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被害妄想

作者: あまね


役所というのは、どうしてこうも、威圧的な雰囲気なのだろう。


綺麗な風景、親しみが持てるような好感度の高いタレントやモデル、時には二次元的なアイドルを駆使ししているはずなのに。


大人になるにつれ、そう思っていたが、こういったポスターがはられているのだからだと、無職になってから気づいた。


できることから始めよう。


そういった文言が踊る、強者の理論めいたポスターがはられているからだと。


納税は義務です。

あなたの行動一つ一つが、世の中を変えていく。


やかましい。


ポスターの一枚一枚が居心地を悪くするように視界に入ってくる様に設置した役所の人間の底意地の悪さに、どうしようもない苛立ちを抱え、愚痴りたくなる。


できることならもうやってきたんだよと言いたい。


行動一つ一つが、世の中変えて行ってるならなんで、真面目に働いて無職になるんだよと、理不尽に詰め寄りたい。



やらなきゃならない、正しさなんて向こうにあるに決まってい

る。


間違ってるなんて思いたくもないし、間違いではないけれど、正しさが向こうにある以上、どうしたってこっちが悪者だ。


できることから始めて、行き詰まったら、できるようになるまでは、こっちが悪者で弱者という理不尽さを抱えこんでいる。


できることがない今は、正しさを捨て、美しさを捨て、弱さと醜さと毒を抱え込んで、生きなきゃならない。


そう言いたいのかと誰かに問いかけたい。


誰もそんな事思ってなんかいやしないと思う反面、そんなわけないだろうとも思う。


できる事などたかが知れていて、できない事のほうが多くて、それでも世の中はできる事を正しさにしているんだから。


これが被害妄想という毒だとしても。


今の僕には、一つもできる事などない。

世の中が望む正しさとか当たり前とかができない。


今日もまた、役所は強者の理論で僕を悪だと言う。








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