繭、流唯、じゃあ、行こうか」と声をかけて繭と流唯の手を握って歩き出した。

 三人は、迷路状態になっている洞窟の入り口に向かった。

 真斗には、洞窟の入り口まで行く道順がわかっていたため迷わず進んだ。

 繭と流唯は、不思議に思いながら真斗についた行った。

 しばらく、歩くと洞窟の入り口まで戻って来ることができた。


「お兄ちゃん、入り口まで戻ってきたよ。凄いね」と流唯が言った。繭も、「真斗くん、不思議ね。道順がわかるなんて」と話した。

「自分でも、信じられないけどね」

「真斗くん、これからどうするの?」

「東の方に行こうと思う。あの森の方に行って森を抜ければ何かあると思う」

「わかったわ」

「じゃあ、行こう」

「うん」と繭と流唯は返事をして、しばらく歩いた。


 三人は、ひたすら歩くと、森を抜けて壁が見えてきた。

「あれっ、壁だわ」と繭が言うと真斗は、「この壁をつたって右の方に行こうか」と真斗は言った。


 三人は、真斗が言う方に向かうと入り口らしきところが見えてきた。

 入り口は、兵士が門番をしていて、入って行く人達をチェックしていた。

「ねぇ、真斗くん、どうするの。兵隊さんらしき人が何かチェックしているよ」と繭が言った。

「そうだな、どうしようかな」

「チェックを受けないと中に入れそうもないよ」

「うーん、どうしようかな」と真斗は考え込んだ。


「そうだ、大丈夫だよ。どうすれば入れるのか、わかった気がする」と真斗は言った。

「ほんと」

「あぁ、少し、待って」と真斗は言って、兵士達を観察した。


 少し待つと兵士だけになった。真斗は頃合いを見て、二人の手を握りしめながら兵士の前に行った。


 兵士は、真斗達の身なりを見て怪しい奴らだなと思ってから言った。

「おい、お前達、怪しいな。何しにきた」

「あの僕達は、買い物に来ただけです。この街にしかないものがあって、買いに来たんです」と真斗が返事をした。

「買い物、・・・」と兵士が言うと真斗は、ポケットから二枚の金貨を取り出した。

 真斗は出した金貨を兵士の手のひらに金貨を一枚置いた。


 兵士は手のひらにある金貨を見ると叫んだ。

「おー、これは、まさか、エニール金貨ではないか」と声を出して驚いた。

 そう、エニール金貨は、金貨の中でも一番価値のある金貨だったからだ。金貨は、兵士三ヶ月分の給料に相当する価値があったからだ。

 もう一人の兵士も直ぐに近寄ってきた。


「おい、どうしたんだ」

「この小僧から、エニール金貨を貰ったんだ」

「ほんとうか」と兵士が話していると真斗はもう一人の兵士に声をかけた。


「兵士さん、はい、これは兵士さんに」と金貨を手のひらに金貨を一枚置いた。

「おー」ともう一人の兵士は叫んだ。二人の兵士は、金貨を握り締めポケットに入れた。

 兵士は、ニコニコだった。


「兵士さん、通っても、いいかな」と真斗は兵士達に声をかけた。

「おぉ、行っていいぞ。お前達、通ってくれ」

「兵士さん、ありがとうございます」と言って真斗達は、街の中に入って行った。


「良かったね。お兄ちゃん」と流唯は喜んだ。

「あぁ、あの兵士に金貨を渡せば通れるとわかっていたんだ」

「へー、お兄ちゃん、凄いね。超能力者だね」

「そうかな」と真斗は言って、三人は街の中に入って行った。


 真斗達が街に入って少し歩くと人々の声が聞こえてきた。そこは、露店が多く並んでにぎわっていた。

 食べ物屋、アクセサリー屋などあって、なんだかお祭りの夜店を思いだす。この街の人々は、買い物をして楽しんでいた。


 三人は、「ぐー」とお腹が鳴った。お互いの顔を見て「はっはっはっ」と笑った。

「お腹空いたね」と三人が話していると肉を焼いているいい匂いがしてきた。


「なんか、いい匂いがするね」と言いながら三人は、匂いがする方へ歩いて行った。

 匂いがするところに着くと肉を焼いている店があった。

 流唯は、「あの肉を食べようよ。美味しそうだよ」と言うと三人は、お肉を焼いている店に寄った。


 店の主人は、「お嬢さん達、肉を買うのかい」と言ってきた。

 真斗は、何故、言葉がわかるんだと思うと「おじさん、買いたいけど、いくら」と聞いた。

