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後編

この話は、前編後編どちらも複数の実体験を織り交ぜてフィクションにしてあるので、それだけご了承ください。

自分が出勤するとすぐに、


早「もう、すっごくいそがしかったんだからね!?(´;ω;`)」


中「ヤバかったですねえ(*´ω`*)」


なんて言われました。


自「まぁ、大判種が壊滅状態ですからねぇ」


なんて話していると、第二波がやって来ました。

種、作らないとありません。

餡子とクリームは、辛うじて容器にだしてありました。

でも、種がないと大判焼きは作れないのです。

しかも、種は数分ほど寝かさなければなりません。

そんなわけで、


客「大判焼き、クリーム20個」


さらにこんな注文が来た場合、


自「すみません、いま全て出てしまって、30分ほどかかるんですが」


種を仕込む時間などを加味して、こう伝えることになります。

さて、この返し。

だいたいのお客さんは、買い物に行くかして時間を潰すんですが、そうじゃない、あえてこう書きますが。

めちゃくちゃ我儘で、自分主義、何がなんでも要求を通そうとする嫌な客というものが存在するんです。

えぇ、みんな大好きクレーマーってやつです。

何人目かのクソ客が、このクレーマーでした。


客「あ?!そんな時間かかるか?!普通かからねーだろ!!」


自「えぇ、いまちょうど売り切れてしまって。

種から作らないといけないんですよ、すみません」


客「なんで作っておかねーんだ?!

わざわざ客を待たせるなんて、頭おかしいんじゃないのか?!

お前の声も変だし!」


声は関係ねーだろ、帰れ。

あと、世情考えろ、怒鳴るな。


とは言えないので、こちらは頭を下げるしかありません。

さて、ここで助け舟が来ました。

早番さん&中番さんです。

滅多にしないんですが、客のタチが悪いと判断した場合、自分たちはある作戦を使います。

なにか?


ニコニコ、威圧しつつ数と言葉で追い払うのです。



中「(*´ ∨`)では、注文はキャンセルでいいですね?」


早「(*´ ∨`)待ってさえいただければ作れるんですが、キャンセルでいいですね?」


これは、ほんの一例です。

これが効かないヤツもいます。

また別の手もあるんですが、あまり書けないので悪しからず。

ちなみに、


客「もう二度と来ねー!!」


この時は効きました。


自早中一同、頭を下げつつ、


「申し訳ございません」

(ありがとうございます!!二度と来ないでいいですよ⸜(*´꒳`*)⸝)


なんてやったりしました。

まぁ、この数時間後に本部にクレーム入れられたんですけどね。

でも、こっちはなにも悪い事はしてません。

作れないものを作れないと言い、待ってさえくれれば作れることも説明しました。

営業スマイルも、頭を下げて誠意も示しました。

あと、内心で何を思おうが自由ですから。

それに、大判焼きが欲しければ、買う、と一言言えば良かっただけなんですから。

なので、本部から尋問、じゃなかったクレームに関する確認の電話が来た時、ありのままのやり取りを説明しました。

えぇ、嘘偽りなく起こったことは全て話しましたよ。

とくに、お咎めは無かったです。


これくらいしないと、タチの悪いクレーマーから心を守れませんから。


さて、そんなクレーム客は目立ちます。

他の並んでいたお客さんは、ドン引きでした。

そんなこんなで、第二波を処理しつつ、体勢を立て直しました。

あまり、長くダラダラ書いてもアレなので、こんな感じで第十波くらいを1日でこなしました。

ド修羅場でしたよ、ほんと。


その日の夜、閉店後のことです。

今度は店長から電話がありました。

忙しさと、クレームについての確認でした。

まぁ、色々話しましたが、要約するともう少し大判焼きやるよ、ということでした。

販売日数が延びることになったんです。


自「もうやめましょうよ、アレだけ頑張っても給料あがるわけじゃなし( º言º)」


店「んー、でも本部の決定だからさぁ。

悪いけど、もう少しだけ頑張ってね(๑•̀ㅂ•́)و✧」


自「うぇ~(‐д`‐ll)」

(まぁ、明日は自分休みだし。社員さんが頑張るっしょ)


店「それはそうと、クレームの話に戻るんだけど」


店長の声のトーンが、やけに真剣なものに変わりました。

店長の話によると、別の店でもやはりクレームがあったらしいです。

そちらの方も、かなりタチの悪いクレームだったらしいです。


クレーマーにも、常連がいるのをこれを読んでいる方々はご存知でしょうか?

サービス業の人なら、たぶんご存知でしょう。

他所の店に、そのクレーマーは毎年同じ時期に現れるんです。

他所の店、というのはよその市にチェーン店があるので、つまり市を跨いで現れる、ということです。


自分が所属する店には、距離的に無理があるのか、常連クレーマーは1度も現れた事がないのですが。

とにかく、そのクレーマーは例年通りに他所の店に現れたのです。

どんなクレームだったのかというと、


「家族が買った商品に異物が混入していた」

「現物は気持ち悪いから、捨てた」

「レシートもどっかやった」

「だけど、返金してくれ」


まぁ、こういう内容のクレームだったと言うことです。

外見からして、まあ、ほぼほぼ常連クレーマーであることが確定。

対応したのがその店の古参御局様として有名な人(めっちゃ怖いことで有名)だったので、本部のマニュアル通りに動き、事なきを得たということでした。


店「そっちに出たことはないけど、一応警戒しておいてね」


そんな注意喚起で、その日は終わりました。

クレーマーは店側もチェックしてるので、癇癪起こして暴れようが、それなりの対応になります。


さてさて、休みを挟んで出勤すると、


社「くっそ忙しかったよー(´;ω;`)」


自「一昨日もくっそ忙しかったですよ」


社「もう終わりにしたいよ、ほんと」


自「本部に掛け合ってくださいよ」


なんて会話をしているうちに、またド修羅場になりました。

まぁ、くそ忙しくて。

それにつけ込んだクレーマーが来たって話でした。

でも、忙しい時を狙ってわざと店先で怒鳴り散らす人、一定数いますよ。

そうすりゃ、返金とか簡単にしてくれるだろ、とでも考えてるみたいで。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 続きありがとうございます〜ヽ(=´▽`=)ノ 大変そうですが、読んでいると大判焼きが食べたくて仕方がなくなって困ります(笑) 悪質なクレーマーは本当に社会の敵ですよね〜(;´Д`)お疲れさ…
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