 主人は、「銅貨五枚だよ」と答えた。

「これで足りるかな」と真斗はポケットからエニール金貨を一枚出した。

 主人は、金貨を見て驚いて言った。

「おいおい、こんな、大金、おつりなんかないよ。まずは、交換所で変えてきてくれ」と答えた。

「ぇっ、じゃあ、おじさん、交換所というのは何処にあるの」

「あそこの角を曲がってすぐだよ」

「おじさん、ありがとう」と真斗は交換所の方に向かった。角を曲がると交換所があった。


 真斗達が交換所の中に入ると窓口があった。窓口にはカウンター越しに女性が一人立っていた。

「すいません、この金貨を両替してくれませんか」と窓口にいる女性にエニール金貨を一枚出して言った。

 女性は「わかりました」と言って、この国のお金に替えてくれた。

 お金は、エニール金貨、一枚に対して、この国の金貨九十九枚、銀貨九枚、銅貨十枚になった。

 繭、流唯は、「凄いや」と言って喜んでいた。


 真斗達は、再度、さっきの店に行って、銀貨二枚を差し出し肉を買った。銅貨五枚のお釣りがもらえた。

 三人は肉を食べると「美味しい」と言ってかぶりついていた。

 流唯が「これ、何のお肉なのかな」と言うと真斗と繭は、お互いの顔を見て、「とにかく、美味しいから何でもいいよ」と言った。流唯も「まぁ、いいか」と話し、三人は肉をひたすら食べた。


 真斗が先に肉を食べ終わると二人に話した。

「繭、流唯、まずは、宿を探そう」

「うん」と二人は返事をしたあと、真斗は食べ終わるのを待った。

 繭も流唯も肉を食べ終わると流唯は、はしゃいで走り回っていた。

 真斗が「ほら、人にぶつかるから」と注意した矢先、流唯は、スラッとした高そうな服を着た男にぶつかってしまったのだった。


 真斗は「すみません」と謝ると男は大声で言った。

「おい」と叫び男は流唯を振り払ってすっ飛ばした。

「きゃあ」と流唯は叫んでゴロゴロと転がってしまった。


「流唯」と繭は叫んで、転んだ流唯のところに駆け寄った。

 真斗も、「謝ったのに何するんだよ」と叫んで男の前に立った。


 男は、「懲らしめてあげなさい」と横の男に言った。

 横の男は、いきなり真斗をぶん殴った。真斗は、すっ飛んで倒れてしまった。

「この平民がぁ、ミネルヴァ伯爵に無礼なことをしやがって、伯爵の前から消えろ」と男は叫んだ。

 男は、真斗の首根っこを掴み真斗の顔を何回も殴ったあと掴んだ手を離し真斗の顔を踏みつけた。


 その後、男は繭と流唯のところに歩いて行き、(さや)に入っていた剣を取り出し、繭と流唯を叩こうとしたのだ。

 男が剣を振りかざしたところ、真斗は起き上がり「危ない」と声を出した。

 真斗は、繭と流唯を抱き寄せ覆いかぶさったところ、男は、真斗の背中を剣の鞘で何回も叩きつけたのだった。


「グァ、グァ、グァ」と真斗は声を出しながら繭と流唯を抱きしめた。

「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と流唯は泣いて叫んでいた。

「真斗くん、真斗くん、・・・、お兄さん」と繭も泣きながら叫んでいたのだった。


 ミネルヴァ伯爵は、「おい、もう、いい。斬り捨てなさい」と言うと男は、剣の鞘を抜いた。

 男が剣を上に上げると繭と流唯は、「いや、いやー」と泣き叫んだ途端、いつのまにか剣の鞘は抜く前に戻っていた。


 男は、「あれ、今、剣を抜いた気がしたんだが」と言った。

 男がもう一度、剣を抜いて剣を上に上げると繭と流唯は、「いやー」と叫ぶと。また、剣の鞘を抜く前に戻っていた。


 真斗、何が起こっているんだと思った。

 ミネルヴァ伯爵は、「おい、なに、やっているんだ」と大声で言った。

 男は、「なんか、おかしいんです」と答えた。

「なに、じゃあ、連れて行け」と伯爵は言った。


 真斗は、二人を抱きしめながら、そのまま気を失ってしまった。

「お兄ちゃん」「お兄さん」と流唯と繭が真斗に抱かれたまま叫んでいると、三人のところに年配で気品のある女性が近寄ってきてたのだった。

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